【ゲネプロレポート】ヒプステシリーズの最新作『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -Grateful Cypher-《2md D.R.B》後のエピソードが描かれる
『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stageシリーズの最新作『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -Grateful Cypher-が、2024年10月4日(金)に幕を開ける。
メディアクトでは、初日に先立ち実施されたゲネプロ公演をレポート。
前作に続き、イケブクロ・ディビジョン“Buster Bros!!!”、ヨコハマ・ディビジョン“MAD TRIGGER CREW”、シブヤ・ディビジョン“Fling Posse”、シンジュク・ディビジョン“麻天狼”、オオサカ・ディビジョン“どついたれ本舗”、ナゴヤ・ディビジョン“Bad Ass Temple”の6つのディビジョンすべてのキャストが続投した今作。
前作では結成エピソードが描かれたそれぞれのディビジョンだが、今回は《2md D.R.B》後のエピソードが描かれる。
舞台が始まり、最初にステージに登場したのはディビジョン・ダンス・バトル“D.D.B”(RYO/SNACK/SOUTA/YASU/神谷 亮太/HIROMA)の6名。LEDライトや映像、そして鍛えられた肉体を駆使した演出は、今作もとにかくカッコいいの一言に尽きる。続けて全ディビジョンが、「Rhyme of Revolt」を各キャラクターの魅力たっぷりに歌い上げていく。
「これぞヒプステ!」と胸が熱くなること間違いなしのオープニングの後は、早速本編が始まる。
東京に集結した各ディビジョンのメンバーは、それぞれの時間を過ごしていた。平和な日常が続くかと思われたが、白膠木 簓(演:北出 流星)をはじめ四十物 十四(演:酒寄 楓太)、波羅夷 空却(演;中西 智也)といったメンバーが次々と何者かに襲撃される。
仲間達が傷つけられたことでシンジュク中央病院に集まった面々の間に深刻な空気が流れるが、そんな中でもいつもと変わらない調子の飴村 乱数(演:三井 淳平)に疑いの目が向けられることに。
様々な誤解が解け和解したかのように見えた面々だったが、まだ溝は埋まり切れていないことが浮き彫りになってしまった。
犯人の正体や目的は何なのか? 彼らの“絆”が試されるように、物語は一気に進んでいく。
ハラハラの本編のあとは、恒例のライブパートが待っている。各ディビジョンの色を全面に押し出した楽曲は、本編とはまた違う興奮を齎してくれる。声出しもあるため、キャストと一緒に全力で劇場の空気を楽しむことをおすすめする。
初披露となった前作でも圧巻のパフォーマンスを見せてくれた各ディビジョンだが、今作では更にパワーアップした仕上がりとなっていた。前作の経験も経て、キャラクターとしての深みもひとりひとり増しているように感じられる。
石川 凌雅が演じる山田 一郎は、二郎(演:松岡 拳紀介)と三郎(演:高野 渉聖)を守る頼りになる山田家の長男。石川自身の包容力も相俟って、その背中は以前よりも更に頼もしく見えた。
植原 卓也は、威圧感のある歌唱力と眼光の鋭さで、碧棺 左馬刻の激しさを体現する。軽やかな足技も取り入れラップを披露する入間 銃兎(演:YUKI)やエネルギッシュかつチャーミングという二極の魅力を兼ね備えた毒島 メイソン 理鶯(演:益永 拓弥)のやり取りにも注目。
華やかな魅力を放つ伊弉冉 一二三(演:安藤 夢叶)と指の先まで平身低頭を体現した観音坂 独歩(演:中下 雄貴)を見守る小波津 亜廉演じる神宮寺 寂雷は、大人の男の色気と包容力を兼ね備えている。長く伸びた髪の先まで計算され尽くしているような美しい佇まいが印象的だが、乱数とのやり取りではついその様相が崩れることも。
三井 淳平が演じる乱数は、どこまでも可愛らしくポップな魅力に溢れている。ギャンブラーの有栖川 帝統(演:木津谷 泰勇)と小説家の夢野 幻太郎(演:今井 俊斗)、そして乱数の3人は更に『ポッセ』みが増していた。個性がバラバラにも関わらず、家族のような空気感が漂うのも彼らの魅力だ。
北出 流星が演じる白膠木 簓は、ひょうひょうと笑いを取りに行くシーンとラップシーンの高低差が凄まじい。纏う雰囲気ががらりと変わるのは、相方の躑躅森 蘆笙(演:飯田 寅義)も同様。喜史川 大私演じる天谷奴 零はストーリーテラー的な立ち位置も担い、悠々たる佇まいで存在感を見せた。
