原作を初めて見たときの「おもしろい!」を再現するために…「2.5次元スタッフフェスティバル vol.3」企画プロデューサー×演出家回レポート

「2.5次元スタッフフェスティバル vol.3」が5月5日(火)から10日(日)まで、東京・新宿シアターサンモールにて開催された。「2.5次元スタッフフェスティバル」は、株式会社オーベロンによる、2.5次元舞台を支えるスタッフたちのプロフェッショナルな仕事を紹介していく企画。これまで舞台監督・演出助手・映像・振付といった、表に出る機会の少ないさまざまな“縁の下の力持ち”的なスタッフたちにスポットをあてて2024年から開催されてきた。



今年は作詞・作曲・歌唱指導からプロデューサーまでさまざまな回の他、さらに、意見交換会やバトルシーンを創作できる体験回も設けられた。メディアクトでは、2.5次元舞台が作られるにあたっての大元・ゼロ時点である「原作を舞台化していくには」「原作とどう向き合うか」などをトークテーマとした「企画プロデューサー×演出家」回を取材。アニメ・漫画などの原作作品を舞台化するにあたり、どのような人達が、どのような思いで作品に向き合っているのか、などについて語った回についてレポートする。
この回の登壇者は、Office ENDLESSの下浦貴敬、アニプレックスの大井守、脚本・演出家である愛しのボカン大作戦の山崎彬の三氏(記事中敬称略)。この回は、3人が同時に関わった舞台「リコリス・リコイル」シリーズと、アニプレックスが制作、脚本と演出を山崎が担当したLIVE STAGE「ぼっち・ざ・ろっく!」シリーズのことを中心に話が展開された。プロデューサー登壇の回とあって、権利の関係でこれまではタイトルがはっきりと言えなかったり映像が使えなかったりした問題も解消。実際の舞台の映像なども見ながらのトークで、特に前述2作のファンにとっては垂涎の回に。MCは、シリーズを通して引き続き田内季宇がつとめた。
最初のトークテーマは「原作とどう向き合う?」。漫画・アニメなどのいわゆる2次元作品を舞台にするまでの「企画」と「舞台にするまでの許諾」などのアプローチについて。
まず、2.5次元舞台の企画のはじまりには2種類ある。制作会社からの企画アプローチと、原作側からの提案だ。2.5次元舞台という名称や、 “原作再現”クオリティ、原作へのリスペクトなどが広く知られるようになってきた昨今では、原作サイドからの提案も増えてきたという。しかしほとんどの場合は、制作会社側からのアプローチ。また最近では「好きな作品を舞台化したい!」という思いで制作会社に入社したり、演出家などの制作者を目指したりするパターンもあるそうだ。アニプレックスではアニメやゲームの製作をおこなっている関係で、社内で「この作品はどうか」と話し合われることも。
ここで、舞台化の提案で実際に使用した企画書がスライドに登場。まずは「舞台 リコリス・リコイル」(企画提出・Office ENDLESS)。「あまり外に出すものではないんですけれども(笑)」(下浦)としながらも、「観劇層」「ファン層」「コロナ禍を経ての2.5次元舞台の現状」といった舞台業界の背景資料から「原作の魅力」「舞台化したらどうなるのか?」「舞台化にあたって気をつけていきたいこと」などの提案が次々に並んでいく。
また「リコリス・リコイル」の魅力を語る上で、ガンアクションは決して外せない。舞台化の提案でもそれはもちろん多く盛り込まれ、同社が制作した舞台でのアクション例を示すなどのアピールがされていた。「2時間ほどの舞台で1クール(リコリコは13話)すべてをやるのは難しい。なので、2回に分けて上演をしませんか、と」詰め込みすぎを避けるためのスケジュール提案もすでにこの時点で。
演出と同時に脚本を書くことも多い山崎も「1クールを1本の舞台にするのは、できないこともないけれども細かいところが表現できなくなってしまうことが多い。脱線したと思わせたエピソードでも、後々につながってきたりもするので。だからカットができないし、2本で考えてもらえるといいですね」と。
