【レポート】プレイヤー同士が心理戦を繰り広げる究極の謎解きに進化 劇場型謎解き長編新作「今際の国のアリス The Ultimate」

■劇場型謎解き長編新作「今際の国のアリス The Ultimate」がスタート
本作は24年7月にスタートした「今際の国のアリス~Immersive Death Gamekara~」で繰り広げられた謎解きの裏に隠されていたさらに壮大な大謎に挑む新作劇場型謎解きゲームです。
体験時間は30分から1時間に拡大。新たに追加されたストーリーの中で、参加者は知力やひらめきによる謎時だけではなく、プレイヤー同士の命を賭けた究極の心理戦にも巻き込まれます。ドラマシリーズ内にも登場した「首輪爆弾」を全員が着用し、プレイヤーは制限時間内に首輪を外せなければ電流が流れる極限状態の中、キャストとともに謎解きに挑む“超刺激”没入体験が楽しめます。
劇場型謎解きゲーム「今際の国アリス」は、麻生羽呂氏による原作「今際の国のアリス」(小学館「少年サンデーコミックス」刊)を実写映像化し、世界190以上の国・地域に配信、そのうち90以上の国・地域でTOP10入りしたNetflixシリーズ「今際の国のアリス」の世界観をベースとしたオリジナル企画として、世界で初めてイマーシブシアター形式の劇場型謎解きゲーム化したものです。
■単なる謎解きではない、スリルと緊張感満載の究極の謎解きゲームが誕生
新たにスタートする「今際の国のアリス The Ultimate」は、心理戦をと意味する“♡(ハート)のゲーム”の設定です。“Immersive Death Game”バージョンになかった新たな展開として、プレイヤー同士が協力して謎解きをしながらも、騙しあい、裏切りを余儀なくされるげぇむを追加。希望と絶望、信頼と裏切りが渦巻く世界へと引き込まれます。
単に謎を解くだけではない、生きるか死ぬかの緊迫した心理状態を体験する本作では、プレイヤーがスリルと緊張感のある世界にさらに没入できるようストーリー、キャストおよび演出が大幅に強化されています。Netflixシリーズ同様、金子ノブアキさん演じる“ボーシヤ”(映像出演)に加え、リアルに登場するオリジナルライブキャストが、理不尽な戦いを強いられる繊細な心理描写を迫真の演技で伝えることで臨場感のある世界観を創り出します。イマーシブ・フォート東京の他作品と同じく、イマーシブシアターとして楽しむことができ、体験価値の高い作品です。
謎解きゲームの本質でもあるアゾ時要素のゲーム性も高まり、謎解きファンが挑まずにはいられない内容にアップグレードします。会場内にちりばめられたカードを手掛かりに謎解き進めるという、前作の設定を維持しながらも、難易度の高い“大謎”を導入することで、謎解きゲームとしての魅力も倍増させました。













画像提供:イマーシブ・フォート東京
©麻生羽呂・小学館/ROBOT
体験レポート
※本記事はクリアに関するいわゆる「ネタバレ」は存在していません。ご安心ください。
ですが、少しでも事前情報を入れないで遊びたい方は、これ以降は読まないことをお勧めいたします。
Netflixドラマ「今際の国のアリス」の世界観を全身で味わえる、没入型エンタメ「今際の国のアリス The Ultimate」が、2025年4月5日より、お台場のイマーシブ・フォート東京にて開幕した。原作のスリルと、体験型施設ならではの仕掛けが見事に融合した本作は、「ただの謎解き」では終わらない、まさに“命懸け”のゲーム体験を提供する。
■ 首輪をつけた瞬間から、ゲームは始まっている
入場時、参加者の首に装着されるのは、ドラマにも登場した“首輪爆弾”──この装置が、本作の緊張感を一気に引き上げる。
ゲームはスマートフォンを常に参照する。ゲームの進行管理や指示の受信など、このゲーム参加には不可欠なためスマホをしっかりと充電した状態で挑もう。
体験は1回約60分、最大200人の参加者が一斉にデスゲームへと放り込まれる。まさに、「命の選別」が同時多発的に進行するスリリングな空間だ。
■ 極限状況を生き残れるか──ゲームの流れ
スクリーンに現れるのは、“今際の国”を象徴する謎の案内人「ボーシヤ」。スクリーン越しに登場し、参加者たちにゲームのルールを宣告する。その声には、どこか不気味でありながらも抗いがたい魅力がある。
その他、キャストが演じる参加者が状況説明を踏まえたやり取りが展開され、ここイマーシブ・フォート東京で実施される「イマーシブ感」が前作と比べるとグググと増えた印象がある。より、物語に没頭していく。
序盤はシンプルなルールで始まる。提示されるカードの数字を足し合わせ、目標値を作り出すといった脳トレ系ゲーム……のはず。ではあるが、それだけのシンプルな構成ではなく、随所に裏切られるポイントがあり、ルールに、物語に翻弄される。


■ 新章へと突入していく……
物語が進むと、参加者は「ハト」「フクロウ」「カラス」の3チームに分かれ、実際に別々のゲームと物語を体験できる。体験するたびに新たな発見があるだろう。
我々が案内されたのは「カラス」チームだ。そこでは一見、協力プレイを強いられる。だが、本当にそれだけでいいのか……疑心暗鬼の気持ちは常に付きまとい物語は進んでいく。時に協力し、時に騙し合い、プレイヤーの“信じる力”を揺さぶる存在となる。
ゲームに思考をしつつも、キャストが進行する臨場感あふれる物語体験も本作の醍醐味。積極的に参加する気持ちが大切だ。


そしてその先に待つ、大謎とは……。
それはぜひ、参加した際に体験して欲しい。
いまここでアドバイスできることがあるとしたら……
「最後まで集中して思考すること」
である。
なお、筆者は集中力が足りず、残念ながら首輪から電流が流され、そこで……。という結果であった。
この体験型アトラクションの最大の魅力は、“世界の中に放り込まれた”という感覚の強さだ。演出、照明、音響、そしてキャストの芝居──すべてが一体となって、参加者を「今際の国」に連れていく。
前作と大きな違いは2点。
・Netflixドラマを完全に意識した世界観の再現度。施設全体がセットのように作り込まれ、キャストが増員され、各自が意志を持って行動していること。単なる“体験型”ではなく、ひとつの舞台作品としての完成度を感じる。全てを解明するためにも、彼らの協力が必要なのかもしれない……。
・もう一つは、新章の展開である。謎解き要素がしっかり増し、思考を伴う心理戦へと昇華している。どうすることがで生き残れるのか、どうすれば答えに辿り着くのか、その思考があなたに非日常を味合わせてくれることだろう。
「今際の国のアリス The Ultimate」は、一度体験しただけではすべてを理解することは難しいだろう。
筆者としてもこうやって一度体験はしたのだが、その真相は全くつかめていない。
前作においては、生還者はしっかり出ていたにも関わらず、真のエンディング「True END」が出なかったと公式でアナウンスがされている。つまり、本作にもそういった「True END」が隠されているかもしれない。
“命を懸けた60分”を経て、あなたはデスゲームを生き残ることができるか、
そして、その先の真相へたどり着くことはできるのか。ぜひ試してもらいたい。
果たして、あなたはこのデスゲームを生き残ることができるだろうか。
執筆:木皿儀
劇場型謎解きゲーム「今際の国のアリスThe Ultimate」概要
体験可能人数:200人
体験時間:60分
料金:4,800円
クリエイティブ・ディレクター:近藤正之