【ゲネプロレポート】古典芸能と音楽が融合する舞台! J-CULTURE FEST presents 詩楽劇「八雲立つ」

レポート

2025年12月29日より3日間、東京国際フォーラムB7にてJ-CULTURE FEST presents 詩楽劇「八雲立つ」が上演される。

J-CULTURE FESTとは、伝統と革新をコンセプトに、日本文化に親しみ、新たな価値発見の機会を提供することを目的に、日本古来の伝統芸能の良さを現代に生かす音楽や舞などの公演プログラムと、正月行事を中心に日本文化を様々な形で体感する正月テーマパークを実施。
詩楽劇「八雲立つ」は公演を通して神々に触れることで、一年の穢れを祓い、新しい一年を寿ぐことをテーマに上演された作品である。日本のプロフェッショナル達が集結し、古典芸能と音楽が融合する舞台を届けられる。

メディアクトでは前日に実施された、取材会およびゲネプロ公演を写真を中心に紹介させていただく。

取材会

登壇者は、尾上右近、紅ゆずる、佐藤流司、和田琢磨、梅田彩佳、川井郁子(ヴァイオリン)、尾上菊之丞。

尾上右近:スサノオ役の尾上右近です。
みなさま、本日はお集まりいただきましてありがとうございます。
短いお稽古期間で、歌舞伎のお稽古は4日とか短く、いつもそうなんですけれども。
各エンタメ業界の第一線の実力者たちが、この短いお稽古期間でグッと集中して形にしたこの作品が、いよいよ明日幕を開けるということで、非常にワクワクしている気持ちと、ちょっと公演期間が足りないのでもっと長くやりたいと思ってます。
このメンバーでやらせていただくのは本当に嬉しいですし、楽屋も楽しくさせていただきます。
その上で、このメンバーのひとときをお客様が楽しんでいただけるように精一杯作らせていただきたいと思います。

紅ゆずる:岩長姫役の紅ゆずるでございます。
お忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
今、右近さんがおっしゃられたようにですね、私の中では大変短いお稽古期間で、なんですけど、集中して頑張りましたので、そしてこの素晴らしい方々と共演させていただくことを大変嬉しく思っております。
年の終わりにですね、大切な時間を皆様お借りいたしまして、舞台に足をお運びいただけることを大変嬉しく思っておりますので、精一杯、力いっぱい頑張りますのでよろしくお願いいたします。

佐藤流司:はい。瓊瓊杵尊をさせていただきます。佐藤流司と申します。
頑張ります!
……
(MC:もう一声お願いします)
もう一声……分かりました。
では、ちょっと長くなってしまうんですけれども……。
頑張ります!
よろしくお願いします。

和田琢磨:イザナギ役の和田琢磨です。
年の瀬にふさわしいような華やかな舞台となっておりますので、ぜひ皆様に楽しんでいただけるように精一杯努めたいと思います。
何卒よろしくお願いいたします。
(佐藤:和田さんもう一声)
もう一声……。
公演期間が3日間と短い時間ではありまして、お稽古も先ほど右近さんもおっしゃられたように非常に短い期間でですね、あっという間にお稽古も終わってしまったんですが、非常にわきあいあいとしながら締めるところがピッと締めて、非常に良いものを皆さんにお届けできるんじゃないかなと思っておりますので、お楽しみいただければなと思っております。

梅田彩佳:イザナギとコノハナノサクヤビメを演じさせていただきます、梅田彩佳です。
大切にそして責任を持って頑張りたいと思います。
よろしくお願いします。

川井郁子:ヴァイオリンを演奏させていただきます。
いろんなジャンルの第一線の皆様とご一緒させていただいて、本当にわくわくとリハーサルをさせていただいております。
とっても美しいステージなので、本番もお楽しみです。
皆様にお楽しみいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

尾上菊之丞:天の御柱、ナスルそしてアマテラスを演じます尾上菊之丞です。
演出もさせていただいておりますけども、本当にこれだけの皆さん、和楽器の演奏、洋楽器の演奏、そして石見神楽の皆さん、様々なものが結集しながら、ただ集めただけではなく、どれだけ関わりを持って熱量を重ね合わせて積み上げられればという、それを短い稽古期間の中で、皆さんのすごい集中力と、本当に適応力と、想像をはるかに超えるエネルギーを感じながらお稽古をさせていただきました。
全員のカンパニーが集まったのは昨日です。
でもその中で、おそらく皆さんがすごい緊張感を持ちつつも、今日は明日からお迎えするお客様に向かって、我々の芸能の存在意義とか、価値みたいなものを確かめながらやっていけるのではないかと、そういう同士が集まって、短い時間でそういうつながりを持てたというふうに思っておりますので、明日からぜひ楽しみにしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