なお“舞台リコリコ”は、提案から実現までの期間が、舞台化作品としては異例なほどのタイトさだった。2022年7月にアニメの放映開始、舞台化の提案。9月に放映が終わり、翌年1月には舞台の上演。つまり、提案から初日までほぼ半年ほどしかなかったというから驚きである。アニメ放映が終わってすぐの「アツい時期に公演を、とはいえアツ過ぎですね(笑)」(下浦)。
あまりにもタイトだったため、提案時点でキャストも演出家も未定。下浦によると「だいぶ特殊な状況」とのこと。演出にオファーを受けた山崎も「その翌年ではなく(すぐ来年の)1月ですか?」と驚いたという。しかしキャスト、制作スタッフも集まり「みんな、スケジュールの合間をぬってだったけれども、何よりも作品がおもしろかったので」(山崎)皆が調整をしながら稽古が進められたという。
本企画は、アニメを見ていた下浦が「これはおもしろい!」と大井(アニプレックス)に話をし「男性ファンの多い作品なので、(女性ファンの多い2.5次元舞台作品としては)チャレンジ」「でも、アニメも盛り上がっていたしぜひ舞台化してみたいと思っていた」(大井)と、話が進んでいった。「2.5次元舞台は女性ファンの多い舞台ジャンルだという考えがあったけれども、男性のお客さまも呼び込んで新規顧客を開拓したかった。何よりも、男性にもおもしろいと思ってもらえる自信があった」と下浦は語る。すると山崎が「(男性ファンは)劇場に足を運んでくれるまでは難しいのですが、来たら『おもしれえっす!』って熱く言ってくれるんですよね」と場内を笑わせた。
舞台“リコリコ”の演出を山崎が担当した経緯は、大井から下浦へ「キャラクターが(そこに)生きている演出をする人」と紹介があったとのこと。これには山崎も思わず笑顔に。「ありがたいことに、これまでいただいたお仕事は自分が作ってきた演劇ととてもシンパシーを感じるものが多い。プロデューサーの方々が(自分自身の)仕事を見てくださっているんだ、と思いました」と感謝を述べた。
また、脚本に関して山崎は「ト書き(セリフ以外の部分)は、誰が読んでも分かるようにしているんです。手紙のようなものだと思っていて」と。ここでMCの田内から「原作サイドと意見が合わないことはあるんですか?」と鋭い質問が。
「まず多くの場合、(原作を3次元の舞台に起こす際の)共通理解が少ない。それを埋めていく作業を丁寧にしていく」(下浦)。人間が演じる以上、等身や髪色、メイクなどの違いや、舞台で映えるビジュアル、ストーリーの動かし方などが変わってくる。そのため、原作と変わってしまうのでは…?原作サイドが抱いてしまうかもしれない心配を、舞台制作のプロとして、丁寧に説明して不安を取り除き、すり合わせをしていく。
「まずは原作が絶対。その中で、舞台化することで人間が演じることでの新しいおもしろさを伝えていきたい」(山崎)。現場の熱量をしっかりと原作サイドに伝える。このやりとりこそが、現場と原作をつなぐプロデューサーの誠意と熱の見せどころであろう。
また、舞台「リコリス・リコイル」の実際の映像を見ながらの裏話トークも。山崎いわく「原作をただ再現」するのではなく、その先にある心の機微を大事にしたい、と。単純に原作を再現するということは、そのまま形を再現するのではなく、そのアクションひとつ、動きひとつによって生まれる心の機微を再現することこそが大事だと。だからこそラストのアクションシーンは、ほぼほぼ原作通りの“手”になっていた。ガンアクションが大きな魅力の「リコリコ」だからこそ、銃の扱いの知識をつけてワークショップを開き、役者たちにも、もともとのレベルからさらに段階を上げたものを求めたという。
また「お客さまは想像力のプロ」(山崎)。実際に人がする動きでは不可能なものも、「そう見えるような体の使い方」「アニメで見た構図を思い起こさせる人物配置(ミザンス)」「舞台的な表現でおこなった乗り物」といったものを、アイデアを出し合いながら、よりマンパワーで解決しながらベストを探って作り出していった。そして水族館のシーンでの印象の強いセリフとポーズ「さかなー」などの、ファンの「次はこれが来るぞ」という期待に応えることも忘れない。



「心情を1本通していくこと」「その先にあるキャラクターの運命を描く」ことを大事にしているからこそ、原作を大事にしながら、観客のイマジネーションを信じて演劇に落とし込み変換をしていく作業がうかがい知れた。
