舞台 『 弱虫ペダル 』 THE DAY 1 オフィシャル会見&ゲネプロレポート

レポート

8月4日(金)から公演が始まる舞台『弱虫ペダル』THE DAY 1に先駆けて行われたオフィシャル会見およびゲネプロレポートをお届けします。

まずはゲネプロの模様をお伝えします。

●ゲネプロレポート:舞台はインターハイ1日目

小野田坂道(演:島村龍乃介)が入学し、初のインターハイ。各キャラクターの見せ場が随所に描かれる傑作エピソードです。レースは序盤のスプリントレザルト、山での山岳レザルト、最終的なゴールの3か所で争われます。原作では、それぞれにドラマが生まれるシーンが多数あるものを、舞台ならではの演出で描かれました。

スプリンター勝負では、総北の田所と鳴子(演:北乃颯希)が飛び出しますが、そこに立ちはだかるのが箱根学園の泉田(演:青柳塁斗)。アブドミナル・マッスルを鍛えた泉田は、右大胸筋のアンディ、左大胸筋のフランクと会話をしながら圧倒します(会話をしているようにピクピクと動く青柳さんの筋肉も注目です)。そこに、二人がそれぞれの持ち味を生かし、田所は酸素音速肉弾頭、鳴子はロケットスプリントを発揮。一進一退の攻防に注目です。

山岳レザルト争いでは、総北が一歩遅れます。登りに強いクライマーがレザルトを目指すのですが、チームを引っ張る役目も必要です。レザルトを狙うのが巻島(演:山本涼介)で、チームを引っ張るのが小野田の役目でした。しかし、小野田は落車に巻き込まれ、最下位まで落ちてしまいます。小野田が来ないことには巻島は出ることができず、彼を辛抱強く待つ総北。ここでは、小野田の100人抜きと、御堂筋(演:新井將)との争いという名シーンが様々な演出方法で描かれます。客席までを巻き込む演出などにも注目です。

その後の山岳レザルト争いは、巻島との直接対決を待ち望んでいた東堂(演:フクシノブキ)との一騎打ち。互いに名前を呼び合い、鎬を削るシーンは、過去の回想などを交え、ドラマティックに描かれます。

最後はゴール争い。ここまで抑えてきた総北の今泉(演:砂川脩弥)&金城(演:川崎優作)、荒北(演:相澤莉多)&福富(演:高崎俊吾)の対決。今泉と荒北がそれぞれの死力を尽くし、残り500メートルまで競い合い、最後のスパートを金城と福富が引き継ぎます。そこに現れるのが伏兵・御堂筋。奥の手の前傾ダンシングなどを発揮し、一期に詰め寄ります。満身創痍の中、チーム一丸となって繋いできた総北高校、圧倒的な強者の箱根学園、大胆不敵な京都伏見高校、熾烈な争いを繰り広げる三者の結末はいかに。

舞台『弱虫ペダル』の魅力は、本当に競技自転車をしているような臨場感です。急な勾配を巧みに移動、回転させることでスピード感を演出し、それらをキャストが実際に足踏みや上り下りすることで生まれる疲労が観ている観客にも伝わります。実際、原作などで結果を知っているとしても、彼らの必死なレース展開に魅入ってしまうと、この結果がどうなるのか……と、錯覚してしまうほどです。それくらい臨場感のある作品ですので、ぜひ劇場でその模様を体験して頂きたいと思いました。

最後には、お馴染みの楽曲「Over the sweat and tears」や、舞台版「恋のヒメヒメ☆ぺったんこ」などでのダンスもありますので、キャストと一体となって楽しんでください。

オフィシャル会見レポート

続いて、ゲネプロの前に行われたオフィシャル会見の模様をお伝えします。

総北高校から小野田坂道役の島村龍乃介さん、今泉俊輔役の砂川脩弥さん、鳴子章吉役の北乃颯希さん、箱根学園からは泉田塔一郎役の青柳塁斗さん、京都伏見高校からは御堂筋翔役の新井將さんが登壇しました。

会見では意気込みや、質疑応答が行われます。

●意気込みについて

島村「去年、初舞台として坂道を演じさせてもらったのですが、坂道も初めての自転車ということで、僕も一緒に成長させてもらったんです。今年2回目で坂道と一緒にもっともっと成長できればと思います」

砂川「前回では小野田坂道との対戦が描かれていて、今回は小野田坂道の仲間ということで、敵への気持ちなど前回と違う今泉が表現できるのではないかと思います」

北乃「前回は個々の対決みたいな1年生レースだったんですが、今回は3年生が加わってチーム一丸となって、強豪校の箱根学園や京都伏見をみんなでぶっ倒したいと思います!」

青柳「この日の為だけに筋肉を鍛えてきました。主に自転車を漕ぐということで足を重点的に鍛えてます。あとは、演出の鯨井康介君は僕が10代の時から知っている仲良い方なので身を任せて、男子校より男子校臭い汗かいて部活しているように楽しんでます」

新井「たいへんな重圧を感じています。長年愛された作品に参加できること、光栄に思うと同時に、どうやっていこうかと向かい合って、僕の考えてきた御堂筋君が受け入れられていくのか、ドキドキワクワクしながら、今はそわそわしてて……幕が開いたら僕の御堂筋が全身の毛穴から出てくると思うので、楽しく、気持ち悪がって観て頂ければと思います」

●昨年から比べて成長したことなどありますか?

