今までに観たことがない『新テニミュ』がここに! ミュージカル『新テニスの王子様』The Third Stageゲネプロ&囲み取材レポート

レポート

2023年10月6日(金)から、TOKYO DOME CITY HALLにてミュージカル『新テニスの王子様』The Third Stageが開幕。初日前に行われたゲネプロと囲み取材の様子をレポートします!

ゲネプロレポート

いよいよ始まるU-17 WORLD CUP(アンダーセブンティーンワールドカップ)。開催地となるオーストラリアには、世界各国から代表選手が集結する。平等院鳳凰率いる日本代表、手塚国光が所属するドイツ代表、越前リョーマを迎え入れたアメリカ代表、そしてフランス代表と国際色豊かな選手たちが、各国の国旗のもとで意気込みを歌い上げる様は迫力満点!

試合はドイツ対日本のエキシビジョンマッチからスタート。プロになるためドイツへ渡った手塚と再会した不二周助、跡部景吾はそれぞれ、手塚との試合を通じて、自身とテニスとの向き合い方を再考し成長していく。

徳川カズヤ&幸村精市ペア対ユルゲン・バリーサヴィチ・ボルク&A・フランケンシュタイナーペアの試合では、前作・ミュージカル『新テニスの王子様』The Second Stageで徳川が阿修羅の神道にたどり着いた際に歌われたナンバーをアレンジした新曲も。徳川役の小野健斗と入江奏多役の泰江和明がデュエットで聴かせた。

続くグループリーグでは、日本対ギリシャ、日本対オーストラリア、アメリカ対スウェーデン、ドイツ対南アフリカ、日本対スイスとそれぞれの試合の様子が、ダイジェストでテンポよく展開される。それらの試合で日本代表の仲間たちの活躍を目にしたリョーマの心には、次第に迷いが生じ…。

1幕の最後に歌われるのは、リョーマが自分の本当の居場所はどこなのかを見つめ直すナンバー。ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズンでリョーマが戦った(またはこれからの公演で戦うことになる)選手たちが次々に現れ、リョーマは日本代表への想いを強めて行く。『新テニミュ』『テニミュ』でリョーマを演じ続ける今牧輝琉だからこその心のこもった歌声に胸が熱くなる。

休憩を挟んで2幕はアメリカ代表の3人が客席に登場し、明るいナンバーで客席を盛り上げスタート。華やかでバラエティ豊かな日本対フランスの試合が始まる。


第一試合は君島育斗&白石蔵ノ介ペア対トリスタン・バルドー&ティモテ・モローの“ランウェイ対決”から。抜群のスタイルでランウェイを歩くトリスタン役の鮎川太陽、ティモテ役のジェレミー・クロディスを見ていると、気分はまるでパリコレ!?

第二試合では実際にステージ上でエドガー・ドラクロワがジョナタン・サン・ジョルジュの顔にペイントを施し、日本の毛利寿三郎&柳 蓮二ペアを追い詰めて行く。

第三試合では、ついに日本代表に帰ってきたリョーマがプランス・ルドヴィック・シャルダールとシングルスで対戦。キャスト全員で2人の「王子様」の試合を応援するナンバーは、本公演イチの盛り上がりを見せた。

第四試合は、真田弦一郎対オジュワール・ドロンのシングルス対決。“忍術テニス”を巧みに操るオジュワールに翻弄されながらも己のテニスを突き詰める真田の姿は、微笑ましくも格好いい。ある意味『テニスの王子様』らしい試合展開に、客席からも思わず笑いが起きていた。


また、カーテンコールの後には新しいサービスナンバーもお披露目。日本人選手も外国人選手も入り乱れ、客席やステージ上を縦横無尽に駆け回り観客に手を振る。最後の最後までエンターテインメントに満たされる公演となった。

囲み取材の様子

また、ゲネプロ前に行われた囲み取材の様子もご紹介。登壇者は今牧輝琉(越前リョーマ役)、佐々木 崇(平等院鳳凰役)、ザック・コバヤシ(ユルゲン・バリーサヴィチ・ボルク役)、山田健登(手塚国光役)、DION(プランス・ルドヴィック・シャルダール役)の5名。

ーーまず、初日を迎えての気持ちを教えてください。

今牧 約2年ぶりの『新テニミュ』の本公演ということで、帰ってこられて嬉しいという気持ちです。キャラクターもキャストも国際色豊かなチームになっていて、稽古段階から刺激をたくさんいただいたので、これはすごい舞台になるんじゃないかと思っています。これからゲネプロですが、初日が待ち遠しいです。

佐々木 全員一丸となって稽古を走り抜けました。僕たちも今日ここでミュージカル『新テニスの王子様』The Third Stageがオープンするのが楽しみですし、何よりも来てくださるお客さんと一緒に楽しんでいけることを嬉しく思っています。

ザック プロとしてステージに立つのは今回が初めてで、ファンの皆様のために頑張らなきゃいけないという気持ちがあります。とにかく頑張ります!

