【ゲネプロレポート】アプリゲームの初の舞台化舞台Butlers’ 歌劇『悪魔執事と黒い猫』~薔薇薫る舞踏会編~個性豊かな悪魔執事がステージで華麗な歌とダンスを披露!

レポート

舞台Butlers’ 歌劇『悪魔執事と黒い猫』~薔薇薫る舞踏会編~が、6月7日(金)東京・IMM THEATERにて開幕した。
本作は、アプリゲーム「悪魔執事と黒い猫」(スタジオわさび)の初の舞台化。金の指輪により謎の世界に飛ばされ、そこで出会った13人の悪魔執事の“主様(あるじさま)”となった主人公。13人の個性豊かな悪魔執事が主様の力を借りて天使とたたかう物語が、華麗な歌とダンスとともに展開される。


この記事では、初日に先駆けて行われたゲネプロの様子をお届けする。

[あらすじ]

金の指輪により、謎の世界に飛ばされたあなた…。
そこで13人の執事と出会う。
執事はあなたを主様(あるじさま)と呼び慕う。
彼らはあなたを癒し、お世話をしてくれる。
そんなある日…執事が力を貸して欲しいと頼んでくる。
彼らにはとある使命があるらしい。
執事の目的は一体何なのか? 彼らの正体は何なのか?
全ての謎が解き明かされたとき…。この話はあなたの物語になる。

[悪魔執事と黒い猫 とは]

「悪魔執事と黒い猫」(スタジオわさび)は、本格ノベルゲームとして楽しめるだけでなく、執事たちがプレイヤーの悩みに寄り添う声かけやスケジュール管理など日常生活のサポートもしてくれる「現実と連動する全く新しいコンシェルジュゲームアプリ」。

舞台Butlers’ 歌劇『悪魔執事と黒い猫』~薔薇薫る舞踏会編~ ゲネプロレポート

本作は、Welcome to the Devil’s Palace〜執事による瞑想タイム〜イベントから始まる。各公演の開演前に、執事の声に合わせて深呼吸と瞑想を行うイベントだ。瞑想は執事たちが回替わりで担当する。
また、平日限定で伊奈聖嵐演じる黒猫のムーによるお出迎えイベントも実施される。劇場ロビーのカウンター内にて、ムーが入場する観客(主様)のお出迎えをするイベントだ。
開演前から行われる様々なイベントによって、観客は舞台をより深く楽しむことができるだろう。

脚本・作詞を担当するのは、様々な2.5次元舞台を手掛ける三浦香。演出は「もののけ姫」をもとにした舞台『Princess MONONOKE~もののけ姫~』や舞台『言の葉の庭~The Garden of Words~』の演出を担当したアレクサンドラ・ラター。約2時間15分(休憩なし)の上演時間で、13人もの執事の魅力が巧みに表現されている。

金の指輪により謎の世界に飛ばされたあなた。「天使」と呼ばれる謎の存在に襲われたところを、ベリアン・クライアン(演:藤田玲)に助けられる。

主様(あるじさま)として忠誠を誓われ、デビルズパレスと呼ばれる屋敷で13人の執事の主として暮らすことになるところから物語は始まる。

13人の執事を把握するのが難しいと不安があるかもしれないが、今作では序盤に、デビルズパレスに住む執事たちの名前や個性について、住居階(地下1階~3階)に分けて丁寧に歌で教えてくれるので安心だ。

1階に住むのは物腰穏やかな執事のリーダー的存在、ベリアン・クライアン(演:藤田玲)と、マイペースでもふもふが好きなバスティン・ケリー(演:今井俊斗)、料理担当で元気なロノ・フォンティーヌ(演:安藤夢叶)。ウマが合わないバスティンとロノが、終始ライバルとして喧嘩をする様を今井俊斗と安藤夢叶が息の合った呼吸で演じる。

2階に住むのは花を愛するアモン・リード(演:宮崎湧)、右目に仮面をして右腕に義手をつけた、ぶっきらぼうなボスキ・アリーナス(演:木津つばさ)、若手執事のリーダーであるハウレス・クリフォード(演:松島勇之介)と、そんなハウレスを支える優しい副リーダーフェネス・オズワルド(演:梶田拓希)。下の階と上の階に挟まれ、中間管理職は大変だ、とコミカルに歌い上げる。

