【ゲネプロレポート】“祭”シリーズの最新作「シンる・ひま オリジナ・る ミュージカ・る 革命『もえ・る剣』」レポート

リリース情報

2024年12月27日(金)より、東京・シアターH/大阪・サンケイホールブリーゼにて「シンる・ひま オリジナ・る ミュージカ・る 革命『もえ・る剣』」(通称:る剣)が上演される。
今回、メディアクトでは上演に先駆けて実施されたゲネプロの様子をお届けする。

本作は「大人たちが本気でふざける」をモットーに、“面白おかしく、そしてなんとなく歴史が学べる舞台公演”として、2011年より続く“祭”シリーズの最新作。
本シリーズは第一部が芝居、第二部がショーの2部構成となっており、年末を彩るオリジナルミュージカルとして人気を博している。

シリーズ14年目となる『る剣』は、昨年迎えた干支1周記念から新たな1歩を、ということでテーマを「革命」と題し、本シリーズ初となる「幕末」が舞台となっている。
300年続いた徳川政権の栄光と終焉。自分たちの手で新しい国を創ろうと、立ち上がった若者たちの願いと、徳川家に忠義と忠誠を誓い、最後まで徳川将軍家の為に命を懸けた志士たちの想い。それぞれの「義」を、20曲以上の壮大な楽曲と魅力的な人間ドラマで描く。

第一部の芝居の脚本は、映画『カラダ探し』などの脚本を手掛け、“祭”シリーズでは4年ぶりに脚本を務める土城温美、そして2015年以降多くの“祭”シリーズの脚本を手掛けてきた赤澤ムックが連名で担当する。演出はシリーズ4度目の演出をつとめる原田優一。そして音楽には、舞台『家庭教師ヒットマン REBORN!』や映画『嫌われ松子の一生』など様々なジャンルを手掛けるオレノグラフィティを迎えての上演となる。

第一部では、会津藩藩主の松平容保と新選組三番隊組長の斎藤一を主人公とした動乱の幕末が描かれる。松平容保役をspi、斎藤一役を内藤大希が演じてW主演を務めるほか、平野良、蒼木陣、前川優希、加藤将、持田悠生、野口準、広井雄士、伊藤裕一、小早川俊輔、加藤啓、井深克彦、原田優一、岡幸二郎、水夏希、相葉裕樹が出演。


第二部では、「カイコクしてくだ祭(さい)1853」と題して幕府からの指令の元、招集された有名アーティストたちによる横須賀の開国ショーが繰り広げられる。

【キャストコメント】

◆spi(松平容保役)
初日を迎えるにあたり、ワクワクした気持ちでいっぱいです! この作品は、さまざまな感情やメッセージが詰まった素晴らしい物語で、観客の皆さんに楽しんでもらえること間違いなしです。特に、キャラクターたちの成長や絆、共感を呼ぶ瞬間がたくさんあります。私たちの情熱が伝わることを願っています。二部は一緒に盛り上がりましょう! 初日を迎えるこの特別な瞬間を、みんなで共有できることに感謝し、全力で楽しんで演じます! ぜひ一緒にこの幕末を楽しんでください!

◆内藤大希(斎藤一役)
W主演の同郷で同学年のspiと、信頼する演出の原田優一さんのもと、出演者全員で稽古から日々切磋琢磨してきました。さらに素敵な先輩である岡幸二郎さんをお迎えして、祭シリーズの最新作「もえ・る剣」を上演できることを嬉しく思っています。例年よりも少ない人数ですが、パワフルな楽曲と熱いお芝居でこの新選組の物語を、る・ひまわりならではの切り口でお見せできるのではないかと思いますので、ぜひ劇場へ足を運んでいただければと思います。