次に話題はLIVE STAGE「ぼっち・ざ・ろっく!」シリーズへ。こちらは4コマ漫画を原作としたアニプレックス製作のアニメを舞台化した作品であり、キャストが実際に舞台で生演奏・生歌唱をするのが大きな話題となった。
原作サイドへの提案の段階から「生演奏・生歌唱」はアピールのポイントとなっており、演出家も山崎に決定していた。また、楽器の演奏ができることを前提としたオーディションを実施した上でキャストも固まっており「この人たちでいきたい」「この人たちでならいけると思っていた」(大井)と、原作サイドから最終のゴーをもらう確認としての提案だったとも言えよう。
とはいえ本番までは残り数か月しかない状況で、
楽器経験も演技経験もばらばらなキャストたちのために楽器レッスンや芝居のワークショップを行うなど通常の舞台公演以上に様々な準備をする必要があった。
そんな中、作中で演奏が予定されているのは、女子高生バンドとしては難易度の高い曲。音は「あて振り」(録音の音声を使用)という選択肢もある中「やはり生演奏を推したかった」と大井は役者たちを信じて託し、「お芝居の稽古の後に遅くまで演奏の練習をしたり、競うように自主練習をしてきてくれた」(山崎)と、彼女たち自身の努力とスタッフの熱意あるサポートにより、生演奏と生歌唱による舞台が実現した。
また、彼女たちは演奏技術だけで選ばれたのではなく「持っているエネルギーやオーラが、そのキャラクターに近い」「だからこそ、一緒にやろう! と腹をくくって祈りにも似た気持ちでした」(山崎)と振り返った。
さらに、提案書には1カ所「原作とは違うことをします」と明言記載された箇所が。アニメ作品を演劇にするにあたってはさまざまな変換が必要になる。それは、構成だったりストーリーの展開順番の入れ替えだったりとさまざまだが、今作においては「ぼっち~ず」と呼ばれる存在を作ることがそれにあたる。
主人公の後藤ひとりは、人と目を合わせて話せない極端な陰キャで、自分の世界の中でモノローグ的に言葉を発していることが圧倒的に多い。それを舞台で表現するために「人数を増やすことで、かえってひとりぼっちを表現できるのでは?」と考えついた山崎が、内なる後藤ひとりを何人も作り、イマジナリーフレンドとして具現化させた存在が「ぼっち~ず」だ。見た目は後藤ひとりと同じくピンク色のロングヘアーにジャージなど。後藤ひとりの脳内モノローグや状況説明、ひとりごとはもちろん、イマジナリーフレンドなので1人でいる時に周りに集まり、世話を焼いたりひとりの相手をしたりする。何とも演劇的であり、何の情報も無いまま初見で「ぼっち~ず」の演出を見たファンは驚いたことであろう。
「変えるのではなく、舞台にする上でよりおもしろくするために」の変換と工夫。また「ぼっち~ず」は、キャストが兼ね役をしていたこともあり、イマジナリーフレンドの人数を減らしていくことで後藤ひとりが周りと関わりを持ち世界を広げていく印象を与える効果もあった。
さらに、劇中での大きな変更ポイントに「名場面でのセリフをどうするか?」があった。舞台PARTⅡ「秀華祭」編では、クライマックスでの演奏シーンで、後藤ひとりのギターの弦が切れるアクシデントが起きる。アニメでは、後藤ひとりと喜多ちゃんの「打ち合わせしてないのにアドリブ?」「本当は後藤さんはすごくかっこいいんだってところを」のモノローグが入るのだが、舞台はそれらをすべてカット。役者のセリフと仕草のみで、スローにもならずオンタイムでライブが進んでいく。
グッズにもなるほどの名セリフを「正解は無い」と悩みながらも山崎は大井に相談してカット。念のため声を録音した上で、ゲネプロ前の通し稽古まで、音声ありなし両方のパターンで何度も試行錯誤を重ねた。そして最終的に「体育館に立って、ライブを見ている感覚を得てほしい」と、声なしのパターンを選択。「原作を見ている人は、弦が切れるのを知っている。2人のセリフが頭の中で聞こえた人もいるかもしれない。LIVE STAGEというからには(リアルタイムでライブが進むことで)没入感を目指したい」という山崎に大井は「信じましょう」と乗った。
