【ゲネプロレポート】「アメツチ」と「@emotion」によるコラボ公演『ももがたり』開幕!

リリース情報

舞台『ももがたり』が、7月31日(木)より東京・シアターサンモールにて開幕した。

本作は2017年・2022年に上演された『ももがたり』の再演で、「アメツチ」と「@emotion」によるコラボレーション公演の第1弾だ。歴史物とアクションをハイレベルなビジュアルで届けたいという共通の想いを持つ二団体が、圧倒的な殺陣と美しい演出で物語を再構築した。

鬼の王子・温羅役に松井勇歩、桃太郎役に谷佳樹のW主演を据え、鬼の王役を君沢ユウキ、ヒロイン役を日永麗が務める。
さらに星波、健人、星璃、大滝紗緒里、高田淳、橋本全一、服部武雄ら実力派キャストに加え、小林愛香、駒形友梨、和久井優(駒形・和久井は日替わり出演)といった声優陣も名を連ね、舞台ファン・アニメファンの両方に響く豪華な顔ぶれが揃った。

メディアクトでは、劇中写真と共に本公演の様子をレポートする。

※物語の核心に触れるような大きなネタバレは避けていますが、事前情報なしで観劇を楽しみたい方は観劇後に読むことをおすすめします。

ゲネプロレポート

幕が上がると、誰しも一度は聞いたことのあるフレーズが響く──「むかしむかし、あるところに――」。母(演:夏目恵名)の親しみある語り口で始まる冒頭だが、すぐにその空気は一変する。登場人物たちが舞台上を駆け巡り、熱量たっぷりの殺陣が展開。夏目の澄んだ歌声で綴られるオープニング曲も相まって、観客は一気に『ももがたり』の世界に引き込まれていく。

この物語でも、鬼と桃太郎たちは敵同士として描かれる。しかし、「鬼を倒してめでたしめでたし」とはならないのが『ももがたり』の特徴だ。

鬼の王が倒されるたびに世界は最初に戻り、また鬼が生まれ、桃太郎は鬼を討つ。その繰り返しこそが彼らの哀しき運命であり、何百回、何千回と繰り返されてきたループの世界は、小さな違和感を抱えながらも淡々と続いていく。

だが、今回は少し違った。運命に抗うように恋をする2人の“人ならざるモノ”が現れたことで、世界が少しずつ綻び始める。

そのひとりが、次期鬼の王となるはずだった主人公・温羅(演:松井勇歩)。川の精・羽衣(演:日永麗)に恋をした温羅だったが、羽衣は鬼に家族や仲間を奪われたと思い込んでおり、温羅を激しく憎んでいた。

鬼のままでは羽衣に気持ちは届かないと考えた温羅は、桃の精(演:斉藤有希)に頼み、人間にしてほしいと願い出る。一方で、羽衣もまた、想いを寄せる桃太郎に近づきたい一心で人間になることを望むのだった。

こうして人間として新たな“章(しょう)”を生きる2人。しかし、その代償はあまりにも残酷だった。「好いた相手と想いが通じ合った瞬間、元の化け物の姿に戻ってしまう」──。

愛を伝えたいが、伝えれば人間ではいられなくなってしまう。もどかしさと切なさが、ふたりの恋模様をより深く鮮やかに彩っていく。

繰り返されてきた世界が、二人の恋をきっかけに少しずつ形を変え始める。

記憶を持って生まれ変わった桃太郎(演:谷佳樹)、次代の鬼の王としてこの“章”を死で終える使命を背負った温羅。やがて2人は、避けられぬ運命として対峙することになる。

物語の中心には温羅と羽衣の恋があるが、その周囲にはさまざまな人間模様が広がる。それぞれの信念がぶつかり合い、舞台上で鮮やかにきらめいていた。誰の視点から見ても心を揺さぶられる関係性があることも、『ももがたり』の大きな魅力だ。

総勢31人もの登場人物(うちトリプルキャストあり)が登場するが、一人ひとりが鮮やかに際立ち背景まで想像できるのは、脚本の丁寧な構築とキャストの実力によるものだろう。

一般的に鬼と聞くと恐ろしい存在を想像するが、温羅はそれとは正反対だ。羽衣に拒まれても一途に想い続ける姿は真っすぐで、観客の共感を呼ぶ。松井自身が持つ誠実さが温羅と重なり、愛される存在として舞台に立っていた。

羽衣は見た目の可憐さに反して芯の強い女性。迷いながらも、恋を貫こうとする姿に人間らしい愛しさがにじむ、魅力的なヒロインだ。

鬼の王・天鬼を演じる君沢ユウキは、父としての温かさと王としての威厳を絶妙に表現。紅鬼(演:橋本全一)は強者揃いの鬼の中でも突出した戦闘力を見せ、存在感抜群の立ち回りで舞台を盛り上げた。皇鬼(演:服部武雄)は飄々とした態度の裏に不穏さを漂わせ、物語をかき乱すキーパーソンとなっている。

