【インタビュー】『聖剣伝説3 TRIALS of MANA THE STAGE』主演・デュラン/小笠原 海インタビュー

リリース情報

『聖剣伝説シリーズ』初の舞台化。
題材は、『聖剣伝説』シリーズの3作目として1995年に発売されたアクションRPG『聖剣伝説3』。2020年にはリメイクの『聖剣伝説3 TRIALS of MANA』も発売された人気作である。

メディアクトでは、『聖剣伝説3』発売から30周年に公演される舞台の主演を担う小笠原海(超特急)にインタビューを実施した。

――今回、『聖剣伝説3 TRIALS of MANA THE STAGE』の出演が決まった時のお気持ちを教えていただけますか?

小笠原:リアルタイムでプレイした経験はなかったのですが、名前を聞いたことがある大作でしたし、調べてみたら『聖剣伝説3』が今年で発売30周年で、僕も今30歳ということで勝手に縁を感じ、その30周年に携われることを嬉しく思います。
共演者の皆さんも豪華で、舞台の話を聞いた時から稽古も楽しみでした。

――今回、初主演ということですが、心がけてること、心がけようと思ってることとかありますか?

小笠原:最初はどうすればよいか全く分からなく、マネージャーさんに「座長って何をすればいいですか?」と聞いたり、そうしたらマネージャーさんから「変に引っ張ろうと気負い過ぎず、自分らしくしていればいいよ」と言われました。引っ張らなきゃ引っ張らなきゃって思わず、みんなで楽しみながら進めていければいいかなって思いました。

飯窪(春菜)さんと礒部(花澟)さんは同い年で、上は合田(雅史)さんのように素晴らしい役者の方々がいて、下もいるので、僕がちょうど真ん中ぐらいになるんです。それが逆に良いかなって(笑)頼れるところは先輩方に頼って、自分たちでできることは自分たちでやって、みんなで一緒に作っていけるチームになればいいなって思います。

朗読劇などの経験はありますが、舞台自体は初めてで、座長という経験もない。「不安」というよりは「わからない」というのがあるけど、それを楽しんでいくという気持ちが勝っています。僕や他の共演者のファンの方、原作のファンの方も観劇頂けると思いますので、一緒に楽しんで頂きたいですね。

――本格的な舞台は初めて、とのことですが普段のお仕事と比べて違いなどはありますか?

小笠原:まだ本格的な稽古はスタートしてなく殺陣の段階なので、現段階だとはっきりとわからないんです。普段のグループとは全然違いますし、スタッフの皆さんも温かい方が多いので、楽しくやらせてもらっています。

――困ったこと、などは特にない感じでしょうか?

小笠原:困ったことは……まだ大丈夫ですね。
ただ、侍的な日本刀のような殺陣はやったことがありますが、今回の作品はファンタジー作品で西洋の剣になります。剣の殺陣は未経験なので、殺陣師の方に思いっきり身を委ねてます。でもいろんな方からは「振付やっているから、その要領でやれば大丈夫だよ」って言われています。本当? って思いますけど、楽しみながらやっています。

――今作の脚本を読んだ時の感想、印象などがありましたら、教えてください。

小笠原:お話を頂いてからswitchでリメイク版の『聖剣伝説3』をプレイしました。6人のメインキャラクターから3人を選ぶというだけで悩みました(デュラン、アンジェラ、ホークアイを選んだそうです)ストーリーやゲームの攻略が変わっていくというのは悩むけど、何回もやりたくなる気持ちが本当に分かりました。

でも、舞台だとその6人がしっかりと絡み合う。誰々がメインというわけではなく、全員が主人公みたいな、それがこの舞台のオリジナルの部分になるんです。原作をもとにしたオリジナルです。原作を知らない人も楽しんでもらえるし、原作をプレイした方も、せっかく自分が選んでプレイしたキャラクターがあんまり動かないということがないんです。ある種、ドリームチームみたいな感じで楽しめる部分が大きいと思います。

自分たちが触って遊んでいたキャラクターが離れて動き出すのが新鮮に映ってくれればいいし、原作を知らない人が見て面白かったら、原作をプレイしてもらえたりしたらとても嬉しいです。

――ご自身のキャラクターの魅力や、演じる上で意識されていることなど、何かありますか?

小笠原:最初はすごく粗暴というか、戦いが好きで国に対する忠誠があり、父親に対する尊敬の念とかがすごく大きいキャラクターだなと。ですけど、どんどん物語を経て、人間的な成長していく部分が大きくて、主人公然としているなって個人的に思っています。
決して勇者ではない。人間的な成長もそうですし、仲間のことを思ったり、国に対する想いなどが描かれていて、とても「勇士」だなって感じました。

普段の僕自身のキャラクターと全く違うんですけれど、愛すべきキャラクターだなって感じました。完璧すぎず、なんとなくかわいらしいという魅力的なキャラクターだなって思いました。

――他のキャラクターやキャストについて、注目してる方などはいますか?

