【インタビュー】プロジェクトリコロ第7回公演「Statice」(ユーリ役の楓さん・谷澤翼さん、ノエル役の黒崎澪さん・山根理輝さん)

インタビュー

プロジェクトリコロの新作はLilacシリーズ最新作。魔法使いと人間の、始まりの物語をWキャストで上演するプロジェクトリコロ第7回公演「Statice」。2023年12月20日(水)~24日(日)に六行会ホールで上演される。

メディアクトでは公演の先駆け、ユーリ役の楓さん・谷澤翼さん(Wキャスト)、ノエル役の黒崎澪さん・山根理輝さん(Wキャスト)にインタビューを実施しました。

またインタビューの前に舞台の設定などを主宰のこうのゆうかさんにお伺いしました。

――舞台の設定を教えてください。

こうの 今回の「Statice」は、去年、上演しました「Lilac」作品の前日談と言いますか、「Lilac」に繋がる物語となっております。 前作のさらに昔の話です。魔法使いと人間が、お互いがお互いのことをよく知らない中、出会ってしまって。物語の舞台は田舎町なんですよね。街では様々なことが起きているけれど、舞台となっている田舎町では戦況はわからない、都市部ではないので。
お互いの世界のことを何も知らない子たちが、出会うことによって、互いの立場や考えに疑問を持っていくという。これでいいのだろうか、そういったことを考えるような作品となっています。
具体的に説明したいんだけど、ネタバレにもなるので……

――前作よりも前の時代ということですが、前作を知らなくても楽しめますか?

こうの 観なくても楽しい舞台に仕上がっています。時代としてはかなり昔の話になるので、前作を知らないと分からないような部分はありません。知っているとより楽しくなる部分はあると思いますが。たとえば今作を見て頂いてから、前作のDVDを見て頂く流れでも楽しめると思います。

以降は、主演キャスト4名のインタビューになります。

――今回「Statice」に出演することになって作品、もしくはこのプロジェクトリコロさんの現場の印象など、それぞれ教えていただけますか?

山根 僕が思ったのは、初めて稽古してみて、世界観がどのシーンも確立されてるなっていうのをすごい感じてて。自分が出ていないシーンでも楽しく見れるし、自分が演じててもやっぱ楽しいっていうのが1番感じます。

谷澤 僕は、リコロ参加するのが4回目なんですけど、良い意味でこんなに変な団体はいないな、って(こうの「悪口か!」)。……変わった劇団員さんばっかだし、出演者も変なの、良い意味で。個性が爆発してて、どこを見ても笑えて、賑やかで楽しい現場です!

黒崎 私、前回の「Lilac」に出させていただいてたんですけど、 前回もすごいへんてこりんだけど愛おしいキャラクターたちが出ていて、今回もみんな好きになっちゃう ていうね、不思議。でも愛おしいキャラクターたちが集まった作品だなと思いますし、もうプロジェクトリコロっていう場所がそういう、なんかあったかい場所だなって思います。

 あったかい。本当にそうで、キャスト、スタッフされてる方もいるんですけど、演出さんが1番笑ってて、それがなんか非常に心救われるというか、温かい現場だな、思います!

谷澤 なんか、笑ってもらうために、もうみんながこう、 ふざけたりとか、アドリブを入れたりとかして、それがあの舞台に繋がることもあるし、その場で終わることもあるんですけど、そういうのありますね。

――まだ脚本とか読んでいないので質問しますが、今回はどういった雰囲気の作品になっていたりするんでしょうか?

黒崎 今回も前作と同じように、それぞれがそれぞれ大事にしたいことだったり、自分の中での思いみたいなものがあります。それを抱えて行動をしていくっていう感じですね。みんな守りたいものとか大切にしたいものがあって、それぞれに対して優しがある作品かな……って。

谷澤 そう、いろんなものがぶつかったりとかもして、そして、どうなっていくのか……。

――ありがとうございます。本作、さきほどもアドリブをしているなどの話しも聞いたのですが、 チャレンジしていることとか、チャレンジしたいなっていうこと、それぞれ何かありますか?

谷澤 さっきのアドリブの話なんですけど。僕は基本的にアドリブ全部却下される。過去4回出てたっていいましたけど、アドリブを見せると演出のこうのさんに「それは絶対にやらないでください」って毎回言われるんで、 今回こそはめげない。「それだ」って言われたいですね。今んとこうまくいってない。今んとこ全部却下されています……。

山根 作品の事とはまたちょっと別なんですけど、チャレンジしたい事はあります。たくさんのキャストさんがいらっしゃるので、皆んなと仲良くなりたい。

楓 あー、なりたい!