3階に住むのは頭が良く温和な印象のルカス・トンプシー(演:輝馬)と、そんなルカスを愛する明るいラムリ・ベネット(演:石橋弘毅)、ルカスを尊敬する理論派のナック・シュタイン(演:長塚拓海)だ。

地下1階に住むのは狂気的な性格のラト・バッカ(演:伊崎龍次郎)、ラトに懐かれるアートや芸術が好きなフルーレ・ガルシア(演:日暮誠志朗)、ラトをなだめることのできる唯一の執事、ミヤジ・オルディア(演:川上将大)。
階によって執事たちの個性は様々だ。

そして空から落ちてきた記憶喪失の黒猫・ムー(演:伊奈聖嵐)。唯一の子役だが、大人俳優陣に引けを取らない演技力と歌唱力だ。その愛らしいキャラクターで、新たな執事としてデビルズパレスの仲間となる。

本作で特徴的なのは、悪魔執事(悪魔と契約をして特殊な力を得た執事)の力を引き出すことができるのは主様(あるじさま)である観客という設定だ。

劇中では天使との戦闘において、執事たちから「呪文を頭で唱えて」と観客にお願いされる。その度に流れる執事の力を解放する旋律とともに、観客は物語に参加して執事たちを応援することができる。


交流を深める執事たちと主は、ある日花の都エスポワールへおつかいへ行くことに。
ここでは、街の人間に執事たちが襲われることから始まり、天使によって家族を失った人間に悪魔執事が恨まれていることや、過去に死んだ天使の存在、戦闘に必要な魔導服を着続けるとそのうち悪魔執事は死んでしまうという重たい設定などが徐々に明らかになっていく。

それまで明るく場を盛り上げていたアモン・リード(演:宮崎湧)による目を覆いたくなるような痛々しい自傷行為や、「1人にしないで」と切なく歌うラト・バッカ(演:伊崎龍次郎)、「死にたくない」と真に迫った演技で嘆くフルーレ・ガルシア(演:日暮誠志朗)など、それぞれの執事たちの抱える闇がそれぞれの繊細な演技によって垣間見える。

4大貴族を招いて行われる舞踏会で、ラムリ・ベネット(演:石橋弘毅)やラト・バッカ(演:伊崎龍次郎)の無礼な行動により、貴族を怒らせてしまった一行は、その贖罪のために「死神が出る」という噂の調査に向かうことに。
墓場に向かった執事たちは過去に死んだ仲間の執事の遺体を天に持っていこうとする天使の集団と相対し、クライマックスでは激しいアクションシーンが臨場感たっぷりに繰り広げられる。
「俺に背中を預けろ」と歩み寄るロノ・フォンティーヌ(演:安藤夢叶)と、過去のトラウマから心を閉じすれ違い続けるバスティン・ケリー(演:今井俊斗)の熱くも切ない場面に注目だ。


個性豊かな登場人物たちを演じる俳優たちの表現力、そして本作を支える歌唱力は秀逸である。特に主演の藤田玲の穏やかながら圧巻の歌声は、会場を魅了する。

天使との戦闘場面も多く、実力派揃いの俳優陣による殺陣も見ものである。

自我を持たず、単独で行動するはずの天使の謎は深まるばかり。
今作では、天使の謎や執事たちの抱える闇については語られぬまま終幕するため、続編が期待される。

人数の多い登場人物が丁寧にかつ濃密に描かれているおかげで、原作のアプリを知らない方もも心から楽しめる公演だ。

舞台Butlers’ 歌劇『悪魔執事と黒い猫』~薔薇薫る舞踏会編~は、6月7日(金)から6月16日(日)までIMM THEATERにて上演中。一部公演のライブ配信も決定している。

取材・文:岡 里衣奈/撮影:ケイヒカル

シアターコンプレックスTOWNにてライブ配信実施!

シアターコンプレックスTOWNにてライブ配信の実施が決定いたしました。

【配信日時・販売価格】
2024年6月16日(日)13:00公演/3,700円(税込)
2024年6月16日(日)18:00公演【アフターステージ付き】/5,000円(税込)

【販売期間】 2024年6月23日(日)21:00まで
【見逃し配信期間】 2024年6月23日(日)23:59まで 詳細は下記をご確認ください。
https://www.theater-complex.town/articles/j83qy7WCc9QgsmU2T24YpN

Blu-ray発売決定!

