【ゲネプロレポート】舞台『帝都残響 天鈿女は微笑まない』が公開ゲネプロ上演 ─ 戦後東京の混迷と群像が交錯する新感覚サスペンス

2026年2月11日、東京・あうるすぽっとにて舞台『帝都残響 天鈿女は微笑まない』の公開ゲネプロが行われた。
本作は、2026年2月11日~2月15日まで上演予定の作品。
戦後の混沌とした昭和の帝都を舞台に、連続毒殺事件と連続失踪事件を軸に複数の人物が絡み合う群像サスペンス劇。ゲネプロでは本番同様の熱量と緻密な演出が披露され、観客を一気に物語の世界へと引き込んだ。



開幕直後から印象的なのは、戦後の帝都を彷彿とさせる濃密な空気感だ。
廃墟の影をまといながらも未来へ向かおうとする向上心――そんな相反する感情が同居する登場人物たちの心情が、舞台照明と呼応するように立ち上がる。



物語は二つの捜査軸で進行する。
毒殺事件を追う刑事・節見(演:松井勇歩)と勇崎(演:黒木文貴)、そして彼らに同行する新人刑事・島谷(演:前嶋曜)。
一方、闇金業・堂島(演:橋本全一)から依頼を受けた何でも屋・那智(演:氏家蓮)もまた、失踪事件を追う。
それぞれのキャラクターには明確な行動原理があり、捜査が進むにつれて真相と人物たちの思惑が交錯。多層的な群像ドラマが次々と展開されていく。
各キャストは人物の動機や葛藤を丁寧に体現し、観客の視線を最後まで惹きつける。






徐々に浮かび上がる真相は、複数の視点から切り取られるミステリー構造。場面はテンポよく転換し、断片が重なり合うことで全体像が形作られていく。その構成は、まるで偶像が組み上がっていくかのような感覚を与える。
さらに、バイオレンスを伴うアクションシーンも見どころのひとつ。音響と身体表現が緊密に組み合わさり、物語の緊張感にさらなる加速をもたらした。
ゲネプロ全体を通して感じられたのは、戦後東京という混迷の時代背景とサスペンス性の高度な融合だ。脚本・演出・俳優陣のパフォーマンスが相乗効果を生み、物語の緊張感は終盤まで途切れることがない。
そして終演後には、タイトルに込められた「残響」という言葉の通り、登場人物たちの選択と運命が静かに胸に残り続ける――そんな余韻を味わわせる作品となっていた。
取材・文:木皿儀/写真:ケイヒカル

















■公演概要
公演名:舞台『帝都残響 天鈿女は微笑まない』
日程:2026年2月11日(水・祝)~2月15日(日)
会場:あうるすぽっと(東京都豊島区東池袋4-5-2)
出演:
松井勇歩
黒木文貴 氏家蓮
阿部快征 前嶋曜
夏陽りんこ 千広真弓
磯野大 橋本全一 高田淳
梅澤 裕介
加藤良輔
アンサンブル
澤健太郎 隈本秋生 小林諒大 荒井亮汰 政宗 海翼
チケット料金:
SS席 ¥15,000(最前列センターブロック/先行入場)
S席 ¥12,000(前列/先行入場)
A席 ¥8,800
B席 ¥7,700
U-18席 ¥5,500
※前売平日割-1,000円(SS,S,A,B)
※A/B席は当日+500円
当日同伴割-500円
企画 安藤匠郎
脚本 鈴木佑輔
演出 扇田賢(Bobjack Theater)
音楽 水流ともゆき
スタイリスト 岩田洋一
ヘアメイク 松前詠美子(1031c.)
美術 仁平祐也
照明 南香織(LICHT-ER)
音響 竹下亮(OFFICE my on)
殺陣振付 阿佐美貴士
舞台監督 森貴裕(M.T.Lab)
演出部 渡邉藍
撮影 谷脇昭善
アートディレクション 斉藤有希(@emotion)
動画撮影 竹内勝一郎(アメツチ)
演出助手 大島未来
制作進行 名倉周(@emotion)
当日運営 三熊こうすけ
制作 小田夏穂(アメツチ) 辻あかね(アメツチ)
票券 サンライズプロモーション
プロデューサー
安藤匠郎
製作
アメツチ


