【イベントレポート】黒羽麻璃央「野球に出会えてよかった!」最終決戦『ACTORS⭐︎LEAGUE in Baseball 2025』イベント・試合詳細レポート

『ACTORS⭐︎LEAGUE in Baseball 2025』が、6月30日(月)に東京・神宮球場にて開催された。『ACTORS⭐︎LEAGUE』は、ライブエンターテインメントの楽しさと興奮を、観客の皆さまと分かち合いたい!との想いから俳優がプロデュースするプロジェクト。黒羽麻璃央による2021年の『ACTORS⭐︎LEAGUE in Baseball』から始まり、これまでゲーム、バスケットボール、ダンスなどの企画でイベントが行われてきた。
今年は『ACTORS⭐︎LEAGUE in Baseball』(野球)が約2年の充電期間を経て開催。黒羽麻璃央率いる【BLACK WINGS】と、和田琢磨率いる【DIAMOND BEARS】の4度目の戦いはどちらに軍配が上がるのか…?
※本記事では、試合中のミニイベントや試合結果・総評についても記載しています。

『ACTORS⭐︎LEAGUE in Baseball 2025』は、前回までの東京ドームから開催地を移し、屋根のない神宮球場にて開催。神宮球場は、プロ野球・東京ヤクルトスワローズの本拠地であると同時に、全国高等学校野球選手権大会(通称夏の甲子園)東京都大会の試合や、高校・大学による明治神宮野球大会がおこなわれるなど、1年のうちの大半が野球の試合で使われている球場だ。全天候型の東京ドームが、ライブイベントやさまざまな用途でも使われるのに対して「野球」に特化した球場と言ってもいいだろう。
開催が発表された当初は、6月であるために雨天が心配されたが、梅雨明け宣言前であるにも関わらずこの日も最高気温が33℃近くまで上がり晴天の真夏日となった。


試合開始前、15時45分。まずは【BLACK WINGS】のウォーミングアップから。選手たちは照りつける午後の日差しに目を細めながら、ノック、フリーバッティング、と体をあたためていく。サポートメンバー『ホームランフェアリーズ』の戸塚世那からひとことを求められた黒羽麻璃央は「こんなに暑いとは思っていなかったです、雨の心配だけをすればいいと思っていました。しかし、皆さまの熱い気持ちのおかげで晴れました! 今、プレーしていて最高に気持ちがいいです」と笑顔を見せた。
岡宮来夢は「とにかく勝利を願って、チームのためにがんばりたいです。この暑い中足を運んでくださっている皆さまのために勝利を届けたいです」と意気込む。初出場の持田悠生は、戸塚から「気になっている選手は?」と聞かれ「(富田)翔さんです。うまい」とベテランの富田を警戒している様子。続けて「麻璃央くんを胴上げできるようにチーム全員でがんばって勝ちます!」と声を張った。
阿部顕嵐は「1ヵ月に1回は知り合いの方たちと野球をやっているんです。なので、いつもどおりではあるのですが、いつもどおりではないのは暑いことだけで。皆さん体調には気をつけて」とファンへ呼びかけた。
続いては【DIAMOND BEARS】のウォーミングアップ。フリーバッティング、ボール回し、シートノックと順調に進んでいく。なお、両チームともに本日のノッカーは、これまで【DIAMOND BEARS】で和田琢磨・横山真史とともに首脳陣をつとめた上田悠介。
こちらも『ホームランフェアリーズ』の坂田大夢が各選手にミニインタビューをおこなう。まずは、背番号2、舞台で演じていた「ダイヤのA」の御幸一也をほうふつとさせるサングラス(インタビュー中は帽子の上に)を身につけたキャプテン、和田琢磨。「皆さんのおかげで晴れました、晴れすぎて暑いです!(笑) 今日は必ず勝ちます、応援よろしくお願いします。ほとんどの方は、今年こそは【BLACK WINGS】に勝ってほしい…と思っているかもしれませんが、今年も【DIAMOND BEARS】が勝つ!」と力強く宣言。