波羅夷 空却を演じる中西 智也のアクロバットも、更に磨きがかかっている。重力を感じさせない動きと研ぎ澄まされたリリックに、心臓を鷲掴みにされたファンも多いのでは。泣き虫でナルシストの四十物 十四は、酒寄 楓太が完璧なシルエットでの立ち姿で再現。十四とは対照的に中塚 皓平演じる天国 獄は貫禄溢れる人物。喜史川と共に、大人の魅力を作品にプラスしてくれる。
進化を続けるキャストや演出によって、またひとつレベルアップした『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage。原作のドラマトラックに忠実だった前作と比べ、ハチオウジ・ディビジョン“WESTEND-MAFIA”の参入など舞台オリジナルの要素も今作の大きな魅力だ。
“WESTEND-MAFIA”はリーダーの按雲 真日瑠(演:SHIN)が率いる半グレ集団。五十里 蘭丸(演:手島 聖貴)、茶臼山 良経(演:奥村 等士)、霧村 徳磨(演:Jun)、飛砂風 紫音(演:蒼井 嵐樹)という個性的な面々が集まった“WESTEND-MAFIA”は小競り合いもあるが、互いをあだ名で呼び合ったりと根底に見える絆が印象的。舞台オリジナルとは思えないキャラクターの濃さと圧巻のパフォーマンスで、観客に強烈な印象を残した。“WESTEND-MAFIA”の登場により、今作ではまた新しい『ヒプノシスマイク』の物語に出会うことができる。
芝居、ライブパート、 “D.D.B”による圧巻のパフォーマンスなども含め、公演時間は休憩なしの約2時間。体感時間はおそらく2秒。
『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -Grateful Cypher-は10月14日(月・祝)まで東京・TOKYO DOME CITY HALLで上演。熱量たっぷりのラップバトルを、ぜひ体感してほしい。
取材:水川ひかる/写真:オフィシャル提供
<公演概要>
公演タイトル 『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage -Grateful Cypher-
期間:2024 年 10 月 4 日(金)~10 月 14 日(月・祝)
TOKYO DOME CITY HALL
原作:EVIL LINE RECORDS
演出:植木 豪
脚本:亀田真二郎
音楽監督:KEN THE 390
テーマソング:井手コウジ
キャスト:
イケブクロ・ディビジョン“Buster Bros!!!“
⼭田 一郎:石川 凌雅 ⼭田 二郎:松岡 拳紀介 ⼭田 三郎:高野 渉聖
ヨコハマ・ディビジョン“MAD TRIGGER CREW“
碧棺 左馬刻:植原 卓也 入間 銃兎:YUKI 毒島 メイソン 理鶯:益永 拓弥
シブヤ・ディビジョン“Fling Posse”
飴村 乱数:三井 淳平 夢野 幻太郎:今井 俊斗 有栖川 帝統:木津谷 泰勇
シンジュク・ディビジョン“麻天狼”
神宮寺 寂雷:小波津 亜廉 伊弉冉 一二三:安藤 夢叶 観音坂 独歩:中下 雄貴
オオサカ・ディビジョン“どついたれ本舗”
白膠木 簓:北出 流星 躑躅森 盧笙:飯田 寅義 天谷奴 零:喜史川 大私
ナゴヤ・ディビジョン“Bad Ass Temple”
波羅夷 空却:中西 智也 四十物 十四:酒寄 楓太 天国 獄:中塚 皓平
ハチオウジ・ディビジョン"WESTEND-MAFIA"
按雲 真日瑠:SHIN 五十里 蘭丸:手島 聖貴 茶⾅⼭ 良経:奥村 等⼠
霧村 徳磨:Jun ⾶砂⾵ 紫音:蒼井 嵐樹
ディビジョン・ダンス・バトル“D.D.B”
RYO SNACK SOUTA YASU 神谷 亮太 HIROMA
チケット情報 <一般発売日> 2024 年 8 月 24 日(土)10:00
<料金> 12,000 円(全席指定/税込)
サイドシート:12,000 円(税込)
見切れ席:12,000 円(税込)
チケット・公演に関するお問い合わせ Mitt TEL:03-6265-3201(平日 12:00~17:00)
主催 『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage 製作委員会
◆公式サイト:https://hypnosismic-stage.com/
◆公式 X:https://twitter.com/hm_rtstage (#ヒプステ)