【レポート】『歌舞伎町イマーシブ Case-1「リザレクション・ゲーム」』開幕 歌舞伎町を歩きながら“消えた死体”の真相を追う

レポート

Asagiri Entertainmentが手がける周遊型イマーシブ演劇、『歌舞伎町イマーシブ Case-1「リザレクション・ゲーム」』が、2026年7月8日(水)から12日(日)まで、新宿・歌舞伎町で開催される。タイトルが示す通り、本作は“Case-1”として立ち上がる新たなシリーズの第一弾。舞台となるのは、深夜の殺人事件と“消えた死体”をめぐるミステリーだ。

物語の発端は、歌舞伎町で起きたとある殺人事件。深夜、小さなバーの監視カメラには犯行の瞬間が映っていたにもかかわらず、翌朝になるとそこに死体はない。歌舞伎町に生きる4人をつなぐ“謎の男”の死をめぐり、観客はその断片を集めながら真相へと迫っていくことになる。

ではここからは、実際に『歌舞伎町イマーシブ Case-1「リザレクション・ゲーム」』を体験して感じた、本作ならではの没入感や物語の立ち上がりについて、本質的なネタバレを避けつつレポートしていきたい。ただし、実際に遊ぶ場合に先入観を無くしたい方は、こちらは読み進めないことを推奨する。
※本番の公演ではなく。テストプレイでの参加のため、実際にはさらに調整されている可能性があることをご了承いただきたい。

イベントレポート

本作は、観客が歌舞伎町の街を実際に歩き、登場人物と会話し、手がかりを集めながら進んでいく周遊型イマーシブ演劇。客席からただ物語を眺めるのではなく、参加者自身が作品世界の中に入り込み、誰の言葉を信じるのか、どこへ向かうのか、何を見落とさないかによって、物語の見え方が変化していく構成が特徴だ。
オープニングでは舞台上でキャストが演技を披露され、物語の登場人物たちの関係性が断片的に描かれる。まだ全容はわからないが、事件が起き、それに協力しなければならない状況人巻き込まれていく。
オープニングが終わると、いよいよ調査が始まる。

関係者への聞き込みや現場確認のため、参加者はスタート地点である劇場を飛び出し、実際に歌舞伎町のビルへと向かう。この“劇場の外に出て、街そのものを舞台として追う”感覚こそ、本作ならではの魅力のひとつだろう。

筆者は、事前に「入れないかもしれませんが」と前置きされつつも、まずは事件現場であるバー「ネオンテトラ」へ。だが、案の定、現場を取り仕切る刑事・紅松に制止されてしまう。そこで同じフロアにある、アイドルが所属するコンセプトカフェ「ぽっぷん☆ぱにっく」へ向かうことに。すると、そこには探偵・百々屋の姿があった。自然と会話が生まれ、物語世界の中で関係性が立ち上がっていく感覚が心地よい。さらに、そこへ紅松も居合わせ、交渉の末、事件現場の調査が可能になる流れも実にスムーズだった。

現場ではいくつかの写真を撮影し、それらを手がかりとして探偵や刑事と推理を深めていく。実際に自分の足で移動し、自分の目で見たものをもとに会話を重ねていくことで、観客でありながら“調査の当事者”になっていく感覚が生まれるのが面白い。ある程度まで調査を進めると、いったん最初の会場である劇場へ戻ることになる。

この先もさまざまな展開が待ち受けているのだが、そこから先はかなり本質的なネタバレに触れてしまうため、ここでは詳細を伏せておきたい。

本作で印象的だった要素のひとつが、作中でもらえる「ぽっぷん☆チップ」の存在だ。これはドリンクとの交換に使えるだけでなく、特定のキャラクターから情報を得るためにも使用できる、物語体験に直結するアイテム。さらに、公演中に使わなかった場合は、終演後に缶バッジガチャ1回分と交換できるという遊び心もある。観劇特典で終わらず、調査の選択肢そのものに関わってくる仕組みになっているのが巧みだ。

筆者はこのチップを使って情報屋に接触し、新たな情報を入手。その情報をもとに、ある行動を選択したことで、事件全体の解像度が一気に上がり、理解がぐっと深まった。誰に会いに行くのか、どこでチップを使うのか、どの場所を優先して調べるのか――そうした判断によって、体験の輪郭が変わっていく点も、本作の醍醐味だろう。どのキャラクターにアクセスできるか、どこまで情報を引き出せるかによって、参加者ごとに異なる“自分だけの事件体験”が立ち上がる。

探索と演劇パートを経て、物語はクライマックスへ。体感としてはあっという間で、街を歩き、人物と出会い、断片をつなぎ合わせていくうちに、自然と作品世界の奥へと引き込まれていった。周遊型イマーシブ演劇という言葉どおり、ある程度しっかり歩く体験にはなるが、そのぶん、歌舞伎町の実在店舗を使って物語が進んでいくリアリティは格別。キャストとの距離の近さや、会話を通じて情報が動いていく感覚も楽しい。特に演劇パートの密度や、キャラクターとのやりとりの濃さを求める人には、強く刺さる作品だと感じた。

『歌舞伎町イマーシブ Case-1「リザレクション・ゲーム」』は、2026年7月8日(水)から12日(日)まで、全8公演で開催。公演時間は約100分で、劇場パートを基点に歌舞伎町内の複数会場を徒歩で巡る周遊型イマーシブ演劇となっている。チケットは各回30名限定・先着販売で、調査チケット、調査写真付チケット、優先調査チケットの3種が用意されている。興味のある方は、ぜひ歌舞伎町の街へ飛び込み、自分自身の足でこの事件を追ってみてほしい。

取材・文:木皿儀

イベント概要
『歌舞伎町イマーシブ Case-1「リザレクション・ゲーム」』

日程
2026年7月8日(水)~7月12日(日)・全8公演。受付開始・開場は開演30分前、公演時間は120分予定。

集合場所
Asagiri Mist Theater
〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町2-15-3 KSビル1F
受付・オープニング・中間報告・エンディングの基点となる会場。

調査先会場
朝霧/アルカクロス/ぽっぷん☆ぱにっく/ネオンテトラ

キャスト
百々屋藤彦:KARMA
阿墨入架:中島優斗
冷嶋碧:五十嵐勇紀
紅松一覚:梅田脩平
梶木緑也:松田彩世
芥子田万太:横山統威
紺野剛:吉川黎
黒瀬想:三浦愁

サーブキャスト
YUTA/OKOJO/MINATO

ギミックキャスト
ブルース:前田龍
ノワール:来栖圭
ヴィオラ:葉山千明
レディ:篠目ゆき

スタッフ
脚本・演出:篠目ゆき
プロデューサー:増野光晴(Asagiri Entertainment)
主催:Asagiri Entertainment

チケット
各公演30名限定・全席指定(劇場公演パートのみ)。
調査チケット 6,500円(税込)
調査写真付チケット 8,000円(税込)
優先調査チケット 10,000円(税込)
優先調査チケットは各回10名限定で、劇場公演パート最前席、グループ選択優先権、希望キャストの直筆サイン入り2Lブロマイド特典付き。

公式HP:https://asagiri-ent.com/kabukicho_imm/
公式 X:https://x.com/kabukicho_imm