北園涼は、気になっている選手を聞かれ「黒羽麻璃央選手。いい選手ですしプロデューサーですし、勝たせてあげたい気持ちもあるのですが。去年は、投打ともに対戦していないので、今年は麻璃央からいい当たりを取ったり、抑えたりしたいです」とライバル心を見せる。初出場の高橋怜也は「少年野球をやっていたので、出られてうれしいです。今回のために、バッティングセンターにも行きましたし、グローブも新しく買いました」と強い意気込みを見せる。
高野洸は「大変仕上がっております! 選手全員うまくて、みんな強くて…。かっこいいところが見られるんじゃないかと思います、僕以外!」とジョークを飛ばす。続けて「精いっぱい楽しみながら、今年も勝利に貢献できれば」と笑顔を見せた。


イベント開始時刻となり、両チームのマネージャーであるユニコーン福澤(福澤侑)とドラゴン流司(佐藤流司)が登場し、選手紹介をおこなった。実況は今回も、ニッポン放送ショウアップナイターなどでおなじみの清水久嗣アナウンサー。解説は、2021・2023は猫として登場した染谷俊之と、10月7日(火)に開催される『ACTORS☆LEAGUE in Futsal 2025』のプロデューサーをつとめる植田圭輔。また、福岡ソフトバンクホークスでキャプテンをつとめ、アベレージヒッターとして活躍した内川聖一も解説陣に加わった。
両チームのスターティングラインナップは以下のとおり
先攻【DIAMOND BEARS】
1(捕)和田琢磨
2(左)鳥越裕貴
3(一)松島勇之介
4(中)北園涼
5(三)富田翔
6(右)横山真史
7(遊)上田堪大
8(二)高野洸
9(DH)高橋怜也
(投)小南光司
後攻【BLACK WINGS】
1(遊)田村升吾
2(二)岡宮来夢
3(中)近藤頌利
4(捕)持田悠生
5(DH)西川俊介
6(左)阿部顕嵐
7(三)笹森裕貴
8(一)小西成弥
9(右)小西詠斗
(投)黒羽麻璃央
1回表、守る【BLACK WINGS】先発は、監督兼キャプテンの黒羽。これまでは、終盤などのここぞという場面で登板することが多かった黒羽だが、今回は先発として登場。何としても勝つという【BLACK WINGS】の意気込みが伝わってくる。立ち上がり、ボールが乱れる場面もあったが先頭打者の和田をショートフライで打ち取りまずは1アウト。
続く2番は「まりお ありがとう」と顔に書いたムードメーカー鳥越。「麻璃央! ありがとう!」の鳥越の大声に、マウンドの黒羽も思わず破顔。鳥越は投手の頭を超える高いバウンドを打つも、セカンド岡宮のうまいバックアップからの送球によりアウトに。続く松島の打球はサードへ。笹森が華麗にさばき、1塁の小西(成)へ。黒羽は内野陣の堅実なプレーにも守られ、打たせて取る三者凡退の好調なスタートを見せた。
1回裏、守る【DIAMOND BEARS】の先発は速球が光る小南光司。大きくは外れないものの、先頭打者の田村を四球で歩かせ、続く岡宮の打席で田村に2塁を盗まれる。続く近藤は3塁への内野安打で1アウト1・2塁。早くも得点圏内にランナーがたまったところで4番の持田へ打順が回る。11年の野球経験の中で全国大会や県大会優勝経験のある持田。中日ドラゴンズの清水達也投手とバッテリーを組んでいた経歴があり、今大会でも多数の選手からマークされている様子だ。小南の速球を後ろに飛ばすなどタイミングは合っていたものの、デッドボールで進塁。【BLACK WINGS】はいきなり満塁のチャンスとなった。
ここでDHの西川が、ショートの頭上をきれいに抜く左中間へのタイムリー2ベースヒットを放つ。2人が還り、初回【BLACK WINGS】は2点を先制。続く阿部が四球で進塁し、再度満塁になったところで打者は笹森。笹森はレフトへ打球を放ち、鳥越のグラブからボールがこぼれるうちに1点追加。続く小西(成)もセカンドの頭上を越えるセンター前タイムリーヒット、小西(詠)のセカンドゴロの間にも1人がホームに還り、これで打順が一巡。さらに田村の左中間への大きな当たりがタイムリーツーベースとなり、これで0ー6。