小笠原:超特急も所属してるEBiDANのメンバーも多く出演しているので、阿久根(温世)とか、山本(龍人)や高尾(颯斗)もすごく魅力的なキャラクターを演じています。そこは先輩後輩ではありますけど、舞台上ではそういったことは関係なくいちキャスト同士として戦ったり、共に戦ったりするので楽しんでもらえたら嬉しいです。

――来月に公演が控えておりますが、顔合わせや稽古場での雰囲気などを教えてください。

小笠原:EBiDANの後輩たちはもちろんですけど、礒部さんとか最上(もが)さんとかは仕事の現場でお会いしたことありますし、飯窪さんも別のドラマの現場でご一緒だったりしたことあり、稽古の前にお会いしたこともある人もいらっしゃって、まだ本格的に全員が集まってやっているわけではないですが、楽しくなりそう、って思っています。事務所の大先輩の合田さんもいらっしゃるのも楽しみです。

――話は変わりますけど、デジタルゲームなどは普段プレイされますか?

小笠原:遊びます。先ほども言いましたがこの話を聞いて、リメイク版の『聖剣伝説3』をプレイしました。
僕って、昔から好きなシリーズをずっと遊んだりしちゃうんですよ。子供のころに遊んだのが『ポケットモンスター金・銀』で、そこから遡って赤・緑を遊んだりして、それ以降全部遊んでたりするので、今でもシリーズとして好きですね。

――『聖剣伝説』のグラフィックは色合いがパステル調で独特な印象がありますが、舞台のセットや衣裳などの印象はいかがですか?

小笠原:まだ舞台のセットがどうなるかわかりませんが、衣裳はかなり原作のまんま再現でした。

――デュランは髪型が印象的ですよね。

小笠原:ウィッグ結構重いんですけど、つけながらアクションや殺陣をするんです。いま制作チームが軽量化をしてくれているそうなので、期待しています(笑)
衣裳としては……普段、超特急とかでは腕とかお腹とか肌が出ることが無いんですよ。今回はそうではない。でも、キャラクタービジュアルの撮影中はとても褒められましたね。躍動感のあるポーズや実際のポーズを再現したりとかしたので「デュランじゃん」って思ってもらえたら嬉しいです!

――今作の見どころを教えてください。

小笠原:原作のゲームをプレイしたことがある方は、自分たちが操作したことがあるキャラクターたちが自分の手を離れて舞台に動き出すということは新鮮に映るとともに、懐かしさとかも感じてほしいです。たとえば、自分だったらこの技だすよなとか、こういう風に育てるよな、というところも出てくるだろうし、あとはキャラクター同士の絡みとかも良いなって思ってほしいです。
逆に原作を知らない方でも、キャラクターが戦ってるところがカッコいいとか、キャラクター同士の会話を楽しんでもらって、原作のゲームに興味を持ってもらいたいです。それも舞台化する意味だと思います。舞台を楽しんでもらいつつ、最終的にゲームに帰結するようにキャラクターに対する愛情だったり、尊敬だったり、30年分の思いを馳せながら、しっかりと演じさせてもらえたらと思います。

――最後に、ファンの皆様に一言お願いします。

小笠原:普段グループで活動している身としては、グループの活動とまた違った新鮮な姿をお届けできるかなと思います。東京と大阪でやりますので、ぜひ劇場に足を運んでいただいて『聖剣伝説3』の世界に没入していただければ嬉しいなあと思っています。

取材・文:木皿儀/写真:ケイヒカル

【公演概要】
『聖剣伝説3 TRIALS of MANA THE STAGE』

原作:
聖剣伝説3 TRIALS of MANA(スクウェア・エニックス)

音楽:
菊田裕樹

脚本・演出:
松多壱岱(ILCA)

出演:
小笠原 海(超特急)
青柳塁斗、飯窪春菜、礒部花凜、阿久根温世(ICEx)、宮崎あみさ
最上もが、高尾颯斗(ONE N'ONLY)
桜庭大翔、野本ほたる、山本龍人(ICEx)
石坂 勇
高木トモユキ、原西孝幸(FUJIWARA)
合田雅吏
ほか

日程・会場:
2025年3月7日(金)~3月16日(日) サンシャイン劇場
2025年4月4日(金)~4月6日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール

チケット料金:
全席指定12,100円(税込)

公式HP:
https://seiken3-tom-stage.com/
公式サイト:
@stage_seiken

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