【公開ゲネプロ】「ハンサム落語2023」レポート

レポート

2023 年10 ⽉4 ⽇(⽔)より、CBGKシブゲキ!!にて、10 ⽉13 ⽇(⾦)より⼤阪のシアター朝⽇にて、「ハンサム落語2023」が上演されます。本公演に先駆け、CBGKシブゲキ!!にて行われた公開フォトセッションとゲネプロのレポートをいたします。

まずは公開フォトセッションから。艶やかな衣装に身を包んで登壇したのが、阿部快征さん、鎌苅健太さん、碕理人さん、平野良さんの4名。それぞれ本公演に関するコメントを述べられました。

●阿部快征さん
ハンサム落語10周年を記念する公演ですが、僕は新参者なんですけど、まだ一週目を迎えずただのスタート地点です。
今日は、めちゃくちゃ緊張しています。
何があるかわかりませんが、最後のアフタートークの部分も楽しんで頂ければと思います。

●碕理人さん
ハンサム落語が10周年ということで、僕も参加させて頂くのが4回目かな。3回目から2年空いているんですけど、本当に緊張感を持ちつつ、初日で一発目で楽しみつつ、おひねりコーナーという新コーナーも楽しみつつ。どんなふうになるのかはお客さんが入ってみないとわからないんですけど、ぜひ楽しんで頂けたら良いなと思います。頑張ります。
※新コーナーの部分で少しだけ甘噛みをしたところを他キャストに「珍コーナー?」と突っ込まれ、笑いを生み出していました。

●鎌苅健太
私はハンサム落語に初めての参加になりますが、勝手知ったるメンバー。初めての感じがしない……出てなかったのか? という中、今日の相方が平野君ということで全部預けて……何をしてくるのかがわからないということだけが不安ですが、とても楽しみに10周年という素晴らしい初日に立てることを嬉しく思います。(演出の)なるせさんという最高指揮官について行きたいと思います。

――最後、平野さんには10周年ということを含めてのコメントを頂きます。

●平野良さん
本日はみなさんの貴重な人生を割いて頂きありがとうございます。
10周年。僕は1からずっとやらせて頂き、あっという間という……思い返すと週刊誌に撮られた時とか……撮られた後の一発目がハンサム落語だったんです。その時の囲み(取材)を思い出してみたり……当時、何も触れられなくて、何も触れられなかったから何も言わなかったんですけど、翌日、どことは言いませんが、「平野良、例の件言及せず」とか言われたりね。(鎌苅:どこに食べに行ったんですっけ?)……焼肉です。
他にも色々とありましたけどね(と、いくつかネタを披露)。
私事ですが、1の時に引っ越しをしたタイミングでして、それから家3回くらい変わっています……はい。(他キャスト、失笑)
本当になんか詰まっているな……と。毎回新メンバーが入ったりしてね、今回はこのお二人(阿部さん、鎌苅さんを見て)が。他にも、僕よりお兄さんが新しく入ってくれたりとか、今までの面白さプラス今までにはない組み合わせだったりとか、いつ見ても面白い、何も考えなくても面白い。ただ、面白いけど終わった後は何があったか忘れちゃう。
(鎌苅さんがくしゃみをする)
……大丈夫です、出たら忘れちゃうんで。
本当に何も考えず楽しめるコンテンツとして、10年やって来れたのはユーモアであったり笑いであったり、いつの時も普遍的に必要なものなのだろうなって。コロナ禍を経てより僕自身も痛感しておりますので、劇場、空間、全員で面白い楽しい幸せを感じていきたいなと思っています。よろしくお願いします。


ここからはゲネプロのレポートになります。10周年を迎えるハンサム落語。現代風にアレンジした古典落語を二人一組で演じるというテンポの良い掛け合いが魅力の掛け合い落語です。演目は事前に公開されております。

あらすじ

<看板のピン>
若い連中がサイコロ賭博してるが盛り上がらない。そこにやってきた親分に「親」になってもらいみんなで賭けるのだが、なんと親分がミスをしてサイコロが⾒えていた。ラッキーとばかりに賭ける若い連中だが、それはミスではなく親分がわざと引っ掛けるためにやったことだった。

<⼈情⼋百屋>
貧乏⻑屋のおかみさんに、商売ものの野菜となにがしかの⾦を渡した⼋百屋の平助。その後の⼀家が⼼配で、様⼦を⾒に出かける。が、平助が⾦を置いていった事が、かえって仇となり、因業⼤家に⾦を取り上げられ、世をはかなんで、夫婦揃って死んでしまった後。そして平助は残された⼦どもたちを引き取ることにする。

<⼤⼯調べ>
家賃を滞納した⼤⼯の与太郎が⼤家に商売道具を取り上げられる。親⽅の政五郎は⼤家と交渉し、なんとか道具箱を返却してもらおうとするのだが交渉は決裂。らちが明かないので、政五郎は町奉⾏所に裁きを願い出る。ここでおなじみお奉⾏様が登場し、名裁きを披露する。