ベンチからの「がんばれ光司!」「楽しめ!」という声に応えるように小南は岡宮を抑え、3アウト。2024年の初回【DIAMOND BEARS】が5点をあげた始まりを思わせる【BLACK WINGS】の猛攻であった。
2回表、【BLACK WINGS】の投手2番手は井阪郁巳。緩急を織り交ぜたピッチングも2人を四球で歩かせ、上田にセンター前へのタイムリーヒットを許す。しかし井阪は続く2人を何とか抑え、【DIAMOND BEARS】は1点を返したところにとどまった。
2回裏、【DIAMOND BEARS】の投手が大見拓土に交代したところでグラウンドに犬が乱入するハプニングが。バッターボックスに立とうとしている近藤をどかして自分が1塁に走るなど、自由気ままに動き回る犬。さらに何と、お馴染みの猫も姿を見せる。猫はまず和田キャプテンに激しく絡み、続いてサードの富田に大外刈りをしかけ、さらにショートの上田をも大外刈りでなぎ倒して縦四方固めでおさえこむ。
ここで和田キャプテンから指名を受けた犬猫捕獲専門の高野がグラウンドを猛ダッシュ。暑さのためか、例年よりもおとなしくつかまる犬と猫。マスクを取った正体は「仕事があるので」と解説席を離席していた染谷(猫)と、植田(犬)。猛暑の中、着ぐるみで走る過酷な仕事にグロッキーな様子の染谷と「暑い!」と叫ぶ植田は、高野に連行されながらなおも高橋に着ぐるみの頭を被せるなどの蛮行を働きながら解説席に戻った。
ようやく試合が再開し、2回の裏。大見は3人を打たせて取る見事なピッチングで【BLACK WINGS】に追加得点を許さない。3回表、井阪に代わってマウンドに上がったのは笹森。強い肩で130キロを超える速球を投げるも、緊張から来るかたさがわずかに見える。しかし、鳥越のキャッチャーフライを捕手の八木将康が冷静に捕球。続く打者を四球で出し、2アウト満塁、打者はパワーヒッターの横山。1発出れば4点という場面。笹森は気合の乗った速球をアウトコース高めに投げ込み、これを横山が振って三振。窮地を乗り切った笹森に、場内から大きな拍手が送られた。
ここで日が暮れ始め、ナイター照明がつき始める。DHの丘山晴己は「ハッピーボス」と書かれたクリケットバットを持ってバッターボックスに立つ。ファーストフライに倒れるも、場内を盛り上げ笑顔でベンチに戻った。続く【DIAMOND BEARS】の攻撃では、笹森から代わった近藤の力のこもった速球を結城伽寿也が叩き、ベースカバー遅れの間に進塁。さらに、解説の染谷から「野球経験がないのに運動神経だけでやっている」とちゃちゃを入れられた椎名鯛造がセンター前にヒットを放つ。続く和田が1点を返して2-6に。


選手のポジションを細かく変えながら試合は進んでいく。4回裏【DIAMOND BEARS】の投手上田は、満塁のピンチも井阪を三遊間ゴロに打ち取り窮地を脱する。5回表、【BLACK WINGS】のマウンドに上がったのは岡宮。精神統一するかのように目を閉じて、帽子のつばに指をかける。北園のサードゴロを持田がうまくさばいて1アウト、富田のセカンド後方へのフライに廣野凌大が追いつき2アウト。岡宮は、石橋を内野安打で出塁させるも松井勇歩をキャッチャーフライに打ち取り、0点に。優勝したかのようにガッツポーズをする岡宮のもとに駆け寄る【BLACK WINGS】のメンバーたち。2023年の初回に5点を打ち込まれた悪夢をしっかりとリベンジした岡宮に、観客席から大きな拍手が贈られた。
5回裏、代打で出た田村が三遊間を綺麗に抜くタイムリーで【BLACK WINGS】が1点追加。なおも満塁の場面で田中涼星がピッチャーライナー。1塁への送球が乱れる間に2人が還りさらに2点追加。ここで【DIAMOND BEARS】の投手は結城伽寿也から椎名へ交代。代わった椎名は制球に少々苦しむも井阪をレフトフライに打ち取った。2-9と点差が大きく開き、試合は終盤へ。