山田 これまでの稽古でそれぞれのチームで向き合ってきた結果が今日から舞台上で出ると思うので、楽しみにしていてほしいです。早く届けたい気持ちはキャスト一同あったので、すごくワクワクしています。

DION 僕は今回が初舞台になるので、右も左も分からないですし、緊張もしているんですけど、稽古で頑張ってきたことを一生懸命やって、皆様に楽しんでいただけたらなと思います。

今牧 ちなみに、僕はDIONが初舞台って嘘なんじゃないかと思っています(笑)。本当にすごい。

佐々木 ザックも稽古序盤から結構な長ゼリフを覚えていて、正直、日本人キャストがみんな焦るということがありました(笑)。本当に素晴らしかったです。

ーーそんなザックさん、DIONさんは新キャストとして参加されるお気持ちは?

ザック 稽古が始まる前は緊張していました。うまくキャストの中に入れるかどうか不安だったのですが、稽古では皆さんが超優しくしてくれて、いろいろ手伝ってくれたり教えてくれたので、ファミリーになった気持ちです。とても感謝しています。

DION 『テニミュ』という長い歴史がある作品に、新しいキャラクターとして出るということで、原作読者の方々のイメージを壊さないように、でも新しいものを見せられたらと。また、原作漫画でもアニメでも見られない、歌ったり踊ったりしている王子が見られるので、そこを見せたいと思っています。

ーーどのような舞台にしたいか意気込みをお願いします

今牧 とにかくたくさん驚いてほしいです。稽古をしてきた僕らですら、本番でどうなるか予想がつかないんです。なので皆さんと一緒に驚けるような素敵な舞台にできたらいいなと思います。

佐々木 前回のミュージカル『新テニスの王子様』The Second StageからThe Third Stageと、とても色濃くバトンが渡ってきたなと思っていて。僕としては前作に出ていたキャストの想いも受けて、今回、さらに登っていきたいなと思っています。

山田 物語を知っている方も観に来てくださると思うんですけど、知っている上で「次、どうなるんだろう?」とドキドキした気持ちで観ていただけたらなと思います。

ーーそれぞれのキャラクターの見どころは?

今牧 越前リョーマくん、まさかのアメリカ代表になりました。見てください。この、星条旗のジャージ!

佐々木 見慣れないよね(笑)。

今牧 自分自身、見慣れないです(笑)。でも今回、仲間への想いとか、リョーマがどれだけ周りの人に成長させてもらってきたかというところが大きく描かれていると思うので、楽しみにしていてほしいです。あとはやっぱり久しぶりの『新テニミュ』の本公演なので、とにかく「これが『新テニミュ』だぞ!」みたいな感覚を観ている皆さんに思い出してほしいです。

佐々木 ミュージカル『新テニスの王子様』シリーズ全体として「義」そして「強くあるとは」というテーマがあると思うんですが、平等院はそれをとても担っている役だなと感じていて。僕自身はそこを常に大切に最後まで演じていきたいです。

ザック ボルクはとても強くて真面目、ストイック。でも実は、首につけているネックウォーマーはファンからもらったという設定があります。多分、ファンの皆さんのために頑張るというリマインダーなのかなと。そう思うと優しい部分もあるのかなと思うので、そういう部分も観てもらいたいです。

山田 ドイツチームに入った手塚国光は今まで(『テニミュ』で)誰も演じたことがないので、責任やプレッシャーはあるんですが、楽しみです。また、いつも青学(せいがく)だと手塚が部員たちに言っている言葉を、手塚がボルクから言われるシーンがあって。そこも見どころだと個人的に思います。

DION 王子ですので、気品高く、誇り高く、ピシッとしたキャラなんですけど。こちらにいるルシャボウくん(越前リョーマ)と試合をしていく中で、だんだん熱くなっていくところが、お互い中学1年生らしいなと思います。可愛らしい部分とかっこいい部分、両方兼ね備えたキャラだと思うので、ギャップを観ていただけたら嬉しいです。

