【ゲネプロレポート】田村心「絶対に折れないという気持ちで」『刀ミュ』新作公演「坂龍飛騰」開幕!初日会見・ゲネプロレポート

レポート

ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズ(通称・刀ミュ)新作公演「坂龍飛騰」(ばんりょうひとう)が、3月23日(日)にTOKYO DOME CITY HALLにて開幕。初日に先立ち、同劇場にて初日会見と公開ゲネプロがおこなわれた。

本作は、名だたる刀剣が戦士の姿となった“刀剣男士”を収集・育成する大人気PCブラウザー・スマホアプリゲーム「刀剣乱舞ONLINE」(DMM GAMES/NITRO PLUS)を原案とする、ミュージカル『刀剣乱舞』のシリーズ。今作では、陸奥守吉行(演・田村 心)、肥前忠広(演・石川凌雅)、そして新たに刀ミュに登場する、南海太郎朝尊(演・塩田一期)、笹貫(演・福澤 侑)、後家兼光(演・佐奈宏紀)、大慶直胤(演・大友至恩)が出陣。

メディアクトでは、初日会見と公開ゲネプロの様子を撮りおろし写真にてレポート。記事は舞台写真も多く含まれるため、初見を大事にしたい方は観劇後に本記事を見るなど注意をしてほしい。

今作での出陣先は幕末の世。敵の目的は坂本龍馬であり、任務内容は「坂本龍馬に関する歴史を守る」こと。「坂本龍馬に関わる出陣はすべて自分に行かせてほしい」と申し出た陸奥守吉行(演・田村 心)を隊長とした6振りの刀剣男士たちは、幕末の時代へ出陣した。果たして、守るべき「坂本龍馬に関する歴史」とは何なのか。そして、刀剣男士たちはそこでどのような人々と出会い、行動をともにしていくのか――。


ゲネプロ前におこなわれた初日会見には、田村 心(陸奥守吉行役)、石川凌雅(肥前忠広役)、塩田一期(南海太郎朝尊役)、福澤 侑(笹貫役)、佐奈宏紀(後家兼光役)、大友至恩(大慶直胤役)に加え、演出の茅野イサムが登壇。公演への意気込みなどを語った。

田村 心(陸奥守吉行役)
僕個人としては、7年ぶりの本公演です。かなり気合を入れて臨みましたが、気合だけではどうにもならないこともたくさんあり、自分の未熟さにあらためて向き合う稽古期間でした。そんな中でも「絶対に折れない」という気持ちは忘れずにひたすら前を向き、今日まで過ごしてきました。万全の状態で初日を迎え、お客さまにお届けできればと思っております。7年ぶりの陸奥守吉行の出陣を楽しみに待っていてください。
今回は、本作に参加させていただいてから初めて「先輩がいない」現場で、先輩の偉大さをあらためて感じる日々でした。いかに面倒を見て、いかに前を向かせてくださっていたのか。どれだけ頼りにしていたのか…。稽古中、加州清光役の佐藤流司くんや三日月宗近役の黒羽麻璃央くんがご飯に連れて行ってくれたり、稽古が始まって間もないころに蜂須賀虎徹役の高橋健介くんが「大丈夫か?」と連絡をくれたりもしました。思い返してみると、それは前回(2024年3月「陸奥一蓮」)出陣をしているメンバーなんです。直近で過酷な出陣をしていたメンバーだからこそ、今回出陣のメンバーのことを気遣ってくれているのかな、と気づいて。だから僕も、次の本公演のときには外から見守れる先輩になれたらと思っています。

石川凌雅(肥前忠広役)
今作の発表が1月1日にあり、そこから3カ月半あまりが過ぎました。振り返ればあっという間でしたが、発表の時からは想像もできなかったような感情や経験を、今回も稽古でたくさん積ませていただいてきました。ファンの皆さまや関係者の皆さま、そして空の向こうできっと見ていてくださる幕末の偉人の皆さまにもお届けできますように、せいいっぱい刀剣男士として生きたいと思っております。
僕は3年ぶりの出陣です。非常に学びの多い現場であり、役者としても個人としても、この現場だからこそ気づけたこと、学べたことがとても多いです。今年10周年を迎える作品ですが、長く続いていく作品だと思いますし、その役割をしっかりとつとめていきたいです。

塩田一期(南海太郎朝尊役)
体感としては1週間ほどの充実した稽古期間で、目の前の課題に一生懸命に向き合い取り組んできました。ここからも、南海先生(南海太郎朝尊)をさらに研究してつかんでいけるようにまだまだ勉強していきたいです。実は日本史が得意ではなかったのですが、この作品に携わらせていただくことになってから日本史を勉強しまして。ものすごいドラマが繰り広げられているのだと改めて感じて「日本人でよかった」と思いました。お客さまにも、僕と同じように歴史を愛していただけたらと思っています。
稽古のはじめの頃はガチガチに緊張していたのですが、心さん(田村)が自分と至恩(大友)をご飯に連れて行ってくださって、緊張を解いてくれたんです。それが本当にありがたくて。本作は、殺陣も歌もダンスもあるので「先輩方は平然とした顔でこれを舞台上でかっこよく見せているのか!」と現場に入って強く感じました。先輩方に負けないように、稽古してきたものを全力で出せるように本番に臨めたらと思っております。