この回から代わった【BLACK WINGS】の投手西川、サイドスローで120キロを超える速球で大見、高野を打ち取り、高橋を四球で歩かせる。ここでスラッガー横山の打順。横山はセンター前へ球足の速いヒット。高橋が3塁まで走り、【DIAMOND BEARS】に大きなチャンスが訪れる。
そして打順はムードメーカー鳥越へ。ゲーミング三度笠とでも呼びたくなるような、七色に光るLED照明を施した虹色のパラソルを頭に装着し、投手西川の動揺を誘う。しかし西川、冷静にアウトコース高めいっぱいにいい球を決め、鳥越を見逃しの三振に。
6回裏、【DIAMOND BEARS】投手は富田、捕手は松島のバッテリーに交代。ベテラン富田、変化球を織り交ぜながら攻めるも、クリケットバットの丘山と小西(成)に内野安打を許す。阿部を大きく落ちるカーブで三振に仕留め、もう一歩というところで西川が左中間に大きな当たりを放ち、これが2点タイムリーとなる。富田は田中をセカンドフライに打ち取り、2-11と【BLACK WINGS】が大量リードのまま最終回の7回に突入した。
最終回、【BLACK WINGS】のマウンドに上がるは黒羽。危なげなくこのまま大量リードを守りきり勝利か…? という場面で、先頭打者小南が初球を強く叩いて内野安打。ここで黒羽、少し力みが入ったか結城と石橋弘毅を四球で歩かせツーアウト満塁。場内は麻璃央コールと【DIAMOND BEARS】を応援するメガホンの音でいっぱいに。大見がセカンドを抜く早い打球のヒットで1点返し、【DIAMOND BEARS】はただでは終わらない姿勢を見せる。さらに高橋が押し出し、5-11とじわじわと【DIAMOND BEARS】が追い上げる。
ここで横山の代打としてキャプテン和田が打席に立ち、キャプテン対決へ。場内の声援は最高潮となり、声援に押されるように打った和田の打球は2点を生む犠打となって、7-11。続くムードメーカー鳥越、この打席では頭の傘を取り外し、真剣モードで勝負に挑むも初球をセカンドゴロに。4点差は縮まらず、最終的に【BLACK WINGS】が逃げ切り勝利をおさめた。


勝利の瞬間、歓喜の表情で帽子を投げ捨て両手を上げた黒羽のもとに、チームメイトたちが駆け寄っていく。黒羽の体が3度宙に浮き、【BLACK WINGS】メンバーたちが何度も口にしていた「麻璃央くんを胴上げ」の夢がかなった。
惜しくも4連覇とはならなかった【DIAMOND BEARS】キャプテン和田は「我々【DIAMOND BEARS】も勝つ気でいったのですが、それに勝る【BLACK WINGS】の勝ちに対する気持ちに最後はやられてしまいました。でも、本当にみんないい顔でプレーをしていて、自分が(グラウンドに)出ていなくても誰かがいいプレーをすれば褒め合ってたたえ合って、そういう姿を見ていて誇らしかったです。これからも、いいライバルとして一緒に仕事ができたらいいなと思っています。ご来場いただいた皆さん、本当にありがとうございました!」と、観客席のファンへ一礼した。
4度目にしてようやく勝利をおさめた黒羽は「勝ったよ―――――!」と絶叫。大歓声の観客席から「おめでとう!」と声がかかると、続けて「ありがとうございます! ずっと勝ちに飢えていました。熱い試合をしてくれた【DIAMOND BEARS】の皆さん、ずっと勝ちたい思いを持ってくれていたチームメイトのおかげで今こうして喋れていることに感謝しています。そして、暑い中で長時間応援してくださった皆さま、配信をご覧くださっている皆さま、本当にありがとうございます。皆さんのおかげでこの“味”を知ることができました」と勝利の味を噛みしめた。
また、最終回の投球時の気持ちを聞かれると顔をくしゃくしゃにしながら「プレッシャーが…やばくて…【DIAMOND BEARS】怖いし…」と振り返る。続けて「ファンの皆さまの声援、聞こえていました。前回の大会では、点を取られてあたふたしていたのですが、今日は皆さんの声がしっかりと聞こえていました、ありがとうございました!」とファンへ呼びかけた。
