【インタビュー】ドイルの夢や葛藤を描き出すミュージカル「最後の事件」アーサー・コナン・ドイル役の加藤和樹に聞く

インタビュー

ミュージカル「最後の事件」が、2026年2月7日から3月8日まで東京・博品館劇場で、3月13日から16日までは大阪・サンケイホールブリーゼで上演される。

本作は、2021年に韓国で初演された二人芝居。日本では2023年、「2023 K-Musical Roadshow in TOKYO」でのお披露目を経て、今回ついに日本初演を迎える。アーサー・コナン・ドイルの短編集『シャーロック・ホームズの回想』に収録された「最後の事件」をモチーフに、成功の裏に隠されたドイルの夢や葛藤を描き出す。

キャストは、アーサー・コナン・ドイル役に加藤和樹、矢崎広、髙橋颯、シャーロック・ホームズ役に渡辺大輔、太田基裕、糸川耀士郎というトリプルキャスト。脚本・作詞・演出をソン・ジェジュン、作曲をホン・ジョンイ、翻訳・訳詞を福田響志が務める。

メディアクトでは、アーサー・コナン・ドイル役として出演する加藤和樹にインタビューを実施。作品への思いから役への向き合い方まで、じっくりと話を聞いた。

――今回、二人芝居のミュージカルは初挑戦だそうですね。台本を読んだ率直なお気持ちをお聞かせください。

いつか挑戦したいと思っていたので、このタイミングでお話をいただけたのはありがたいです。一昨年ショーケースでMCを務めた際に拝見した「最後の事件」がとても印象深くて。その作品が日本で初めて上演されるとなると、挑戦へのワクワクと緊張が入り混じった気持ちですね。トリプルキャストなので、組み合わせによって全く違う色が出るはず。共演者それぞれと深めていくのが楽しみです。

――台本を読んで、特に楽しみな点や難しさを感じた点はどこでしょう。

やはり、台詞も歌も多いですね。それだけ物語に込められた思いが濃いということだと思います。コナン・ドイルの苦悩や、自ら生み出したシャーロック・ホームズという存在の大きさに揺れる姿――二人だけの世界で繰り広げられる感情のぶつかり合いを演じるのが楽しみです。

――アーサー・コナン・ドイルを演じる上で、意識しているポイントを教えてください。

彼の心情や葛藤を丁寧に掘り下げたいですね。この作品は現実と想像が入り混じる部分があるので、実在の人物がベースには存在していますが、この作品の中の“彼”としての在り方に向き合って作っていきたいと思っています。

――共演する渡辺大輔さん、太田基裕さん、糸川耀士郎さんの印象を教えてください。特に楽しみにしている組み合わせはありますか。

太田くんと大ちゃんとはがっつり共演経験があります。糸川くんは声優の現場で一緒になったことはありますが、舞台で一緒に立つのは初めてですね。
大ちゃんとは「テニスの王子様」時代から長い付き合いで、グランドミュージカルでも共演しました。一番信頼して身を任せられる存在です。
太田くんは年下ですが、独特の感性や芝居観を持っていて、僕にはない空気感を纏っているのが魅力。
耀士郎くんは若いエネルギーがすごい。これまでに出演作を拝見していて、その熱量との化学反応がどう生まれるか、とても楽しみです。

自分の出演回以外も、どの組み合わせも観たいですね。特に髙橋颯くんと耀士郎くんの若い組み合わせは、僕と大ちゃんとのペアとは全く違う雰囲気になるはず。「同じ作品?」と思うほど違いが出ると思うので、ぜひいろいろなペアを見比べてほしいです。

――劇中ではドイルが“夢のために大きな決断”を下します。加藤さんご自身が今追いかけている夢はありますか?

大きな夢や目標を立てるのは得意ではなくて……。もちろん目先の目標はありますが、日々を必死に生きている感じです。今より少しでも良い表現者でいたい、健康でいたい。そんな思いが強いですね。

――過去の活動で「挑戦した」「決断した」と感じる出来事はありますか?

韓国関連で言えば、いろんな作品を観たい・演じたいという思いから韓国語を勉強し始めたことですね。勉強がどんどん楽しくなって、最近は会話も少しできるようになってきました。通訳なしで韓国ミュージカルを観られるようになるのが目標です。

――夢に向かう人へ、今の加藤さんからメッセージをお願いします。

僕の座右の銘は「やればできる」です。自分では“できる”と思っても、実際にはできないことのほうが多いもの。でも、できないからと諦めるのではなく、夢を現実にするために今の自分に何ができるか、一つ一つ積み重ねていくことが大切だと思います。

――作品を通して、観客へどんなことを届けたいですか?

ドイルが、自分が生み出したものに苦しみながらどんな結末を迎えるのか――その“生みの苦しみ”には思い当たるところがあります。日常の中でも「やってしまった」「こうすればよかった」と思うことってありますよね。そうした感情は誰にでも共通するものだと思うので、二人の男の生き様や葛藤、人間らしさを感じていただければうれしいです。

――加藤さんが迷ったときは、どうやって気持ちを整えていますか?

一度離れて、気分転換します。僕の場合は食べることや料理をすることが多いですね。最近は稽古場にお弁当を持って行ったり、ラーメンをスープから作ったりもしています。繰り返すうちに上達していきますし、没頭できるのでリフレッシュには最適です。

――最後に、公演を楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします。

寒い時期の開幕になりますが、その寒さを吹き飛ばすような熱量をお届けしたいと思います。シャーロック・ホームズをご存じない方は、登場人物を少しだけ予習しておくとより楽しめるはず。日本初上陸となる作品を、ぜひ劇場で堪能してください。

ヘアメイク 村田樹さま
スタイリスト 立山功さま
※衣装クレジット※
ジャケット¥195,800-、パンツ¥101,200-/Y’s for men(ワイズプレスルーム tel 03-5463-1540)
、ニット¥37,400-、ベルト¥27,500-、  靴¥99,000-/Yohji Yamamoto POUR HOMME(ヨウジヤマモトプレスルーム tel 03-5463-1500

取材・文:水川ひかる/写真:ケイヒカル

▼公演情報
ミュージカル『最後の事件』

東京公演:2026 年2 月7 日(土)~3 月8 日(日) 銀座 博品館劇場
大阪公演:2026 年3 月13 日(金)~3 月16 日(月) サンケイホールブリーゼ

スタッフ:
脚本・作詞・演出:ソン・ジェジュン
作曲:ホン・ジョンイ
翻訳・訳詞・演出補:福田響志
音楽監督:岩崎 廉
振付:松田尚子
美術:伊藤雅子
照明:杉田諒士
音響:佐藤日出夫
衣裳:小西 翔
ヘアメイク:水﨑優里
歌唱指導:吉田純也
アクション:冨田昌則
稽古ピアノ:treetop (栗山梢、豊住舞、久保奈津実 )
通訳:シンユ
演出助手:坂本聖子
舞台監督:仲里 良

キャスト:
アーサー・コナン・ドイル:加藤和樹、矢崎 広、髙橋 颯
シャーロック・ホームズ:渡辺大輔、太田基裕、糸川耀士郎


演奏:treetop (栗山梢、豊住舞、久保奈津実)

チケット価格:
全席指定 ¥11,000(税込)
※未就学児不可
一般発売日:
2025 年11 月29 日(土)AM10:00
問い合わせ先:東京 チケットスペース 03-3234-9999 (10:00-15:00/休業日を除く)
大阪 ブリーゼチケットセンター 06-6341-8888(11:00~15:00)

公式HP:https://finalproblem.jp/
公式X:@finalproblemjp