ーー最後に、ご観劇いただく皆様へメッセージを。

DION 僕自身、子供の頃からミュージカル『テニスの王子様』を観ていて、それに影響を受けてテニスを始めたりしましたので、僕が見て感じた感動やワクワク、テニスのかっこよさを客席の皆さんにも感じていただけたらと思います。

山田 また新たな歴史が刻まれていきます。目を離さずに最後まで応援していただけたら嬉しいです。

ザック 皆さんと一緒に頑張って稽古してきました。熱い試合をお届けしたいと思います。ありがとうございます。

佐々木 今回は今まで見たことがない舞台だと思います。通し稽古を観ていても、初めて見る光景でした。観に来るお客様が、ここは日本じゃないんじゃないか?と思うようなシーンもあります。終演後には「観て良かったな、明日も頑張ろう!」と思ってもらえるような舞台になっていると思うので、ぜひ楽しみにしていただけたらと思います。

今牧 最近、だいぶ涼しくなってきて、やっと過ごしやすい季節になってきましたけども…。

今牧以外 (笑)。

今牧 朝礼みたいになっちゃった(笑)。でも、劇場の中はオーストラリアです! お客様にも、本当にU-17 WORLD CUP(アンダーセブンティーンワールドカップ)を観にきてるんだなという熱い気持ちで観ていただけたら、僕らが喜びます。ぜひ『新テニスの王子様』の世界の一人になったつもりで観にきてほしいです。僕たちがたくさん頑張ってきたことをぶつけていきますので、ぜひ、お楽しみに!

※本公演前のインタビュー記事はこちらまで

取材・文:井上明日香/撮影:ケイヒカル

公演概要
ミュージカル『新テニスの王子様』The Third Stage

原 作:許斐 剛『新テニスの王子様』(集英社 ジャンプ SQ.)
脚本・演出:上島雪夫
作 詞:三ツ矢雄二
音 楽:兼松 衆
振 付:上島雪夫/井餘田 修
出 演 越前リョーマ 役:今牧輝琉、不二周助 役:持田悠生、亜久津 仁 役:益永拓弥、
跡部景吾 役:高橋怜也、幸村精市 役:藤田浩太朗、真田弦一郎 役:吉田共朗、
柳 蓮二 役:梶田拓希、白石蔵ノ介 役:武本悠佑
平等院鳳凰 役:佐々木 崇、種ヶ島修二 役:秋沢健太朗、デューク渡邊 役:大久保圭介、
徳川カズヤ 役:小野健斗、入江奏多 役:泰江和明、君島育斗 役:星野勇太、
毛利寿三郎 役:丸山龍星
ユルゲン・バリーサヴィチ・ボルク 役:ザック・コバヤシ、Q・P 役:パース・ナクン、
ミハエル・ビスマルク 役:バーンズ勇気、エルマー・ジークフリート 役:チャーリー、
A・フランケンシュタイナー 役:JAY、手塚国光 役:山田健登
トリスタン・バルドー 役:鮎川太陽、ティモテ・モロー 役:ジェレミー・クロディス、
オジュワール・ドロン 役:才川コージ、プランス・ルドヴィック・シャルダール 役:DION、
エドガー・ドラクロワ 役:ロマ・トニオロ、ジョナタン・サン・ジョルジュ 役:胡凛ウィリアムズ
ラルフ・ラインハート 役:ルーク・ヨウスケ・クロフォード、ドゥドゥ・オバンドゥー 役:ジョエル・ショウヘイ、
キコ・バレンティン 役:乃本セイラ
テニミュボーイズ:大久保銀河 坂田大夢 内藤光佑 西岡諒佑

公演日程
東京公演:2023年10月6日(金)~10月15日(日) TOKYO DOME CITY HALL
大阪公演:2023年10月20日(金)~10月29日(日) メルパルクホール大阪
東京凱旋公演 2023年11月3日(金・祝)~11月12日(日) TACHIKAWA STAGE GARDEN

チケット料金 S 席:9,500 円/A 席:7,500 円(全席指定/税込み)
一般発売日 2023 年 9 月 10 日(日) 10:00~
主 催 新テニミュ製作委員会
協 賛 ファミリーマート
お問合せ ネルケプランニング https://www.nelke.co.jp/about/contact1.php
公式サイト https://www.tennimu.com/
テニミュ・モバイル https://sp.tennimu.jp


©許斐 剛/集英社・新テニミュ製作委員会