【レポート】加藤和樹・浦井健治が参戦!舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里編 制作発表会

舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里の制作発表会が、1月20日(月)に都内で開催された。本作は、週刊少年ジャンプ(集英社)にて連載された小峠呼世晴による「鬼滅の刃」の舞台化作品。2020年1月から始まった第1弾からこれまでに4作が上演され、今作で第5弾となる。
この日の制作発表には、竈門炭治郎役の阪本奨悟、竈門禰豆子役の髙橋かれん、猗窩座役の蒼木 陣、鬼舞辻無惨役の佐々木喜英の他、今作から脚本・演出をつとめる元吉庸泰が登壇。さらに、黒死牟役として加藤和樹、童磨役の浦井健治の出演が解禁され、2人も登壇。総勢7名が本作への意気込みなどを語った。(猗窩座・黒死牟・童磨は映像出演)







制作発表会
前作の、其ノ肆 遊郭潜入にて共演した阪本、髙橋、佐々木へ、お互いの印象についてコメントを求められると、まず佐々木が阪本へ「(前作は)、僕たちが初めて2.5次元舞台に初めて出演した作品ぶりの共演でした。久しぶりに会って、変わらないねぇ、と(笑)。はじめましてのあいさつのとき、奨悟がハンバーガーを持っていたのですが『ハンバーガーです』と言われて(笑)」と、初対面時のエピソードを披露。これには阪本も「よく覚えていますね!」とびっくり。髙橋は阪本に対して「おちゃめで、稽古場では優しくて」と前作のことを振り返る。
髙橋に対しては、まず阪本が「高校生なのに立派で! 僕が高校生だったときよりもしっかりしていて、自分はこんなにハキハキ喋れなかった…」と称賛。佐々木も「僕も18歳のころはこんなにしっかりしていなかったです。恐ろしいですね!」と同じく驚きの声をあげる。
佐々木へは、阪本が「(前作の)稽古でヒデさんに会ったとき、とてもうれしかったのですが、もう10年以上会っていないから忘れられているかなと思っていて…。でも、会ってみたらあのときのままでした。また一緒にお仕事ができてうれしいです」と笑顔を見せた。
次に、今作から脚本・演出をつとめる元吉から3人へ。「今日は朝から緊張していました。何を言われるんだろうって!(笑) 舞台「鬼滅の刃」は“語る”話です。その中で、(この3人は)よく語る…と感じていて。素晴らしいですね。今回どうやって接していこう? とドキドキしています。舞台上でどう言葉を紡いでいこう、どう絡ませよう、と楽しみでしょうがないです」と期待を寄せる。
第3弾の其ノ参 無限夢列車以来、2年半ぶりの出演となる蒼木は「(其ノ参 無限夢列車は)出番で言うと約15分ないくらいでした。煉獄さん(煉獄杏寿郎/矢崎 広)と出会い、惹かれ、戦い、朝日が昇ってくるまで。ぎゅっと詰まった時間で、息抜きなく800メートル走を走っているような、ハードな作品でした。それを経たからか、猗窩座としての経験が今でも自分の指標となっています」と第3弾を振り返る。
今作で楽しみにしていることについては、「くせもの揃いの鬼との戦いがどうなるのか。舞台ならではの魅力をどう表現するのかが楽しみです」。髙橋も「人の力でやるからこそ、人間の強さやもろさ、儚(はかな)さがダイレクトに伝えられると思っています。原作でも丁寧に描かれているところを大事に励んでいきたいです」と意気込みを語る。佐々木は「前回の遊郭潜入編は、無限城のシーンで終わっているんです。だから、その先に早く行きたくて!」と待ち遠しい様子。
それらを受けて、元吉は「演劇であることの必然性のある舞台を作らないと。お客さまに唯一無二の体験をしていただく。それを目指しています。刀鍛冶の里に入った瞬間に、風景が広がったり。そういったものを1つひとつ大事にしていきたいです」と語った。
ここで、すでにビジュアルの一部が公開され、話題になっている黒死牟と童磨のビジュアル全貌とキャストの発表、登壇が。黒死牟役の加藤和樹と童磨役の浦井健治が会場に登場、キャストたちと元吉、会場からの拍手をもって迎えられた。(今作は映像出演)
