【ゲネプロレポート】東京・浅草花劇場で上演! 舞台『なめ猫ロックショー!』レポート
2024年5月16日(木)、東京・浅草花劇場で舞台『なめ猫ロックショー!』が開幕した。
本作は、1980年代に一大ブームを巻き起こした「なめ猫」の舞台化作品。前作と同じく脚本を村上純(しずる)、音楽を手島いさむが担当し、今作では演出を村田充が手掛けている。
メディアクトでは、初日に先立ち行われたゲネプロと囲み取材の様子をレポートする。
<囲み取材>
村田充:お客様に楽しんでもらいたい一心で演出をしてきましたが、振り返ると、自分が一番楽しんでいたかもしれません。素晴らしいキャストの皆さんと、全信頼を置いているスタッフの皆さんの力を借りて、今日までやってきました。会場にお越しくださるお客様にも、ぜひキャストと最後まで楽しく盛り上がって、ライブ感を楽しんでいただけたらと思っています。
三浦海里:僕は今回からの参加です。あたたかく迎えていただき、充さんを筆頭に稽古も楽しくやらせていただきました。個人的には、この作品の中で充さんから唯一日替わりを任された男という役割を精一杯まっとうしたいと思っています。よろしくお願いします。
髙﨑俊吾:このカンパニー唯一と言っても過言ではないくらいの猫好きなので、猫愛全開で頑張っていきたいと思っています。浅草のお祭りに負けないくらい盛り上げていきたいと思っています、よろしくお願いします。
星元裕月:6人だけのカンパニーというのはなかなかなくて、ぎゅっとまとまって何か出来るんじゃないかなと思いながら稽古に入りました。実際に入ってみたら毎日がすごく楽しくて、ずっと笑っていたという思い出が一番大きいです。この幸せな気持ちをそのまま舞台に持っていきたいなと思っていますし、何より信頼できる一座の皆と一緒に熱い思いを届けていきたいと思っています。
蔵田尚樹:野間克人役の蔵田尚樹です。今皆さんが言ってくださったことがほとんどだと思っていて、これから話す二人(中山、鷲尾)の言うこともほとんど僕も同じ気持ちです。老若男女誰が見ても楽しめる舞台、お芝居にライブになってると思っています。是非最後笑顔で帰っていってほしいなと思っています。
鷲尾修斗:にゃにゃーにゃ、にゃにゃーにゃ……(笑)……はい、すみません。犬派です(笑)。舞台なんですが、ここまで稽古していない気持ちの稽古期間ってあまりなくて、それほど皆でずっと楽しく延々と笑っていたら初日を迎えていました。このまま笑って千穐楽を迎えられたらと思っていますので、皆さんぜひぜひ劇場に足を運んでくれたら嬉しいです。よろしくお願いします。
中山優貴:今作で2作目となります。新しい仲間も増えましたし、前回から出ている仲間もいます。続編が出来ると言うのは応援してくださっている方々がいてこそだと思いますので、第一弾をより超えて行けるように、第二弾でパワーアップした姿を皆様にお届けできるように、千秋楽まで駆け抜けて行きます。80年代が懐かしいと思う方にはいろんな成分がいっぱい詰まってますし、この時代を知らない方々、またこの時代の後に生まれた方々にも「こういうことがあったんだ」と思ってもらえるようなシーンが盛り沢山なので、楽しんでいただけると思います。見ていただけたら分かるかと思いますが、キャストとスタッフ一同、全員で作った作品です。観終わったら「そういうことか」と納得すると思いますので、ぜひ最後まで楽しんでいただけたらと思います。よろしくお願いします。
ゲネプロレポート
物語は、「not men not4」のライブから始まる。
室川(演:中山優貴)と袋井(演:鷲尾修斗)が観客を盛り上げ、ライブは大成功――かと思われたが、not for not menのメンバーは過去と変わっていた。
Baは松下ではなくミケ子(演:星元裕月)、Drは橋田ではなくオニ芝(演:髙﨑俊吾)、Keyをラン丸(演:三浦海里)が担当しているのだ。