福澤 侑(笹貫役)
10周年の節目に、新・刀剣男士として参加できることをここから光栄に思い、感謝しております。できることをすべてぶつけて参りますので、皆さま応援のほどよろしくお願いいたします。今作では出演者として参加させていただき、みんなで一緒に考え、セッションしながらいろいろなものを生み出していって「深い」と思いました。
今回の大きな出会いは、茅野さんとご一緒させていただいたことです。「演劇とは」「芝居とは」というものを、根本的にあらためて考えることができた日々でした。今回一緒に戦うメンバー、アンサンブルの皆さま、スタッフの皆さま、本作に関わっている全ての皆さまがすごい熱量で作品に向き合っているので、自分も「それに応えなければ」と、とにかく必死でした。あとは、観ていただく皆さまに届けるだけです。しっかりと、いい空気でお届けしたいです。

佐奈宏紀(後家兼光役)
愛の戦士、後家兼光役の佐奈宏紀です。皆さん、「ごっちん」と呼んでください!(笑) 稽古の期間は長かったはずなのに、一瞬で本日のゲネプロを迎えた実感です。それだけ濃密な稽古をしたんだな、と。役作りなどについても、このミュージカル『刀剣乱舞』に出会わなければ絶対に分からなかったことがあり、新たな扉が開いた感覚にわくわくしています。自分たちが作ってきたものが、お客さまにどう思っていただけるか本当に楽しみです。皆さまにたくさんの愛をお届けできるようにがんばります。
10年も続けている作品だと、(新たに)入っていける隙がないのでは…? と思っていたのですが、本当に快く新・刀剣男士の4振りを迎え入れてくださいました。その10年のスキルや自信をアンサンブルの皆さんから感じましたし、「この現場に長くいればうまくなる」とも感じました。もっと稽古したかったし、この先ももっとこの作品に出続けたいです。
ポスターなどに(メインで)うつるのは僕たちですが、舞台は8割くらいはアンサンブルの皆さんが作り上げてくれています。その安心感がとても強いです。また、上山竜司(坂本龍馬役)さんをはじめとする人間キャストの皆さまのお芝居が本当に重厚です。しかも精密で深くて…。稽古場で毎日「盗まなければ」と思っていました。先輩方やお客さまたちが作り上げてきたものを背負いながら、新時代の旗をあげて新しい風を起こす。そんな気概でやっていきます。

大友至恩(大慶直胤役)
現在の時点で最年少の刀剣男士となりました。約2カ月という、長くも短い稽古の中でたくさん学ぶことがありました。ときには「自分は大丈夫なんだろうか…」と心配してしまうこともありましたが、ようやくここまで来られました。観てくださる主(あるじ)の方に、幸せを届けられたらと思っております。
稽古が始まる前に「事前稽古」という形で、僕と一期さん(塩田)で茅野さんと稽古させていただきました。そのとき「きみたちの意識を変えにきた」と茅野さんが言ってくださって。その稽古で、これまで思っていた役への向き合い方やセリフの発し方などの意識が大きく変わりました。今作は戦闘シーンも多いのですが、会話のシーンもとても多いので、皆さまにはぜひ会話シーンをしっかりと観ていただきたいです。

茅野イサム(演出)
今回はずばり、陸奥守吉行と坂本龍馬の物語です。前回むっちゃん(陸奥守吉行)が出陣したのが7年前。その時は、(ストーリー展開上)陸奥守吉行と坂本龍馬の物語に深く入り込めなかったので、自分の中で、やり残している感じがありました。「あのとき、むっちゃんがなぜあんなに強くなったのか、どれだけ悲しいものを背負ったのか」をしっかり描きたかったし、僕自身それを知りたくて、今回それを主軸にしました。

これまでも、とても過酷な任務・出陣を描いてきましたが、今回は今までとは違う意味でとても過酷です。それを、周りがどのように彼(陸奥守吉行)をサポートしていくのか。また、1枚岩ではない物語も含めて、今までにない物語に仕上がったと思っております。
今回は「新時代の旗を掲げる」を合言葉にしています。新しい時代をこのメンバーで作るぞ、と。9年目である昨年、今までの集大成のような作品をやりましたので、10周年である今回は「これまでを振り返る」ではなく、新しいミュージカル『刀剣乱舞』の始まりの年であると位置づけています。新しい時代を作るにふさわしいメンバーが集まりましたし、その分苦労はたくさんしました。でも、その大変だったものを「楽しかった」という気持ちやこれからの期待感が上書きしてくれたんです。