加藤は「こうしてこの場にいられることを非常にうれしく思います。ジャンプ原作の作品にはいくつか出演させていただいていて、子どものころからのジャンプっ子としては本作に出演できてとてもうれしいです」と喜びを口にする。浦井は「責任重大だと思っております。僕は原作・アニメの大ファンで、この役を演じさせていただくなんて夢にも思いませんでした。この世界で生きられることを光栄に思っております」とし、続けて「DEATH NOTE(デスノート THE MUSICAL)での夜神 月、そして本作の童磨、両方とも(アニメで)宮野まもちゃん(宮野真守)の役なんです。(宮野)本人にメッセージを送ったら「すごい! 健ちゃんらしい童磨を演じてね! イエーイ!」って返ってきて(笑)」と宮野からエールがあったことを明かした。
続けて上弦の鬼3人が揃った新規ビジュアルが公開され、元吉に演出について質問が。「どうやって(人間サイドが)勝とうかな…と。あらゆる戦場を駆け抜けてきた、芸達者な皆さまが揃い、舞台上であいまみえる。こんなに美しいことはありません。各スタッフの話をして作っていくのが今から楽しみです」と期待を寄せた。
ここでMCから阪本へ「加藤さんとは17年ぶり(ミュージカル「テニスの王子様」から)の共演と?」と話が振られる。加藤は「敵校として戦う役でした、必死に食らいついてくる姿が愛おしかったです」「越前リョーマとして立ち向かってくる姿に、ヒリヒリするものを感じて、全力でやらなければといつも感じていました」と振り返った。
阪本は「人生の中で大きくて濃密な時間でした。70、80もの公演数をみんなで乗り越える、他ではなかなか味わえないものを共有して…青春と呼べるものでした。和樹くんは先輩として引っ張っていってくれて、それに呼応するように全力でがむしゃらにやっていました」と思い出を口にした。
原作の大ファンである浦井は、初演~第3弾まで竈門炭治郎を演じた小林亮太と他作品で共演したときに「〇〇の呼吸! って教えてもらって!」と満面の笑みでエピソードを披露。それを受けて加藤は「あの時、ただのおたくだったね。あんな浦井さん見たことなかった」と浦井に突っこみを入れ、場内の笑いを誘った。
佐々木は、この上弦2人を従える役として「2.5次元舞台・ミュージカルにおいては、歌唱力イコール戦闘能力という方程式があると思っているんです。大先輩たちが出演してくださる…プレッシャーを感じています」と表情を引き締めた。元吉も「一発の歌で皆を納得させられるのは素晴らしいことです。歌の力は非常に強くて、それをどのように配置するのかはとてもプレッシャーです」とこちらも表情を引き締めつつ語った。
蒼木は、初演を観て衝撃を受け「僕がやるしかない」という強い意志を持って猗窩座役のオーディションに臨んだエピソードを明かす。「上弦の仲間と舞台上で集えるのは感慨深いです。大先輩の胸をお借りして、上弦の鬼としての歴史や凄みを乗せていきたいです」と語った。
ここで質疑応答へ。まずは加藤と浦井へ、漫画・アニメなどが原作である2.5次元作品に出演するときに大事にしていることは? との質問が。浦井は「原作ファンの方の期待を裏切らないこと。原作者の方が命をかけて執筆されている、魂のこもったキャラクターを演じるには覚悟と責任があります。板の上でそのキャラクターが生きていると思ってもらえることが正解であり、そこからブレないことを目指したいです」。
加藤は「作品・キャラクターへの愛を大事にしています。自分がファンであることが大前提で、その愛を持って役をどう再現するか。細かい作業や仕草…それは、僕の初舞台であるミュージカル『テニスの王子様』で学んだことです。細かくこだわったことを皆さんは観たいと思っているので、ファンとして役者として、どう再現できるか、ということにこだわりを持っています」と力強く語った。さらに、司会から同じ質問が阪本にも。阪本は「とても多くの方に愛されている作品なので、責任感を感じます。そのプレッシャーを乗り越えて、誰よりもこのキャラクターを愛する気持ちを大前提に持ち、挑むことを大事にしています」と同じく力強く語った。
