【ゲネプロレポート】個性豊かな観光区長によるおもてなし。Omotenashi Stage『18TRIP』-R1ze&Ev3ns-開幕!

レポート

幅広いメディアミックス展開が話題の近未来おもてなしアドベンチャーゲーム『18TRIP(エイティーントリップ)』を舞台化した、Omotenashi Stage 『18TRIP』 -R1ze&Ev3ns-が、2026年8月25日(火)にKAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉にて開幕した。

初演となる本作では、朝班「R1ze」と夕班「Ev3ns」のメインストーリーが壮大なスケールで描かれる。今回は公開ゲネプロの模様を、メディアクトならではの視点でレポートする。

かつては国内有数の観光地だったものの、現在では厳しい状況にあるHAMA。そんなHAMAの観光業を立て直すべく立ち上がったのが大黒可不可(中山咲月)だ。中山演じる可不可の時折見せるHAMAへの熱い想いや、劇中で披露される力強い歌声から、可不可の感情がダイレクトに伝わってくる。彼が旅行会社「HAMAツアーズ」を立ち上げるところから、この物語は大きく動き出す。

可不可のもとに集められたのは、各区を代表する区長たち。第一幕で主にフォーカスされる朝班「R1ze」のメンバーは、可不可をはじめ、モデル・セレブタレントの西園練牙(坪倉康晴)、現役大学生の叢雲 添(三橋優樹)、フィギュアスケート選手の神名雪風(栗原航大)、取締役社長の鹿 礼光(吉澤 翼)と、経歴も性格もバラバラな個性派揃いだ。

観光客をもてなすためのノウハウを学ぶべく、一行は観光地として名高いKOBEへと研修旅行へ赴く。道中では様々なトラブルに見舞われるが、それらを通じて彼らの関係性が少しずつ変化していく過程が、舞台ならではの生きた芝居で丁寧に紡がれていく。

中でも目を引くのが、R1zeのリーダーに任命された練牙の奮闘だ。最初は周囲に反発ばかりしていた練牙だが、HAMAツアーズのPRを賭けたテレビ番組の勝負に挑むシーンなどでは、彼が内に秘める情熱や仲間への思いがあふれ出す。また、自身の境遇や過去と向き合う際の彼の切ない心情を、坪倉が繊細な演技で見事に描き出している点も必見だ。

添を演じる三橋優樹は、添の持つ二面性を巧みに演じ分け、その歌声にも添らしい気だるさを滲ませる。吉澤は舞台上での佇まいから礼光の威圧感を醸し出すだけでなく、卓越した歌唱力で圧倒的な迫力を演出。雪風を演じる栗原からはフィギュアスケーターらしい華やかさと美しさが感じられ、各キャストのキャラクター解像度の高さが窺える。

続く第二幕は、監獄「モンキーケイジ」を舞台に幕を開ける。原作ゲームでも使用されているEv3nsの楽曲『Scarlet Scars』がオープニングを飾り、激しいダンスとダイナミックなパフォーマンスで、一気に本作の世界観へと引き込まれる。

「Ev3ns」のリーダー・北片來人を演じる舟木 健は、過去「死の予言」を受けて以来、どこか諦念を抱えつつも開き直ったような彼のキャラクターを巧みに表現してみせる。

本作で百目鬼 潜を演じ、原作ゲームでも同役の声優を務める矢田悠祐の演技力は圧巻だ。監獄の中で看守を巧みに篭絡していく妖艶さや、ミステリアスで底知れぬ佇まいを見事に舞台上へ具現化し、観客を強く魅了する。

5人が「Ev3ns」として結束していく過程では、それぞれの抱える過去やドラマが鮮烈に描かれる。夏焼千弥を演じる安部 瞬は、インフルエンサーとしてのキラキラとしたアイドルのような明るさを見せる一方で、木ノ内太緒(宮本龍之介)に対して嫉妬からきつく当たってしまう演じ分けを披露。さらに伸びやかな歌声と、過去の事件から自分を偽るようになった悲痛な心情を滲ませる繊細な歌唱とのギャップが見事で、その感情表現の振り幅に胸を打たれる。

そんな千弥のわがままを受け止める宮本も、優しい兄のような包容力を存分に表現するとともに、サバイバルゲームで好戦的な人格へと豹変したキャラクターのギャップで魅せる。

また、畔川幾成(崎元リスト)が自らの存在と向き合う中で見せる変化も素晴らしい。最初はどこか無機質だった彼が、仲間たちとの時間や様々な想いに触れる中で、徐々に温かみのある自然な笑顔を身に着けていく過程は非常に微笑ましく、観る者の心を温かく満たしてくれる。

夕班コンダクターの北方生行(日之出莉玖)にも注目だ。初舞台とは思えない繊細な演技と確かな歌唱力で、兄・來人との関係性を丁寧に描く。

不揃いだった「R1ze」と「Ev3ns」の面々が、それぞれのやり方で観光客と向き合い、HAMAの街を盛り上げていく。美しい楽曲、そして色鮮やかな演出が融合し、観客自身が「HAMAを訪れた観光客」として作品の世界観に深く没入できる至高のエンターテインメントへと昇華している。

一人ひとりのキャラクターが放つ眩い光と、彼らが紡ぎ出す絆の物語を、ぜひ劇場で体感してほしい。

取材・文:大崎みき/写真:ケイヒカル

■公演概要
Omotenashi Stage『18TRIP』 -R1ze&Ev3ns-

原作
近未来おもてなしアドベンチャーゲーム『18TRIP』

演出
児玉明子

脚本
渡辺雄介

音楽
サカノウエヨースケ

振付
IYO-P

出演
【R1ze】

西園練牙 役:坪倉康晴
大黒可不可 役:中山咲月
叢雲添 役:三橋優樹
神名雪風 役:栗原航大
鹿礼光 役:吉澤翼

【Ev3ns】

北片來人 役:舟木健
畔川幾成 役:崎元リスト
夏焼千弥 役:安部瞬
木ノ内太緒 役:宮本龍之介
百目鬼潜 役:矢田悠祐

【Day2】

五十竹あく太 役:河村薫平

【L4mps】

蜂乃屋凪 役:北川尚弥

【コンダクター】

笛吹也千代 役:中三川歳輝
雁金朔次郎 役:足立英昭
北片生行 役:日之出莉玖
岩渕ダニエル比呂士 役:森本竜馬
浜咲楓 役:岩崎真

茂松八景 役:鈴木裕樹
天元虎晴 役:HAYATO
楪琴之丞 役:岡村直樹
押切水面 役:立花涼
児玉達治 役:橋口俊宏

ほか


公演日程

【HAMA公演(神奈川)】
2026年8月25日
〜8月30日
KAAT神奈川芸術劇場

【KOBE公演(兵庫)】
2026年9月4日
〜9月13日
AiiA 2.5 Theater Kobe


チケット

チケット料金
12,500円(全席指定・税込)

【アプリ先行】
2026年5月21日 18:00
〜6月7日 23:59

【一般発売】
2026年8月2日 10:00〜


公式サイト
https://omotenashi-stage.com/

公式X
https://x.com/OmotenashiSTAGE

公式TikTok
https://www.tiktok.com/@omotenashi_stage

公式YouTube
https://www.youtube.com/@Omotenashi_STAGE

©18TRIP PROJECT ©Omotenashi Stage『18TRIP』製作委員会