<⽂七元結>
賭博にハマって借⾦を抱える左官の⻑兵衛。娘はその借⾦を返すために、吉原の店に⾃分の体を売って⾦をつくろうとした。吉原の⼥将は娘の話に⼼を動かされ、借⾦の肩代わりに⾦を貸す。
五⼗両を懐に抱えた⻑兵衛、その帰り道、吾妻橋でお店たなの⾦五⼗両をなくして⾝を投げようとしている⽂七に出会う。⻑兵衛は悩んだ末に五⼗両を⽂七に渡して去る。その後、⽂七がなくしたと思い込んでいた⾦は無事に店に届き、⽂七の話からその主⼈は番頭とともに吉原の店は佐野槌(さのづち)であろうと⽬星をつけ、そこから⾦を渡した男が⻑兵衛であるということも知る。

「看板のピン」阿部快征さん、碕理人さん
「人情八百屋」鎌苅健太さん、平野良さん
「大工調べ」阿部快征さん、碕理人さん
「文七元結」鎌苅健太さん、平野良さん

という形で演じられます。



阿部快征さん、碕理人さんさんの組み合わせは、阿部さんのフレッシュな勢いのある演技に、軽妙に受ける碕さんのやりとりが見やすかったです。配役も絶妙で「看板のピン」では賭博のイカサマを方法を盗んで、それを実践して失敗してしまう粗忽な若者や、「大工調べ」ののんびりした後輩を好演。対する碕さんは「看板のピン」において若者に説教を行う賭博場の親分や、「大工調べ」での大工道具を忘れてしまった若者の先輩と、若者とそれに道を示すものという、コントラストの利いた配役と掛け合いがしっかりとしていました。

鎌苅健太さん、平野良さんの組み合わせは、アドリブにアドリブを利かせたライブ感のある掛け合いが魅力。まくらでの前振りを漫才中に取り込んだり、「人情八百屋」で出た話題を「文七元結」でもう一度出す天丼のようなテクニックを仕掛けたり。また、関係の無いところ芸能人のモノマネ口調を利用することで、自分たちができる持ち味というものを体現しています。鎌苅さんは初めてとは思えない卓越した語り口ではありましたが、性別をまたいだ平野さん演技も見事で、技術に裏打ちされた二人の何が起こるか分からない臨場感が一番の面白い部分だと感じました。



和ロックテイストの出囃や、本来一人で演じ分ける落語を二人で演じ、掛け合いの面白さに注力している元来の落語とは異なる本作。ハンサムな若手役者が自虐を交えながら語り合う「まくら」から、本編の「落語」に入り、締めの「大喜利」まで、終始真面目にふざける作品で、楽しい時間を創出していました。


なお、平野さんを中心にゲネプロということを良いことに、あまり本公演では話せないようなネタを盛りだくさんにされていましたが、こちらでは割愛させて頂きます(笑)。

●メモリアルロード
2023公演スペシャル企画として採用されているのが「メモリアルロード」です。
客席の通路を演目の終わったキャストはメモリアルロードとして通って退場します。通路を通るキャストに声をかけ、演芸場のように楽しめるようになっています。また、そこに加えて「おひねりタイム」が発生します。「おひねり」というのはいわゆるチップやお心遣いのようなもので、良かった演技や推し役者に渡すもの。日本古来の伝統的な楽しみを、今作では採用しているので、そういったことを体験する良い機会かもしれません。
構成上、必ず各キャストはメモリアルロードを歩きますが、通路脇の席ではないとおひねりが渡すのは難しいかもしれません。全演目終了後に、そういったお客様のための時間も設けているので安心してください。

本公演は、かけあい落語ということで、二人の息の合ったかけあいが見どころとなります。
出演キャストは総勢14人ですが、組み合わせは様々。公式HPに組み合わせが掲載されていますので、どのペアを見るかを考えるのも良いでしょう。
同じ演目でも喋る人によって印象はがらりと変わる、それが落語です。
ハンサム落語においては、その喋る人が倍になるわけです、その時間、その場所でしか見られない演目をぜひご体験ください。


取材・文:木皿儀/撮影:ケイヒカル

<公演概要>
タイトル:ハンサム落語2023


<東京>
⽇ 程 10 ⽉4 ⽇(⽔)〜9 ⽇(⽉・祝)
劇 場 CBGKシブゲキ!!
<⼤阪>
⽇ 程 10 ⽉13 ⽇(⾦)〜15 ⽇(⽇)
劇 場 シアター朝⽇
出 演 阿部快征、磯⾙⿓乎、加藤良輔(※)、
鎌苅健太、碕理⼈、⾕⼝賢志(※)、林明寛、
林光哲、平野良、松村⿓之介、宮下雄也、
⽶原幸佑、和合真⼀、鷲尾修⽃
(五⼗⾳順)
(※)⼤阪公演のみ出演
脚⾊・演出 なるせゆうせい
公式HP https://www.lol-w.com/hr2023/
公式Twitter @Lol_inc_www
主 催 株式会社 Lol
問合せ info@lol-w.com

©2023Lol/handsome