それから、みんな、前向きでとても真面目。(既存メンバーの)田村と石川はいい意味でまだフレッシュだし、いい意味で「先輩」感がない。17歳の子(大友)もいますが、フラットないい座組になりました。これだけの良い座組なので、いい作品が生まれてくるのではないかと。作品の出来はお客さまに判断していただくものではありますが、胸を張ってお見せできるものになった、と思っております。

  
 
 

公演時間は、1部が約2時間20分、20分の休憩をはさみ、2部のライブが約40分の合計約3時間20分予定。本作はTOKYO DOME CITY HALLを皮切りに、4月5日(土)からは大阪・箕面市立文化芸能劇場 大ホールへと劇場を移し、5月2日(金)からはTOKYO DOME CITY HALLにて凱旋公演がおこなわれる。

取材/文:広瀬有希・写真:ケイヒカル

ライブ配信販売中!

動画配信サービスDMM TVにて、ミュージカル『刀剣乱舞』 ~坂龍飛騰〜のライブ配信全3回を予約販売中です。
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■配信公演
・【東京公演初日】2025年3月23日(日)18:00公演
・2025年5月11日(日)12:30公演
・【大千秋楽】2025年5月11日(日)18:00公演

■販売期間
・【東京公演初日】2025年3月23日(日)18:00公演
販売中~2025年3月27日(木)18:00まで
・2025年5月11日(日)12:30公演 /【大千秋楽】2025年5月11日(日)18:00公演
販売中~2025年5月15日(木)18:00まで

■販売価格
各公演:3,800円(税込)

■見逃し配信期間
・【東京公演初日】2025年3月23日(日)18:00公演
2025年3月24日(月)18:00~3月27日(木)23:59まで
・2025年5月11日(日)12:30公演 /【大千秋楽】2025年5月11日(日)18:00公演
2025年5月12日(月)18:00~5月15日(木)23:59まで

■配信ページ
https://pictures.dmm.com/lp/toukenranbu-goods/
<配信に関するお問い合わせ>
DMMサポートセンター(24時間・365日受付)
https://support.dmm.com/

ライブビューイング開催決定!

■開催日時 2025年5月11日(日)18:00開演
※開場時間は映画館によって異なります。
■上映館 全国各地の映画館
■チケット料金 3,800円(税込/全席指定)
■チケット販売 ローソンチケット プレリクエスト先行(抽選)
【申込受付期間】2025年3月24日(月)12:00〜4月13日(日)23:59
https://l-tike.com/toukenranbu-spring2025-0511lv/

ライブビューイングの詳細は公式サイトをご確認ください。
https://musical-toukenranbu.jp/contents/liveviewing/spring2025
※大阪府では条例により16歳未満の方で保護者同伴でない場合、終映が19:00を過ぎる上映回にはご入場いただけません。予めご了承ください。

<公演概要>
タイトル ミュージカル『刀剣乱舞』 ~坂龍飛騰~(ばんりょうひとう)

上演期間・劇場
【東京公演】 2025年3月23日(日)~3月30日(日) TOKYO DOME CITY HALL
【大阪公演】 2025年4月5日(土)~4月26日(土) 箕面市立文化芸能劇場 大ホール
【東京凱旋公演】 2025年5月2日(金)~5月11日(日) TOKYO DOME CITY HALL

原案 「刀剣乱舞ONLINE」より (DMM GAMES/NITRO PLUS)
演出 茅野イサム
脚本・作詞 浅井さやか
音楽監督 YOSHIZUMI
振付・ステージング 本山新之助 TETSUHARU 桜木涼介

出演
陸奥守吉行役 田村 心
肥前忠広役 石川凌雅
南海太郎朝尊役 塩田一期
笹貫役 福澤 侑
後家兼光役 佐奈宏紀
大慶直胤役 大友至恩
坂本龍馬役 上山竜治
西郷隆盛役 松本 亮
久坂玄瑞役 鈴木利典
岡田以蔵役 兼松若人
勝 麟太郎役 日野陽仁
岩崎大輔 大野涼太 村中一輝 杉山諒二 花見卓也 齋藤 駿 佐藤一輝 島田和哉
白濱孝次 塚田知紀 寒川祥吾 千葉恵佑 兵藤結也 松原海児 千大 佑
河島樹来 田中蘭丸 末髙伊織 森本拓也 茶谷優太 二宮礼夢 南舘優雄斗

主催 ミュージカル『刀剣乱舞』製作委員会
(ネルケプランニング ニトロプラス DMM GAMES ユークリッド・エージェンシー)
公演に関するお問い合わせ ネルケプランニング https://www.nelke.co.jp/about/contact1.php