各賞の発表の後、再度プロデューサーとしてコメントを求められた黒羽は「どうでしたか最後の戦い!」とまずは観客席に笑顔を向ける。続けて「思い返せば、2021年のコロナ禍に始まったこの企画。その時は、皆さんを元気に、日本のエンターテインメントに元気を、というテーマのもとやっていました。その気持ちは今も変わっていません。見てくださった皆さまに元気や活力を与えられていたなら、僕は幸せ者です。そして最後に、こうして2年ぶりに“ in Baseball ”を開催できた感謝の気持ちと、一生懸命プレーしてくれた選手の皆さま、スタッフの皆さま、暑い中応援してくださったファンの皆さまにプレゼントがあります。あちらの上空にご注目ください!」とライト方向に手をやった。
左右のナイター照明が落ち、雲ひとつない真っ暗な神宮の夜空に、サプライズの花火が打ちあがる。緑、ピンク、菊、連続の打ち上げ。屋外の球場、しかも神宮でなければこのサプライズは難しかっただろう。大歓声の客席と、空を見上げるグラウンドの選手たちの気持ちが一体となった1分ほどの花火大会が終わると、黒羽が最後に再度マイクを手に取った。「野球に出会えてよかったです! 役者を続けてきてよかったです! 皆さんに会えてよかったです! 本当にありがとうございました!」
グラウンドに、テーマソングの「L・A・S・T」が流れる中、ネットに近づき、応援を寄せていた観客席に手を振る選手たち。ファンの声援に応えて晴れやかな笑顔を向けたり、プライベートで観戦をしに来ていた役者仲間たちとやりとりをしたり。
最後には、両チームのメンバーが集まって黒羽を囲み、全員での胴上げが始まった。1回、2回、3回、…5回。全員の晴れ晴れとした笑顔から、この企画を立ち上げて『ACTORS⭐︎LEAGUE』を引っ張ってきた黒羽への感謝の気持ちが見て取れた。割れんばかりの場内の拍手と、囲む仲間たちからの拍手に、涙を見せまいと帽子を目深にかぶる黒羽。「写真撮っちゃおうぜ!」の掛け声とともに、両チームが入り乱れての記念撮影。補色の関係に近しいチームカラーのユニフォームに身を包んだ選手たちが、心をひとつにして写真を撮っている。その笑顔は、野球が大好きで、全力での試合を終えた野球少年そのもののように見えた。
最後にひとりグラウンドに残った黒羽は、観客席からの拍手を浴びながら、バックネット、1塁側スタンド、3塁側スタンドに深々と礼をし、そしてグラウンドに一礼をしてイベントは終了した。
また、各賞の受賞者、受賞コメントは以下のとおり
フェアプレー賞
【BLACK WINGS】岡宮来夢、笹森裕貴
<岡宮>
2年前は本当に悔しい思いをして、どうにかチームの力になりたいと思って大会の後にピッチングコーチにトレーニングをお願いしました。2回しか行かなかったのですが(笑)。でも、その成果は出たと思いますし、何とか勝ててうれしかったですし、麻璃央くんを胴上げできたのが本当にうれしかったです。
<笹森>
役者を始めて、このような所で野球ができて、賞をいただけることを光栄に思っております。役者を始めた頃は、野球しかやっていなかった頃を振り返って「もっと他にやっておけば」と思ったこともあったのですが、今日初めて「野球をやっていてよかった」と思いました。スポーツの力は偉大だと改めて感じました。仲のいい来夢と一緒に賞を頂けて大変光栄に思います。ありがとうございました。
ファインプレー賞
【BLACK WINGS】廣野凌大
フライがあがったときに、球が虹色に見えまして。心なしか、空から「キュインキュイン」と音が鳴って…“確定”だなと思いながら。(賞品が喉ケアセットだったため)喉ケアします! 僕、アーティストもやっているのでよかったら歌も聞いてください!
ハッスル賞
【DIAMOND BEARS】上田堪大
自分が1番びっくりしています。最後の最後まで全員で野球ができたことが幸せです。麻璃央をはじめ、応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました!