――様々なジャンルで活躍する俳優さんが集まっていますが、今回の演出面でも見どころがあったら教えてください。

菊之丞:はい、今申し上げた通りではありますが、本当にいろんな各ジャンルの方というか、普段はご一緒にする機会がなかなかないような皆さんと集まりながらも、要は「とにかく一緒に来て何かやろうよ」というものではなく、互いの領域に踏み込みながら、歌も踊りも芝居も、そういうものを一緒に感じながらするというのが、この詩楽劇の醍醐味だと僕は思っていますので、皆さんが踏み込んでくる、「気迫」みたいなものがすごく練習しながらどんどん来るんだったら、こうしようというような形で高めているつもりなので、その辺を生の瞬間瞬間感じるものを大事にしながら練習を付けさせていただきました。

――今回、少ない時間での稽古とありましたが、具体的に毎日くらいの稽古だったんでしょうか?

菊之丞:今月およそ入ってから少しずつ、このナンバーの振りだけやりましょうとかっていうので、一週間程度にバラバラにやりまして、まとまってやらせていただいたのはここ四、五日ですね。

――前回に引き続きでの今回の出演になりますが、稽古を通して感じた手応えと、本作ならではの見所があったら教えてください。

右近:前回も精一杯やらせていただいていましたけれども、自分自身も今までのこの3年の経験をさせていただいたことに、やはり思いを合わせたりですとか、特に菊之丞先生とは、幼い時からお世話になっている、見てくださっている、そういう間柄なので、自分の進歩というか成長というか、変化というものを感じて楽しんでいただこうということでした。
前回は言っていただいたこと、自分なりに思いついたことをぶつけてということに終わっていった感覚はありましたけれども、個人のことで申し上げれば、先生の求めているもの以上を目指すとか、楽しんでくださったらいいなという気持ちでお稽古に参加しているという心境の変化を感じたことが一番大きいかもしれません。
そして、今回はより様々なジャンルの皆さまとご一緒しているという感覚が強いので、楽しいですね。
本当に、お稽古中って基本的には静かに見て、お稽古をなさっている人を見なくちゃいけないという暗黙の了解があるんですけれども、ついしゃべっちゃってね。
皆さん本当にちゃんと相手をしてくれてありがたいと思っています。
なかなかお稽古に参加できなかったんですけれども、途中から来たくせにめちゃくちゃしゃべってマイペースにやっているのに、皆さん優しく受け入れていただいて、本当に楽しかったです。

――紅さんと梅田さんにお伺いします。
今回着用されているお装束がかなり素敵ですが、着用された感想、着てみた自身を見た瞬間の気持ちあたりをお聞かせください。

:私がこのお衣装を初めて装束を拝見したときには、「わあ、美しいな」と思ったのですが、実際着用してみますと、守られているという感覚より、背負っているという感覚のほうが強くて、この装束の一つ一つの所作も意味を持たせたいなと思いますので、丁寧に身を預けたいなという気持ちと、あと、稽古中に右近さんから素晴らしいお言葉をいただきまして、このお衣装をどうしよう、この袖がここなんだよね、どうしたらいいんだろうと言っていたら……「ダメですよ、そんな気持ちじゃなくて、この衣装を自分が操るんだと思うんだけど」
(右近:そういう言い方は全然してないですからね)
なので私は本当だなと思って、そこからは衣装を自分が操ってやるぞと思って、頑張っております。

梅田:本当にお衣装が綺麗で、遠くからでも、近くからでもじっくり見たいくらいとっても綺麗なので、その衣装に負けないように頑張らないといけないなと思いましたし、今の紅さんと右近さんの話を聞くと本当に頑張ろうって思いました。

――佐藤さん和田さんにお伺いします。
本作、普段の演技とは異なるお稽古だったと思いますが、お稽古をしてみていかがだったでしょうか。何かエピソードがあれば教えてください。

佐藤:はい、稽古は本当にタイトで、個人的には参加させてもらった日数にしたら、10日経ってないぐらいの感じなのですけど、こうして劇場に入ってみて、改めて皆さんの出番のシーンなんかを見てると、本当にすごく壮大で、この少ない稽古日数だったりだとか、自分が参加してない間の稽古でも、みなさん自分の才能いかんなく発揮されていて、稽古されてたんだなって、改めて思いました。
稽古場のエピソードではないんですが、右近君にお会いした日、取材をしていただいた日なんですけども、私が人見知りなので「本番を迎える前に食事に行ったりして仲良くする」というのが結構セオリーであるというお話をしたときに「じゃあもう絶対、行こうね」という話をしてくださって、連絡先も交換したんです。
……で、今日まで行ってないんです(会場から笑い)。
この前、たまたま個人的に食事をしていたときに、今何してるんだろうと思って連絡してみたら、東京にいなかった。忙しいんだなって(右近:たまたまですよ)。
食事に行くことを来年の目標にしたいです。