もう一人の主人公である桃太郎役・谷佳樹は、終わりなき地獄のような世界に生きる苦悩と葛藤を丁寧に演じきった。彼を一途に想い続ける椿(演:舞川みやこ)との切ない恋も、胸を打つ見どころのひとつだ。

誰の人生に寄り添って物語を観るかで、まったく異なる印象を与える『ももがたり』。繰り返し観るほどに新たな感情に出会える作品となっている。

衣装の美しさにも注目したい。ビジュアル公開時から話題となった今回の衣装は、前作から大きく刷新されキャラクターごとの個性が際立つものに。殺陣のたびに翻る布の一枚一枚までもが物語に息を吹き込み、観る者を魅了する。

後半に進むにつれ加速する殺陣は、演出・出演を兼ねる門野翔によるもの。終始クライマックスのような緊張感が漂い、手に汗握るシーンの連続に息を呑む。

才能豊かなキャストとスタッフが紡ぎあげたこの世界を、細やかな感情の揺れまでも肌で感じられるシアターサンモールという空間で体験できるのは、何ものにも代えがたいひとときとなるはず。きっと、観る者の胸にそっと残り続ける舞台体験になるだろう。

舞台『ももがたり』は、8月4日(日)まで東京・シアターサンモールにて上演中。配信もあるので、ぜひそれぞれの場所からこの物語に触れてみてほしい。

取材・文:水川ひかる/写真:ケイヒカル

『ももがたり』

アメツチ×@emotion presents Remix stage

【公式サイト】
https://emotion.tokyo/momogatari2025

【期間】
2025年7月31日(木)〜8月4日(月)

【劇場】
シアターサンモール
〒160-0022
東京都新宿区新宿1丁目19-10サンモールクレスト B1

【作・演出】
門野翔(@emotion)

【スケジュール】
2025年
7月31日(木)19:00
8月1日(金)14:00 ◎ /19:00
8月2日(土)13:00 ◎ /18:00
8月3日(日)13:00 ◎ /18:00
8月4日(月)15:00
(全8公演)

【あらすじ】
これは桃太郎のお話のうらにあった
誰も知らない恋物語。

むかしむかし、あるところに
桃から生まれた桃太郎がおりました。
桃太郎は、繰り返される物語の中で
何度も何度も鬼退治をしています。

鬼が倒される度に
この物語は始まりに戻り
また倒されるべくして鬼が生まれ
桃太郎は、変わらず鬼を倒します。
それが彼らの哀しき運命なのです。

しかし、そんな運命に抗うように
恋をした
ふたりの人ならざるモノがおりました。

鬼の子が恋したのは、あやかしの子
あやかしの子が恋したのは、桃太郎

叶うはずもない想いと
抗うことのできない運命が交差するとき
物語は動き出す---------

@emotionが送る贋作「桃太郎」は
華々しくも切ない珠玉のラブストーリー。

「待ってたんだこの時を、繰り返す運命の中で君を抱きしめられるこの時を。」

【キャスト】
松井勇歩
谷佳樹
日永麗

星波
健人(Star Dream Company)
門野翔(@emotion)
星璃
大滝紗緒里(ZETT)
西海龍人
増本祥子(@emotion)

高田淳(X-QUEST)
橋本全一
服部武雄(GFA)
古謝那伊留
高野美幸(@emotion)

舞川みやこ(ZETT)
秋田知里(仮面ライダーGIRLS)
小林愛香(ボイスキット)
名倉周(@emotion)

塩崎こうせい
平野勲人
斉藤有希(@emotion)

夏目恵名(ヤザ・パパ) ※トリプルキャスト出演回 7月31日/8月1日
駒形友梨(ボイスキット)※トリプルキャスト出演回 8月2日/4日
和久井優 ※トリプルキャスト出演回 8月3日

君沢ユウキ

高見彩己子
倭香
下田愛璃
中野貴文
小野流星

【アフタートーク出演日程】
◎8月1日登壇者
松井勇歩
君沢ユウキ
星璃
服部武雄
古謝那伊留
平野勲人

◎8月2日登壇者
谷佳樹
健人
高田淳
橋本全一
西海龍人
塩崎こうせい

◎8月3日登壇者
日永麗
星波
大滝紗緒里
舞川みやこ
秋田知里
小林愛香
和久井優

【チケット】
S席 ¥12,000- 前方5列目まで(E列まで)
A席 ¥8,800-
B席 ¥7,000-
U-22席 ¥4,000-
当日券 各席種 +¥500-

【チケット販売について】
一般販売(先着)
取扱席種:S席・A席・B席・学生席(イープラスのみ)※紙チケットのみ

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