MVP
【BLACK WINGS】田村升吾
こんな結果を残したことは、現役時代にはありませんでした(笑)。今日初めて、最高を叩き出せました。このMVPは僕ひとりで取ったものではなく、チーム全員で取ったものだと思っています。野球をやらせてくれた親に感謝ですし、野球をやってきた人生に誇りを持ちましたし、何より、役者になって、麻璃央くんにこのチームに呼んでもらえて本当によかったと思っています。これからも、役者としてみんなと精いっぱい頑張って、野球を愛せる人生を歩んでいきたいです。
『ACTORS⭐︎LEAGUE in Baseball 2025』、4度目の開催となった今回は、シンプルに「野球のおもしろさ」をおおいに味わえる展開となったのではないだろうか。序盤の大量得点では、打撃の凄まじさを。そして終盤での追い上げで「野球は最後まで分からない」とあらためて思わせてくれた。緩急を織り交ぜて打たせて取るピッチングや、笹森のように強打者を三振に取る気合の乗ったピッチング。また、投手を盛り立てる守備や各所に仕込まれたエンタメ的な要素もさすがは『ACTORS⭐︎LEAGUE』ならではだった。
反面、今回は死球や四球、送球が乱れるシーンも多く、ランナーを塁にためてピンチになるケースが多く見られた。それらをどう点に繋げるかが勝負の分かれ目だったと感じる。特筆すべきは、両チームともにキャッチャーの安定感。和田、持田、八木、松島。後逸をせず、大きく外れる球や難しいバウンドも体を張って止めに行く姿は頼もしく、投手も投げやすかったのではないだろうか。特に持田は、ミットが大きく見える安定した捕球姿勢から始まり、キャッチング技術も総じて高く、まさに「扇の要」と呼ぶにふさわしい存在感だった。プレーボールの瞬間、ぱっとミットを開く“間”とその姿には痺れるものがあったので、ぜひ配信で確かめてもらいたい。
2020年9月8日、黒羽のTwitter(現X)での「野球経験者で野球やりたい役者さん、未経験だけど野球大好き、野球やりたいという役者さんいますか?」という呼びかけ。すべては、ここから始まったと推察する。あれから5年。野球を愛する役者たちによる『ACTORS⭐︎LEAGUE in Baseball』が4回開催された。普段は筋書きのある演劇作品にて役を背負い、演じている役者たちが「筋書きのないドラマ」で白球を追い、打ち、全力で走る姿に、いつもとは違う感動を受け取ったファンも多いだろう。また、このイベントをきっかけに野球の面白さを知り、球場に足を運ぶことになったファンもいるだろう。
今回で『in Baseball』は最終決戦だというが、何とももったいなく寂しい限りだ。何らかに形を変えても、これからも続けていってほしいと心から願う。
取材/文:広瀬有希
【 ©ALB2025 】
撮影:小境勝巳 佐藤 薫 冨田味我 山越 隼










【タイトル】『ACTORS☆LEAGUE in Baseball 2025』
【開催日時】2025年6月30日(月) 15:30開場17:00開始
【球場】明治神宮野球場
【出場者・スタッフ】
★BLACK WINGS (ブラックウィングス)
[キャプテン] 黒羽麻璃央
[チームメンバー] (五十音順)
阿部顕嵐 井阪郁巳 岡宮来夢 丘山晴己 小西詠斗 小西成弥 近藤頌利
笹森裕貴 章平 田中涼星 田村升吾 西川俊介 廣野凌大 持田悠生 八木将康
[マネージャー] ユニコーン福澤
★DIAMOND BEARS(ダイヤモンドベアーズ)
[キャプテン] 和田琢磨
[チームメンバー] (五十音順)
石橋弘穀 上田堪大 大見拓土 北園 涼 小南光司 椎名鯛造 高野 洸
髙橋怜也 冨田 翔 鳥越裕貴 松井勇歩 松島勇之介 結城伽寿也 横山真史
[マネージャー]ドラゴン流司
[ゲスト解説] 内川聖一染谷俊之植田圭輔
[ホームランフェアリーズ] 坂田大夢高野渉聖戸塚世那西山蓮都
[企画・プロデューサー] 黒羽麻璃央
[総合演出] 川尻恵太
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【SUPPORTERS CLUB公式HP】https://fc.actors-league.jp
【公式X】@Actors_League https://x.com/Actors_League
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【 ©ALB2025 】
撮影:小境勝巳 佐藤 薫 冨田味我 山越 隼