山根 時間も限られているから、1人1人としっかりお話をしてみたいなっていうのは、ちっちゃな目標ですね。なかなか喋れていない方もいらっしゃるので。

楓 そうね、本番始まって千秋楽まで短いと思うのでちょっとずつそれを達成できるように、していきたいなって思ってます。

黒崎 私は、今回はすごいピュアな心大切にしていて、なんか発見したりとか。思ったことを結構やるようにしてるっていうか、意識して出すようにしてるかもしれません。
「そうなのかな」ではなく「そうなのかな!」って……こう、うちに秘めるよりかは、前に出すようにしようと思います。

楓 私は、ちょっと……人に対しての温かさを持とうと思います。

谷澤 人生の目標、みたい(笑)

楓 物語の話で(笑)ユーリって役が、みんなの中で1番のお姉さん(お兄さん)なんです。話の後半で、なんかちょっと色々なっていくにあたって、前半でその温かさとか、弟妹たちへの愛情をこう表現できたら、振り幅みたいなのがあるかなって思って演じています。上手に表現したいです!

――ありがとうございます。丁度良いので次の質問をいたします。ご自身のキャラクターについて、それぞれお話をしてください。まずはユーリのお二人。

 私のユーリより谷さんのユーリの方が多分年齢が上……

谷澤 そうなの? 同い年だよね?

 そう。それとは違くて、なんか教会の子供たちに対しての接し方が、多分私よりなんか良い意味で距離があるというか。女子だからっていうのもあると思うんですけど、私は結構頻繁にこう、触りにいったりする。

谷澤 あー、それは男女の。 男子同士はあんまりやらないことだから確かにね。物理的に。それはそうだけど、ユーリはさっきも言ってたように、頼れるお兄さんというか先輩なので……僕自身はどっちかっていうとこう、あんまり後輩に頼られないタイプなので、僕自身も こんなお兄さん欲しいなっていう像にはしていきたいなとは思ってます。

――それではノエルの方について、ご自身のキャラクターを教えてもらえますか?

黒崎 私たちも全然違うなと。合同でお稽古させていただくタイミングがあったんですけど。もう全然違うよね。

山根 なんか、澪ちゃんの方が天真爛漫な感じ?

黒崎 確かに私はすごい。ピュア。私的にはその、ピュアっていうか、自分のこうだ!っていう感じが強くて、考える前に口にしちゃうみたいな。みんな、ついてきてよ! みたいな。

山根 いや、僕のイメージも実はそこなんですよ。そこなんですけど、僕の性格とノエルの性格が、対極と言いますか、全く逆なので、演じる上では、大変だなとは思うんですけども、ノエルの持つ明るさとか 探求心とか、なんかやっぱ失敗しても前に進もうというノエルの姿が、自分もなんか背中を押されてすごいなって感じています。

楓 IQ下げてってダメだしされてたもんね(笑)

――楽しそうな現場ですね。それではこの作品の見どころを教えてもらえますか?

山根 ダブルキャストと……あとは、魔法使い側と人間側と結構分かれてることが多いと思うので、視点を変えるだけで、色々な人の目線でこの物語は覗けるんじゃないのかなっていうのは感じてます。見え方が違うというか。

楓 見え方っていうと、今日の稽古でオープニングが付いたんですよ。1番最初の振りが1回目観る時と、内容を知ったうえで観る時の意味合いが全然違って見えるっていうところがあって。複数回見てほしいです。

谷澤 リコロさん恒例なんですけど、各千秋楽にはいいことがあるかもしれない(こうのさんから、DVD収録の金曜日も良いよー、との声)。なので、お勧めです。

黒崎 プロジェクトリコロさん初めての六行会ホールの公演ということもありますし、前回の「Lilac」はウィッチやってからウィザードという形で別の時期でした。なんですけど、今回は一緒に同じ期間でやるっていうことなので、なんかお互い高め合って、うん、あの素敵な作品をお届けしたいなと思います。両方見てほしい。全然同じ作品だけど、違いますもんね。

――色んなキャストさんとかキャラクターがいると思いますので、このキャラクターのここ見てくださいみたいなおススメはありますか?

谷澤 僕はもうダントツで……なんか、ずっこけ3人組みたいな義賊がいて……面白くて一生見てられます、ぶっ飛んで面白いんで楽しみにしててください。

山根 全く同じですね。……義賊、最高ですね!