さらに、加藤と浦井へ「役が発表されたとき、お互いに連絡は取り合ったのか?」「役としてどのような強さを表現したいか?」の質問が。続けてビジュアル撮影時のエピソードを求められたキャストたちは、「いつもどおりの気持ちで。炭治郎の羽織を着ると、自然に炭治郎の気持ちになれるんです」とスイッチが入ることを明かす。髙橋も「私も同じく、あの衣装を着ると一気にスイッチが入って、今回もまたできるんだ…という気持ちになります」。
蒼木は、ビジュアル撮影のタイミングが加藤とかぶり、黒死牟に扮した加藤を見て「つよ! 勝てない! と思いました(笑)。でも、猗窩座としては黒死牟をいつか倒すんだ…という気持ちがありますし、かっこいい、強そう…でもこの人を超えないと、という気持ちが(笑)」と、いくつもの気持ちが交差したエピソードを披露。佐々木は「今までは公演のたびにさまざまな衣装やウィッグを用意してもらって…」「今回は、帽子がないんですよ。新しいベストになっているので、その変化も探してください」。
加藤は「あの目は、実は僕の目の“型”を取って、僕の目の形と同じものを作ってもらっているんです。よりリアルな目に近づけるように。刀も原作通りのもので、こだわりがすごいですね。早く(刀を)振りたいです。浦井は「原作ファンの方をはじめとして皆さんに納得していただけるようなものを目指して、スタッフの方々の集中力がすさまじかったです。それこそ、“呼吸”を使っているみたいに(笑)。キャラクターが愛されていると感じました」と、撮影時のエピソードを語った。
最後に元吉から「非常に大きな襷(たすき)を持っていると感じております。一生懸命つないでいきます、よろしくお願いします」、阪本から「あらためて大好きな作品です。多くの方に愛されているこの作品を、納得して愛していただけるように汗をかいてがんばっていきます。舞台だからこそ味わえる魅力が必ずあると思います。ぜひお越しいただいて、その魅力を味わっていただきたいです」と挨拶し、会見は終了した。
公演は4月11日~4月20日に天王洲・銀河劇場と、4月25日~4月27日までAiiA 2.5 Theater Kobeにておこなわれる。







取材/文:広瀬有希、撮影:ケイヒカル
公演概要
【公演タイトル】舞台「鬼滅の刃」其ノ伍 襲撃 刀鍛冶の里
【公演期間・劇場】東京:2025年4月11日(金)~4月20日(日)天王洲 銀河劇場
兵庫:2025年4月25日(金)~4月27日(日)AiiA 2.5 Theater Kobe
【原作】『鬼滅の刃』吾峠呼世晴(集英社ジャンプ コミックス刊)
【脚本・演出】元吉庸泰
【音楽】和田俊輔
【出演】
竈門炭治郎 阪本奨悟
竈門禰豆子 髙橋かれん
時透無一郎 下村未空
甘露寺蜜璃 川崎愛香里
不死川玄弥 内海太一
鋼鐵塚 蛍 宇野結也
小鉄 武井ダマセノ瑠珂、髙橋翔大(W キャスト)
半天狗 風間由次郎
玉壺 川﨑優作
憎珀天 橋本祥平
鬼舞辻無惨 佐々木喜英
<アンサンブル>
藤榮史哉 島野知也 松岡歩武 ASUKA 金澤慎治 中沢凜之介 南条采良 篠塚音初
<支>
一原みのり 小山純佳 三橋優樹 吉田時尋
※支(ささえ)とは、作品における全風景を担う役柄の呼称になります。
<映像出演>
黒死牟 加藤和樹
猗窩座 蒼木 陣
童磨 浦井健治
【チケット料金】平日:12,500円/土日:12,800円(全席指定/税込)
【一般発売日】2025年3月8日(土)10:00
【監修】集英社(「週刊少年ジャンプ」編集部)
【協賛】ローソンチケット
【協力】一般社団法人 日本2.5 次元ミュージカル協会
【主催】舞台「鬼滅の刃」製作委員会
【公式サイト】https://kimetsu.com/stage/
【公式X】@kimetsu_stage
©吾峠呼世晴/集英社
©舞台「鬼滅の刃」製作委員会