Blu-rayが2024年12月20日(金)に発売決定いたしました。

【価格】 10,450円(税抜価格:9,500円)
【仕様】 Blu-rayディスク1枚/ブックレット+スリーブケース付き
【収録内容】 本編映像・特典映像(アフターステージ映像、メイキング映像)

さらに、2025年1月25日(土)にはBlu-ray発売記念イベントの開催も決定!
【会場】 アニメイトシアター(アニメイト池袋本店 B2F)
【出演者】 藤田 玲、伊崎龍次郎、今井俊斗、梶田拓希、安藤夢叶 伊奈聖嵐(第1部のみ)、日暮誠志朗(第2部のみ) 詳細は下記をご確認ください。
https://akuneko-stage.com/blu-ray

Welcome to the Devil's Palace~執事による瞑想タイム~イベント実施!

各公演の開演前に、執事たちによる瞑想タイムを実施します。
瞑想は執事たちが回替わりで担当いたします。スケジュールは下記をご確認ください。

■実施スケジュール


■開始時間 開演約5分前からを予定しております。

≪注意事項≫ ※影アナでの実施を予定しております。
※各対象公演のチケットをお持ちの方に限ります。チケットの席種は問いません。
※撮影・録音は禁止となります。携帯電話・スマートフォン等はしまった状態で、ご自身のお座席に 着席してのご参加をお願いいたします。

平日限定「ムーのお出迎え~おかえりなさいませ、主様!~」イベント実施!

伊奈聖嵐さん演じる黒猫のムーによる、お出迎えイベントを実施します。
劇場ロビーのカウンター内にて、ムーがご入場された主様のお出迎えをいたします。

■実施公演
6月7日(金)18:00、6月10日(月)18:00、6月11日(火)13:00/18:00
6月12日(水)13:00、6月13日(木)13:00/18:00、6月14日(金)13:00

■時間 開演30分前から10分前まで
≪注意事項≫
※各対象公演のチケットをお持ちの方に限ります。チケットの席種は問いません。
※撮影禁止となりますので、携帯電話・スマートフォン等は、しまった状態でご参加をお願いいたします。
※握手やハイタッチなどキャストへの接触行為、列の流れを止める行為はご遠慮ください。
※プレゼント等のお渡しはご遠慮ください。
※やむを得ない理由により予告なく変更となる場合がございます。予めご了承ください。

■公演概要
Butlers’ 歌劇『悪魔執事と黒い猫』~薔薇薫る舞踏会編~

期間・劇場 2024年6月7日(金)~6月16日(日) IMM THEATER
原作 「悪魔執事と黒い猫」(スタジオわさび)
脚本・作詞 三浦 香
演出 アレクサンドラ・ラター(Whole Hog Theatre)
音楽 坂部 剛
出演
ベリアン・クライアン 役 藤田 玲
ボスキ・アリーナス 役 木津つばさ
ハウレス・クリフォード 役 松島勇之介
アモン・リード 役 宮崎 湧
ラト・バッカ 役 伊崎龍次郎
バスティン・ケリー 役 今井俊斗
フェネス・オズワルド 役 梶田拓希
ナック・シュタイン 役 長塚拓海
ラムリ・ベネット 役 石橋弘毅
ロノ・フォンティーヌ 役 安藤夢叶
フルーレ・ガルシア 役 日暮誠志朗
ミヤジ・オルディア 役 川上将大
ルカス・トンプシー 役 輝馬
ムー 役 伊奈聖嵐
森山雅之 三小田芳樹 有川拓也 瀬戸口希哉 笹尾ヒロト
チケット料金 プレミアムシート:15,000円(全席指定/税込)
プレミアムサイドシート:15,000円(全席指定/税込)
※前方5列(A~E列)/アフターステージ付
S席:11,000円(全席指定/税込)
サイドシート:11,000円(全席指定/税込)
※6列目(F列)以降のお席となります。
主催 Butlers’ 歌劇『悪魔執事と黒い猫』製作委員会
◆公式サイト:https://akuneko-stage.com
◆公式X:https://twitter.com/akuneko_stage
ハッシュタグ:#あくステ


ⓒStudioWasabi/Butlers’ 歌劇『悪魔執事と黒い猫』製作委員会