楓 他だったら……おもろ金持ち二人組ってのもいます。都会から引っ越してきて、仲間入りするお嬢様とそのメイド・執事ってのがいるんですけど、その二人が暴れまわっていまして……

黒崎 私も、ウィザードとウィッチでだいぶ、違うなと思うところがあるんだけど。不思議な……商人がいるんですけど、これがまたウィッチとウィザードで全然違うことになっていまして。一緒に稽古させていただくシーンあるんですけども、純粋に楽しんでます。

――皆さま、最後にファンの方へのメッセージをお願いします。

楓 キャラクターがたくさんいますし、ウィッチ・ウィザードも2チームありますし、本当に何度見ても楽しいお話だと思うので、足を運んでいただければなと思います。

黒崎 リコロさんの作品って。見終わってお家に帰るまでに、なんか心がじんわりしたりとか、その、色々思うことがある作品だなと毎回思っていて。今回もきっと皆様にとって大切な作品になると思いますので、 劇場にお越しくださいませ。よろしくお願いします。

山根 はい、2023年の締めくくりの作品として、僕自身も丁寧に稽古していまして。皆さんにとっても年の瀬も押し迫る大切な時期だとは思うんですけども、ぜひ劇場に見に来てほしいです。

谷澤 全員の個性が魅力的で、本当に素敵なキャラクターが集まってるので、もう1人1人を 愛していただきたい。てか、愛せるようになると確信してますので、ぜひ劇場に来て頂ければ嬉しいです。

その後、舞台稽古について少しだけ見学をさせて頂きました。


ちょうどオープニングのダンスシーンを練習していて、色々なキャラクターの仕草や表情などに、本編に繋がるような気配を感じ、また、うまくいった場合に歓声が上がっていたりして、真剣さの中にも楽しもうとする気持ちが伝わる稽古風景でした。

本公演は、2023年12月20日(水)~24日(日)に六行会ホールで上演されます。ご興味がある方はぜひ足を運んでみて下さい。

■前作の舞台『Lilac』のWitch・Wizard 無料公開

【プロジェクトリコロ公式YouTube】
https://youtube.com/@user-zu4lg3vt5j?si=vvL9dxuktY04ckMq

また、近日中にプロジェクトリコロ公式YouTubeにて前作の舞台『Lilac』のWitch・Wizardともに無料公開予定。YouTubeをチャンネル登録してお待ちください!

文:木皿儀/撮影:ケイヒカル

■公演概要
プロジェクトリコロ第7回公演「Statice」

・脚本:こうのゆうか(プロジェクトリコロ)

・日程:
2023年12月20日(水)-12月24日(日)
12月20日(水) 19:00☆
12月21日(木) 19:00★
12月22日(金) 14:00☆/19:00★
12月23日(土) 13:00★/18:00☆
12月24日(日) 12:00☆/16:30★
☆-side Witch-(女性メインキャスト版)
★-side Wizard-(男性メインキャスト版)
45分前受付開始/30分前開場
※開演5分前を過ぎると入場できない場合がございます
本編上演時間:約110分予定
【リピート特典】
2回目の観劇から8回目ご観劇まで毎回違うスペシャル動画プレゼント!
【W観劇特典】
『side Witch』と『side Wizard』どちらもご観劇でキービジュアルポストカードプレゼント!

・会場:六行会ホール

・チケット
【カンフェティ取扱いチケット(事前精算)】
https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=75385&
○前売り:6000円(全席指定)
○応援チケット:10000円
(センターブロック前3列まで指定席、全キャストサイン入りポスター、回代わり集合チェキ付き)

【カルテットオンライン取扱いチケット(当日精算)】
https://www.quartet-online.net/ticket/statice
○前売り:6000円(後方席指定)
○学割チケット:5000円予定(後方席指定)
○ペア割りチケット(2枚組):11000円(後方席指定)
※カンフェティ予約分からお席をご用意致しますので、前方席をご希望の方はカンフェティをご利用ください

・出演:
-side Witch-
黒崎澪

千歳ゆう
栞菜
松尾彩加
柴田茉莉
夢月
星野七茜

道井悠
柳瀬晴日
渚カオリ
比嘉ニッコ

-side Wizard-
山根理輝
谷澤翼

土屋シオン
田中克哉
中川輝己
天野旭陽
佐野遥喜
立澤鎮也

五十嵐雅
古畑恵介
湯本貴大
蜂巣和紀

-Single Cast-
宮下栄治
南名弥
後藤菊之介

夏陽りんこ
波崎彩音
だんしんぐ由衣
こうのゆうか

HP:https://statice-stage.mystrikingly.com/
Twitter(X):https://twitter.com/projectricoro