「山崎さんに寄り添いたい気持ちはあれども、これだけ大事なシーンのセリフをカットするのは迷いがありました。客観的に見て、どっちがいいのか、と…。1作目(初演)だったらダメだったかもしれません。でも、2作目だったので、信じていただけていることもあってチャレンジしました」と大井も語った。
最後に山崎は2作品を振り返り、「(アニメ作品を舞台化するにあたり)何を大事にしているかというと、初めてその原作を見たときに感じた『おもしろい!』の気持ちを再現すること」。舞台リコリコで、 “手”やガンアクション、キャラクターの動き方、位置、乗り物などにこだわったのも、舞台ぼっちであえて名シーンを変換するチャレンジに踏み切ったのも、すべては「あの気持ちを再現するため」。舞台の実際のシーン映像を見ながら、制作側の気持ちを語ってもらえる、貴重なコーナーとなった。
また、山崎からは劇場をおさえるタイミングについて質問が。舞台リコリコのように、半年先に上演、と急に決定した場合の劇場はどのように決まっているのか? という疑問からであろう。下浦は「制作会社にもよるけれども、(Office ENDLESSは)1年半、2年前にはおさえている。会社として、年間の上演本数目標はあるので、それをクリアするためにもまずは劇場」、さらに大井も「シリーズものであればおさえておかないと、2年ほど間があいてしまうこともあるから、それは避けたい」。
なお劇場については、2.5次元舞台を上演する「向いている」劇場だけではなく、そもそも劇場そのものが足りない問題がある。「やりたい作品はたくさんあるのに劇場が無い」(下浦)という状況が続いたときもあったという。キャパシティ、見やすさ、アクセスのしやすさなども含めて、劇場については諸々の課題を抱えていると言ってもいいだろう。





さらに「脚本家や演出家はどうやって選んでいる?」の山崎からの質問には、「たくさんの脚本・演出家さんとお仕事をしているので、その方のテイストや武器となる得意なことは把握しているつもりです。それが、上演したい作品にはまっているかどうか」「座組の空気に合わせてうまく盛り上げて、稽古の期間も含めてひとつのチームにしてくれるか?」(下浦)を重要視しているそう。
続けて、来場者からの質問コーナーへ。
舞台「リコリス・リコイル」で千束(錦木千束/演:河内美里)が着物を着るシーンについて、時間がかかるであろう着替えはどのようにしていたのか? の質問。
絶対に削れないこの着物のシーンは、衣装スタッフも「絶対にやりたい」の思いを持って、マジックテープやスナップなどを駆使し、演出側も「あと10秒延ばす」と着替えに時間を取る工夫を凝らしたとのこと。「やらない選択肢はなかった」(大井)「重要なシーンですからね」(下浦)と、これを舞台でも再現したいという熱意により実現したシーンと言えよう。
次に「昔(放映していたり連載をしていた)作品が舞台化されていることもあるが、どのように作品が選ばれて決定しているのか?」。これには下浦が「会社の経営者でありプロデューサーでもあるからには、たくさんのお客さまに観ていただいてヒットする作品であるのはある程度の基準」とした上で「僕の好みもあります。自分が昔読んだり見たりして熱狂したものをもう一度演劇で味わえること。あのころとは別の形で楽しめる。楽しいと言う気持ちをモチベーションにするのは、制作をする立場でまず持つべき気持ち」と語る。今ヒットしている作品だけではなく、あのころ好きだったアニメ、漫画、小説を始めて見た時の気持ちや熱をもう一度味わいたい、味わってほしい、というプロデューサーの熱い気持ちも大きなきっかけとなり作品が選ばれている、という回答となった。
次の質問は予算について。舞台リコリコの第2弾は、ワイヤーアクションや“奈落落ち”ができる劇場・シアターGロッソでの上演だった。危険性がともない、予算も多くかかるであろうこの公演、どのように「やるべきこと、できないこと」の選択をしていたのか? と。まず山崎が「それをやるのが予算だと思います!」と場内を笑わせた上で、Gロッソで上演する以上は、原作にある数々のアクションをやります、お金がかかりますよ、と伝えていた、と。2人のプロデューサーは「予算がかかるからやらない、となるくらいなら企画はしない」と。しかし、安全性の保障や、現実問題としてすべてをおこなうのは難しい。ならば、「実現するにはどうすればいいか?」と考え、代替案を出したり、近いものを作り上げることこそクリエィテブ、と回答。
