【観劇レポート】リーディングシアター「アドレナリンの夜」

リーディングシアター「アドレナリンの夜」が9月24日から10月9日に東京建物Brililia HALLで上演。初日の公演の様子をレポートします。
過去にもドラマ化や朗読劇化をされたエンタテイメント・ホラー小説の傑作を、ジャンルを超えた豪華男性キャストで朗読劇化ということで話題の本作。出演者は各公演４名で、初日の出演者は岩田光央さん、置鮎龍太郎さん、加藤和樹さん、増子敦貴さんでした。全員黒いシャツにズボンというシンプルな衣装で登壇し、朗読を語ります。

物語はオムニバスで進行します。各エピソードでは主人が存在し、それぞれが心霊現象に見舞われます。存在しないラジオ番組を聞いた男（演：増子敦貴）、足跡に怯える警備員（演：加藤和樹）、突如止まったエレベーターに閉じ込められた男（演：岩田光央）、ビデオレターに映る謎の少女の謎を知る父親（演：置鮎龍太郎）など、他にも様々な心霊エピソードが次から次へと紡がれていきます。各出演者の迫真の演技に合わせるようピアノの演奏が臨場感を高め、そこだけの空間が広がる。朗読劇というスタイルのおかげで、集中して出演者の言葉に耳を傾けることになり、自身の想像力を掻き立てられ、より高い没入感を創出してくれます。また、ただただオムニバス的にエピソードが語られるわけではありません。ブリッジとして入るピアノの演奏は、恐怖体験の終わりと次の緊張の始まりを準備する良いスパイスとなり、要所要所で語り掛けるストーリーテラーのようなラジオパーソナリティーの声が……、より臨場感を高める調整が施されていました。

各公演４名の出演者は俳優、声優、芸人、ミュージシャンなど、様々なジャンルの方々。好きな出演者の回を見つけて、参加してみてはいかがでしょうか。

（取材：木皿儀）

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