松下と橋田は、室川が口にした『言ってはいけなかったこと』が理由でnot men not4を離れているようだ。その2人だけではなく、どうやら室川と袋井も対立している様子。野間(演:蔵田尚樹)を介してしか言葉を交わさない二人の様子に思わず笑ってしまいそうになるが、ケンカは深刻な様子。
半年前に文化祭で伝説のライブをしたnot men not4に、果たして何が起きたのか? 今作から登場となる「アングリービューティー」の面々を巻き込みながら、物語は進んでいく。
ステージの上には楽器をはじめとしたシンプルなセットがある他、両脇の「過去」「現在」の文字にも目を惹かれる。その文字通り、物語は過去を振り返りながら現在に至るまでを描いており、随所に懐かしい小ネタも含まれている。
ワンギリ、ガラケー、プリント倶楽部など、当時を知る人が聞けばくすっとくるワードも多い。もちろん知らなくともおおいに楽しむことができるし、わからないものは調べてみることでより今作を楽しめるだろう。
登場するなめ猫たちは、全員魅力的だ。
室川と袋井は、いわゆる古き良きヤンキー。リーゼントやオラついた態度が一見粗暴な印象を与えるが、二人とも胸の内に繊細な秘密や悩みを抱えている。
なめロックは軽快なテンポで交わされる会話や随所に散りばめられたボケが大きな魅力だが、それだけではない。物語には深いところもあり、胸にぐっとくるものがある。どこまでも真っ直ぐがゆえにすれ違ってしまう二人が、正面からぶつかり合う姿に注目したい。
今作のストーリーテラー的な役割を務めるのは、自称パーカッションの野間。野間っちと呼ばれる彼が舞台に登場するたび、ほっこりとした気持ちになる。蔵田は無邪気な眩しさで舞台を明るく彩っていた。
アングリービューティーのVo&Bのミケ子は、今作の紅一点。個性豊かなヤンキー達に囲まれながらも、圧倒的な存在感で眩しく輝いている。可憐さと逞しさの塩梅が絶妙で、くるくる変わる眩しい表情に終始目を奪われてしまうだろう。
Keyのラン丸は、可愛い系のルックスで大人気。しかし実家は空手の道場であり、腕っぷしも強い。ミケ子のために怒る姿は男気に溢れており、ギャップにときめくファンも多いのでは。
Drのオニ芝は、一見すれば硬派でいかついという印象を与えるかもしれない。しかし外見に似合わず少女趣味であり、情に厚くて感激屋で涙もろく、優しい内面が伝わってくる。
劇中のライブシーンは、手拍子OK! 声出しOK! 立ち上がってもOK! 猫じゃらしペンライトなど、今作ならではのグッズを使ってステージに愛を届けて欲しい。なめ猫達もたくさん煽ってくれるため、ライブに不慣れだという人もおおいに盛り上がることが出来る。
公演の全楽曲が期間限定でYouTubeで配信されているため、ぜひ予習をして劇場に足を運ぶことをおすすめする。
上演時間は、休憩なしの百分。過去と現在がミックスされた熱いロックショーを、ぜひ体感してほしい。
取材・撮影:水川ひかる
■公演概要
タイトル:なめ猫ロックショー!
日程:2024年5月16日(木)~5月24日(金)
劇場:浅草花劇場
原作:なめ猫
脚本:村上純(しずる)
演出:村?充
音楽:手島いさむ
出演:中山優貴、鷲尾修斗、星元裕月、髙﨑俊吾、三浦海里、蔵田尚樹
チケット代
全席指定:9,900円(税込)
※別途、入場時にドリンク代(¥500)が必要です
ローソンチケット https://l-tike.com/namesute/
チケットぴあ https://w.pia.jp/t/namesute/
イープラス https://eplus.jp/nameneko/
カンフェティ https://www.confetti-web.com/namerock
主催:株式会社Lol
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