【ゲネプロの様子】

※以下、第一部前半までのネタバレが含まれます。

[第一部・芝居]
「誠の物語」。
本の表紙にはそう書かれていた。明治も終わりを迎える頃。会津に向かう馬車の中で、謎の男から手渡された本を読み進めていく警察官(相葉裕樹)。男が読む本には、幕末の日本のさまが克明に描かれていた。
開幕のナンバーは警察官扮する相葉裕樹がその伸びやかな声で担当し、観客を舞台へと惹きこんでいく。

舞台は幕末へ。諸外国からの圧力に揺れ、民は不安を口にし、帝がおわす京の都は荒れていた。
そんな京の治安を守る「京都守護職」の任を将軍より引き受けた会津藩主・松平容保(spi)は、街で出会った生き別れの幼馴染・斎藤一 (内藤大希)と出会う。別離してからの記憶を失い別の名を名乗る斎藤一を引き連れ、容保は京都に集まった壬生浪士組の元を訪れた。

無骨な容保演じるspiの力強い歌声は全編を通じて圧巻の迫力だ。
ポップなナンバーで場を盛り上げる壬生浪士組(新選組)の前で、沖田(前川優希)と真剣を交わし入隊を認められた斎藤一。
しかし、斎藤一はある思惑を掲げているようで……。

「尊王攘夷」を掲げ、若者たちが主体となって国家に立ち向かい、クーデタをに成功させた「幕末・明治維新」。その栄光の影で、滅びゆく幕府を守るため、新たな時代を作るため、命を懸けて戦った志士たちの140分にわたる熱い物語。
互いに夢を持ち、「義」を信じ、自分たちの未来をかけ、駆け抜けた男たちによる青春群像劇。多くの仲間を見送り、これ以上失わないために、自身の義を守るために刀を握り、戦った、ある主従の物語。二人は新たな時代の幕開けに何を願うのか。
物語の結末は、ぜひ舞台上で見届けてほしい。

[第二部・ショー]
第二部では、幕府の外交官ヒラノ(平野良)が日替わりゲストのマシュー・ペリーをゲストに迎え、幕府に召集された有名アーティストによるショーが披露される。

どこかで見たことがあるようなオープニングアクトを終えると、今作ではEDO「うっせえわ!!」、(ジャイアントパン)Dぇぃ!group!「改善命令」、浅葱色縦社会「Gera!」、A’z「Hearing」、ヘアスダレー「ユーキャントストップザ弁当」、Sonnowman(尊王マン)「横須賀っぺストーリー」の5組のアーティストによるナンバーが披露される。
どのアーティストも思わずにやりとしてしまうようなパフォーマンスで、会場を大いに盛り上げ、笑いを誘っていた。

第一部第二部ともに、今年の締めくくり、もしくは新年を迎えるにふさわしい壮大で笑いも涙もたっぷりな舞台となっている。劇場でぜひご覧いただきたい。

取材・文:岡 里衣奈、撮影:広瀬有希

シンる・ひま オリジナ・る ミュージカ・る 革命『もえ・る剣』

【東京公演】
2024年12月27日(金)?2025年1月2日(木)
東京都 シアターH

【大阪公演】
2025年1月18日(土)・19日(日)
大阪府 サンケイホールブリーゼ

【出演】
松平容保:spi
斎藤一:内藤大希
土方歳三:平野良
坂本龍馬:蒼木陣
沖田総司:前川優希
西郷頼母:加藤将
板垣退助:持田悠生
伊東甲子太郎:野口準
藤堂平助:広井雄士
山南敬助:伊藤裕一(東京公演のみ) / 小早川俊輔(大阪公演のみ)
近藤勇:加藤啓
高木時尾:井深克彦
三条実美:原田優一
孝明天皇:岡幸二郎
徳川慶喜:水夏希
謎の警察官(語り部):相葉裕樹

【スタッフ】
脚本:土城温美
演出:原田優一
音楽:オレノグラフィティ
企画・製作:る・ひまわり

公式ホームページ:https://ru-ken.com/
公式X :https://x.com/le_himawari