和田:今、ここには7人が並んでいるんですけれども、他にも演奏者の方や、神楽の方や、それから舞踊の方、音楽の方に関わって、今回の作品ができ上がっています。
なので、自分が出ているシーンというのは、限られているんですけども、自分が出ていないシーンを、非常に楽しく、稽古場から拝見させていただきました。
それから、エピソードとしては……右近君と違って流司君とカニ食べに行きました。

――川井さんにお伺いします。本作ならではの音楽面でのポイントがあれば教えてください。

川井:私、和楽器が大好きでコラボをすることが多いんですけど、今回は和洋の融合の部分もあるんですけれども、それぞれが丁々発止するような音楽の躍動感がすごく楽しめる構成になっていると思います。
舞台上で、生き生きと躍動しているシーンとか厳かなシーンを盛り上げているのは音楽チームの皆さんだと思うので、ぜひ音楽も楽しんでいただければと思います。

――最後に、公演を楽しみにしているファンの方に一言お願いします。

右近:2025年も締めくくる新たな新年を迎えるところに向かっていきたいと思います。そのエネルギーを存分に詰め込んだ舞台にしていますし、年越しそばに例えたらお腹いっぱいになるようなものをお楽しみいただけると思いますので、ぜひ皆さんお越しいただいてお腹いっぱいになっていただければと思っています。

ゲネプロ写真

本作は、『古事記』『日本書紀』に記された日本神話を基盤に構成された舞台作品である。イザナキとイザナミによる国生み・神産みを起点に、黄泉の国と禊、スサノオの誕生、そして大蛇退治へと連なる神話的系譜を下敷きにしながら、登場人物それぞれの感情や葛藤を掘り下げることで、物語は新たな解釈のもと再構築されている。複数の表現様式を融合させ、日本神話を現代の舞台芸術へと昇華した点が本作の大きな特徴だ。

大太鼓が打ち鳴らされるたびに空気が震え、ヴァイオリンの旋律が観る者の心を揺さぶる。その音のうねりの中に歌舞伎の身体表現が重なり、舞台は圧倒的な熱量を帯びていく。伝統芸能と現代的表現が有機的に融合した本公演は、日本神話の世界を五感で体感させる、力強い舞台となっていた。

取材・文:木皿儀/写真:ケイヒカル

<公演概要>
J-CULTURE FEST presents 詩楽劇「八雲立つ」

構成・演出:尾上菊之丞
脚本:戸部和久
会場:東京国際フォーラム ホールB7(〒100-0005 東京都千代田区丸の内3丁目5-1)
公演日程:
2025年12月29日(月)~12月31日(水)
12月29日(月) 15:00/18:30
12月30日(火) 15:00/18:30
12月31日(水) 11:30/15:00
※受付開始・ロビー開場、客席開場、上演時間は、公演時期が近づきましたら公式サイトにて発表します。

出演:
尾上右近、紅ゆずる、佐藤流司、和田琢磨、梅田彩佳、川井郁子(ヴァイオリン)、石見神楽 万雷/尾上菊之丞
出演者:花柳喜衛文華、藤間京之助、若柳杏子、藤蔭慧、高橋諒
演奏:吉井盛悟、田代誠(英哲風雲の会)、豊剛秋、藤舎推峰、住田福十郎、川野稜太/安部潤、齋藤順、北村聡

チケット (全席指定・税込): 
SS席12,000円(税込) 、S席10,000円(税込) 、A席6,000円(税込)
※未就学児入場不可 ※車椅子でご来場されるお客さまは、チケット購入後にお名前・ご観劇回・座席番号をご観劇日の前々日までに stage.contact55@gmail.com までお知らせください。

一般販売開始:11月1日(土)10:00
チケット取り扱い:
チケットぴあ(Pコード:535-873):https://w.pia.jp/t/yakumotatu/
ローソンチケット(Lコード:33389):https://l-tike.com/yakumo/
イープラス:https://eplus.jp/yakumotatsu/

公式サイト:https://yakumo2025.com
公式X(旧Twitter):https://x.com/yakumo__2025
公演・チケットに関するお問い合わせ:stage.contact55@gmail.com

主催:TAILUP/井筒/井筒企画/東京国際フォーラム
企画:井筒與兵衛
後援:東京都/千代田区/東京商工会議所
協力:帝国ホテル、丸ノ内ホテル
助成:アーツカウンシル東京【芸術文化魅力創出助成】
特別協力:風俗博物館/京都宮廷文化研究所/日本工学院専門学校