「原作監修サイドからの要望で変更が起こることもあるのか?」といった質問の後に、「作品ごとに、男女ターゲット層の違いでプロモーション方法を変えることはあるのか」という問いかけが。山崎は現場の作り手として「観に来てくださるお客さまに男女の比率が変わることはあるけれども、作る側として意識はしていない」。男女の違い、好みの差を狙って行くよりも、いかに原作に誠実に、よりおもしろい舞台にしていくか、が最も大事だと回答。
プロデューサー側は「グッズ展開に差はありますね、サイズとか(笑)」とした上で、現時点で女性客の多い2.5次元舞台では、男性には「まず見てもらうこと」と、初回配信をごく安い価格におさえてハードルを下げるなどの工夫をしている、と。作品がどれだけおもしろいものであっても、まずは観てもらわないことには伝わらない。新しいファン層を獲得するための努力が続けられていることが語られた。
また「これからの2.5次元舞台」について質問が飛ぶと、海外への展開や「制作側、出演者も、もっと新しい人たちを」「若い才能ともっと出会いたい」という要望が。山崎も「僕も年を取っていく。もっと若い人たちが出てきて、チャンスを掴みとれるようになってほしい」と希望を口にするとMCの田内が「(上の年代の役者たちが)いつまでもいるんですよ!」とリアルな叫びを上げ。場内は笑いの渦に包まれた。
ここでは、2.5次元舞台の将来について語るとともに、「2.5次元というくくりではなく、この作品をどうおもしろくするか」を絶対に忘れずに、それを大事に作っていきたいという熱いコメントも。日本のアニメを原作とするジャンルの2.5次元舞台は、もっと世界へ発信していける、それだけのおもしろさとクオリティ、熱意は十分にある、そうあらためて感じられる回答であった。
質問コーナーは以上となり、最後に1人ずつ感想を述べてこの回は終了となった。
下浦は「いい機会でした。普段、例えば打ち上げでもこういう話はしないですし、作品を振り返ってお話ができてよかったです。また機会があればぜひ呼んでください」と。最後に、若い人材がもっとこの業界に入って来てくれれば、と述べたように下浦は役者・スタッフなどの表現者を育成する芸術学校「ENDLESS ACADEMY(エンドレスアカデミー)」を2025年4月に開校させた。オープンキャンパスなどもおこなっているので、業界の未来に興味を持つ人はぜひ参加をしてみてほしい。
大井は「自分自身も整理ができました。皆さんの前で話すことで、力になりました。がんばっていこうと思います」と力を込める。大井はアニプレックスとして舞台「鬼滅の刃」其ノ陸 柱稽古・無限城 突入(6月13日(土)から MoN Takanawa:The museum of Narratives Box1000にて)をひかえ、さらに下浦とともに極限選別演劇『HUNDRED LINE –最終防衛学園-』(8月8日(土)から天王洲 銀河劇場にて)の制作を予定している。こちらは10種の異なるストーリーを展開させるという、前代未聞の試みの舞台だ。さらに人狼体感・全ステージアドリブの「グノーシア ザ・ライブプレイングシアター」(8月21日(金)から飛行船シアターにて)もひかえている。
最後に山崎は「もっとよくしたいと思って、勉強したりもがいたりしています。皆さんの喜ぶ顔が見たくてやっているので、よかった時にはおもしろいよ、と言ってくれたらとても喜びます」と素直な気持ちを。山崎は、「愛しのボカン大作戦」というチームを組んでいる。参加する演劇“参劇”を標榜し、企画会議をイベントとして見せたり、芝居のワークショップをおこなったり、稽古やゲネプロなどを見せたりもしている。演劇の形や見せ方をさぐりながら様々なことをおこなっているので、こちらもぜひ参劇してほしい。直近は11月27日(金)から29日(日)まで、東京芸術劇場シアターイーストにて。詳細は山崎の公式Xや公式サイトを確認。
取材・文・写真:広瀬有希





