島村「自分としても坂道としても成長した部分があって、作品としても新キャストが加わり、熱量が今までとは違いますし。去年は信号機がメインだったんですけど、今回はインターハイということで、総北チーム、箱根学園チーム・京都伏見で戦うシーンがあって、見どころばかりなので、去年に比べて進化したなって思っています」

砂川「去年は初めてペダステに参加したのですが、スロープの上が怖いって思っていたんです。けれど、今回は同じ役で出るので、怖いとかは置いておいて、別のことに集中できたというか、前よりも今泉俊輔というキャラを研究できたかなと思っています。二人(青柳、新井)のキャラとかも濃いし、作り上げてきているので、間違いなくパワーアップしています」

北乃「前回はいっぱいいっぱいで自分の役に集中していたけど、今回は一歩引いて見れる自分がいるというか、先輩方が稽古場に来て頂いて、自転車の乗り方や集団の動きとか新たに勉強できました。前回よりもパワーアップした姿を見せると思うので、楽しみにしてほしいです!」

●今回から参加して、感想など教えてください。

青柳「体力と身体を使うと聞いていたんですけど、自転車等のフォーメンションなど頭を使うなって印象です。ここは漕がずにセリフを言うなど、気を配る部分が多いです。やっていることはアスリートかもしれないけど、頭はクレバーにしてやる作品だなって思います」

新井「座組の雰囲気はとても良いです。継ぎ足し継ぎ足し創業当時からの秘伝のタレのような作品だと思うんですけど、そんな中に僕らのみたいな若い世代が入ることで、より新たな舞台『弱虫ペダル』の世界が広がっていければと思います」

●意気込みについて

砂川「今日がゲネプロなんですけど、舞台上で場当たりなどしていると本当にパワーアップしているし、すごい熱くて面白いものができてると思うので、皆さんも怖がらずに1回観たらハマると思うので、ぜひ観に来てほしいです」

北乃「僕らは2回目ということで、新メンバーも加わって、パワーアップしているので、ぜひ配信ではなく、生で体感して頂けたら。やっている一同も感謝の気持ちでいっぱいになるので、ぜひ劇場で、生でご観劇ください!」

青柳「きっとこの作品を見ることで、身体を鍛えたくなるようになると思うので、観て、楽しんで、学んで、最後に笑って帰って頂けたらと思います」

新井「生で見て頂いてこそのペダステだと思います。この熱量と、魂と汗と情熱と、血と骨とすべてが湧き出るようなそんな舞台をぜひ劇場で観て頂きたい。その感動を伝播させていって、新しいペダステ旋風をみんなで巻き起こしたいです」

島村「漫画もアニメも好きなんですけど、舞台は生身の人間が本当の汗を流しますし、熱いセリフも出ます。それを目の前で楽しめるし、生で観て頂いたらガッと来るものがあると思います。僕たちもそれくらいの熱量でやるので、劇場でお待ちしています!」

取材・文:木皿儀隼一/撮影:ケイヒカル

舞台『弱虫ペダル』とは
肉体による表現にこだわる演出家 西田シャトナーが生み出した“パズルライドシステム”という表現技法で、舞台化不可能と言われていたロードレースを舞台上で表現し、演劇業界に新たな金字塔を打ち立てた。一本のハンドルと俳優によるマイムで舞台上に圧倒的リアリティと熱量のある自転車レースを出現させる演出方法は、演劇界の革命的手法と各方面から賞賛された。
舞台で幅広く活躍する躍進的な実力派俳優たちはロードレースを表現するため、舞台上を縦横無尽に全力で疾走する。体力の限界に挑む彼らの本気の走りと汗による「熱気」は観る者の心を「熱く」させ、多くの観客を感動させている。
2022年の10周年には、脚本を西田シャトナー、演出にはこれまで手嶋純太を演じてきた鯨井康介を迎え新シリーズがスタートした。

■公演概要
舞台『弱虫ペダル』THE DAY 1

日程:8月4日(金)~13日(日)
会場:天王洲銀河劇場
原作:渡辺航『弱虫ペダル』(秋田書店「週刊少年チャンピオン」連載
脚本・レース演出メソッド創作/監修:西田シャトナ
演出:鯨井康介
音楽:manzo
作詞・歌:桃井はるこ
レース演出協力:河原田巧也

出演:
【総北高校】
小野田坂道:島村龍乃介
今泉俊輔:砂川脩弥
鳴子章吉:北乃颯希
巻島裕介:山本涼介
金城真護:川﨑優作
田所迅:滝川広大
※なお田所迅役の滝川広大さんは体調不良のため、アンダースタディの清水優志さんが代役を務めました。

【箱根学園】
福富寿一:髙﨑俊吾
荒北靖友:相澤莉多
東堂尽八:フクシノブキ
新開隼人:百成瑛
泉田塔一郎:青柳塁斗
真波山岳:中島拓人

【京都伏見高校】
御堂筋翔:新井將

【パズルライダー】
パズルライダー監督:伊藤玄紀
パズルライダー:村上渉、山口拳生、若林佑太

チケット:
・一般:\8,800(税込)
・プレミアムチケット:¥11,000(税込)
劇場にてプレミアムチケット限定グッズ(非売品)をプレゼント
公式HP:https://www.marv.jp/special/pedal/
公式Twitter:@y_pedalstage

ライブ配信

●配信実施公演
 8月13日(日)12:00公演(全景定点映像)/17:00公演≪千秋楽公演≫(スイッチング映像)

■配信プラットフォーム ABEMA PPV ONLINE LIVE

■ライブ配信<見逃し配信付き>
【価格】全景定点映像:2,800円(税込) スイッチング映像:3,700円(税込)
     8月13日(日)2公演通しチケット:6,500円(税込)
※アプリ内の購入は、別途手数料が発生いたします。
※チケットの購入方法については下記をよくお読みになってご購入ください。
  https://help.abema.tv/hc/ja/articles/360043971551

●販売期間 2023年7月28日(金)21:00~2023年8月20日(日)21:00