【ゲネプロレポート】田中涼星・俳優10周年、3つの身近な「愛」を描く極上のひとり芝居「Be with you」開幕

田中涼星 10th anniversary ひとり芝居「Be with you」が、2月13日(木)、Mixalive TOKYO 6F Theater Mixa(東京・池袋)で開幕した。
本作の企画・プロデュースを手掛けるのは、2.5次元界のトップランナーとして活躍し、田中の所属事務所Pastureの社長も務める荒牧慶彦。脚本は、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズンや「ブルーピリオド」The Stageなど大人気タイトルの舞台化で脚本と演出を担当し、独自の世界観でファンを魅了し続ける三浦 香。
演出は、田中と同じくPastureに所属し、多数の人気作に出演する傍ら、舞台タメ劇などの演出を手がける植田圭輔。そして本作のテーマソングと挿入歌は、俳優としてだけでなく "Bimi" 名義でアーティスト活動も行い、数多くの舞台の音楽を担当している廣野凌大が手掛ける。
田中涼星を熟知した豪華製作陣がタッグを組み、俳優生活10周年にして初のひとり芝居に挑戦する田中を力強くバックアップする。
メディアクトでは、初日に先駆けて行われたゲネプロ公演の様子をレポートする。

3人の男が秘める、それぞれの「愛」の物語
1本のひとり芝居の中で、3人の男の人生が描かれる本作。ステージ上にはそれぞれの人物を象徴するアイテムが並び、3本のスポットライトがそれらを浮かび上がらせる。



1人目の男は、高校教師の "十日口(とおかぐち)" 。一度きりの人生を、30年間誠実に、はみ出さないように、真面目に歩いてきた人物だ。「愛」に関しては不得手な彼だが、たった一人、愛する女性がいる。十日口は、彼女のためにある"贈り物"を用意していたのだが、想いがうまく伝わらず……。掴んだはずだった十日口の「愛」は、指先からすり抜けるように失われてしまった。
実直で常に一生懸命な十日口が、不慣れな「愛」と格闘する様子は、コミカルでありながら温かい雰囲気に満ちている。田中自身の人柄がそのまま反映されたようなその空気に、癒やされる観客も多いだろう。
とはいえ、十日口本人は自分の心をどう癒やしたら良いか分からず、ヤケになるあまり、ある行動を起こす。彼を中心に巻き起こる小さな「愛」の嵐の結末は、いったいどうなるのだろうか?

続いて、2人目の男はロックシンガーの "ロ三生・ザ・ROCK(ロミオ・ザ・ロック)" 。彼はずっと、自分が納得する音楽づくりにこだわり、世間一般にウケの良い「愛の歌」に抗うことで自らの存在を示してきた。ところが、あるドラマの主題歌を担当したことがきっかけで、彼の人生は転機を迎える。しぶしぶ歌った想いのない「愛の歌」が大ヒットしてしまったことで、彼は激しい葛藤を抱えることとなる……。
このパートでお芝居とともに注目したいのが、Bimiこと廣野凌大が書き下ろした楽曲と、それを歌い上げる田中の美声だ。伸びの良い歌声で熱く奏でられるロックを、ぜひ楽しんでほしい。


最後に登場する3人目の男は、美容師の京一。六本木で売れっ子美容師として働く彼は、誰からもモテ男と称され、毎日が充実している。自身の売上はもちろんだが、顧客を満足させるためにも「大切なのはモテること」というのが、彼の信条だ。
人当たりが良く、女性人気も高い京一だが、じつは「愛」についてはよく分からないと感じている。ガールフレンドは多いものの、一人を愛し続けることは苦手だ。
そんなある日、新規客として訪れたとある女性がきっかけとなり、京一は心を大きく揺さぶられる。はたして、「愛」から遠のいた男の物語は、どこへ進んでいくのだろうか。
本作で描かれる3人の人物は、いずれも田中と同じ30歳。だが、それぞれが全く別の性格やバックグラウンドを持っている。3人の性格はもちろん、雰囲気から声音、まとう色合いまで全く違う。彼らをたったひとりで演じ分けるのは大仕事に違いないが、田中の芝居は、そんな苦労を感じさせないほどに軽やかだ。
舞台上の「会話」があまりにもナチュラルなので、ひとり芝居にもかかわらず、会話劇のように「相手」がそこにいるのが見える。途轍もない技量だが、それを全く意識させないのは、田中自身が自然体で芝居を楽しんでいるからかもしれない。そう思わせる空気感も、田中の大きな魅力だろう。
本作は、とびきり身近な「愛」の物語だ。3人の人物は、それぞれが懸命に、一日一日を積み重ねて生きている(私たちと同じように)。それをまっすぐ演じる田中が、彼らの言葉をひとつひとつ、観客の心に手渡すように届けてくれる。そんな本作を味わえる1時間15分は、俳優・田中涼星を愛する人々にとって、何よりも贅沢な時間となるだろう。
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田中涼星 10th anniversary ひとり芝居「Be with you」は、2月13日(木)~2月16日(日)まで、Mixalive TOKYO 6F Theater Mixa(東京・池袋)で上演。千秋楽日の2公演ではライブ配信・見逃し配信も予定されている。
取材・文:豊島オリカ/写真:ケイヒカル








配信情報
■配信日程
①2025年2月16日(日)13:00公演【全景映像】
②2025年2月16日(日)18:00千穐楽公演【スイッチング映像】
■販売期間
2025年2月4日(火)18:00〜 2月23日(日)21:00まで
■見逃し視聴期間
LIVE配信終了後、2025年2月23日(日)23:59まで
■販売価格
①2,000円(税込)
②2,800円(税込)
※アプリからのご購入は別途手数料がかかります。詳しくはシアターコンプレックスTOWNサイトをご確認ください。
■販売サイト(シアターコンプレックスTOWN)
①https://www.theater-complex.town/ja/ppv/79umysG8VuA8Z7wdpWX5Jr
②https://www.theater-complex.town/ja/ppv/mdEUxr4qJy6E5XW9iuCTjp
公演概要
【公演名】田中涼星10th anniversary ひとり芝居「Be with you」
【公演期間】2025年2月13日(木)〜2月16日(日)
【劇場】Mixalive TOKYO 6F Theater Mixa
【企画・プロデュース】荒牧慶彦
【脚本】三浦香
【演出】植田圭輔
【音楽】廣野凌大TAKA
【出演】田中涼星
【公演スケジュール】

【チケット料金】※未就学児入場不可
全席指定:9,000円(税込)
セミスタンドシート:9,000円(税込)/見切れ席:9,000円(税込)/立見券:8,500円(税込)
【チケット販売サイト】
★ローソンチケット
https://l-tike.com/ryousei-tanaka-10th/ 〈Lコード:35068〉 ※PC/スマートフォン共通
【公演・チケットに関するお問い合せ】Mitt:TEL 03-6265-3201(平日12:00〜17:00)
【公式サイト】https://s-size.co.jp/stage-info/stage/be-with-you/
【公式X】 @RT_Be_with_you (https://x.com/rt_be_with_you)
【公式ハッシュタグ】#涼星ひとり芝居
【主催】「Be with you」製作委員会