【インタビュー】ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs立海（潮見洸太さん、速川大弥さん、梶山武雅さん）

2024年1月から開幕するミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs立海。関東大会準決勝で千葉の古豪・六角を制し、決勝戦へと駒を進めた青学（せいがく）の前に立ちはだかる王者立海との熱い戦いの幕が切って落とされる。

今回メディアクトでは立海の中で三強と称される部長・幸村精一役：潮見洸太（しおみこうた）さん、副部長・真田弦一郎役：速川大弥（はやかわだいや）さん、冷静沈着な参謀・柳蓮二役：梶山武雅（かじやまむが）さんへの独占インタビューをお届けします。

――立海の魅力を教えてください。

速川：どの学校よりも勝ちへの執着やこだわりが強いところです。ただ勝ちを求めているだけじゃなく、幸村との約束を守るためという裏のエピソードがあってこそのこだわり、というのが一番魅力的だと感じています。

潮見：全員最強で勝利に対してのこだわりが強いのももちろんなんですが、入院中の幸村のためにメンバーみんなでお見舞いに来てくれたりする、絆が深いところが魅力だと感じています。実際稽古場で試合をしていても幸村として部員の温かさを感じていますね。

梶山：お二方が良いことを言いましたね。

潮見：勝手にしめないで（笑）

梶山：（笑）僕も、圧倒的強さと誇りを掲げつつ、洸太くんが言ってくれていたように、試合に出られない幸村に対する優しさを持つチームというのが魅力的だなと演じていて思いました。

――それぞれが演じられるキャラクターの魅力や、演じるうえで意識されていることを教えてください。

梶山：柳はデータマンということで、計算しつくされたテニスが注目ポイントだと思います。気を付けているのは姿勢ですね。あと、稽古着から柳を意識したものを着てみたり普段から柳を意識して過ごしています。

潮見：僕も同じで、姿勢は特に鏡を見ながら意識して気を付けています。今回幸村は入院中ではあるんですけど、雰囲気や立ち姿から部長としてのオーラを出せるようにしたいですね。

速川：真田の魅力は、チームメイトに厳しく、自分にはより厳しく妥協しないところです。演じる上では、真田として「歩く」のが特に難しいと感じています。どうしても素の僕が出ちゃうので、真田だったらもっと大幅でガニ股で……って。あとは、演出の三浦さんから「チームとして何かあったときには真田に伝えるからね」って言われていて。副部長としての役割を稽古場から意識しています。実際、チームの誰かが何かしたときは、「真田」って呼ばれるんです（笑）僕自身あんまり人をまとめるのが得意ではないので、副部長として立海をまとめなきゃって苦戦中です。

――部長の幸村や参謀の柳は稽古場でどのような感じですか？

潮見：武雅はまとめるというより、ムードメーカー的存在だよね。

梶山：そう、ムードメーカーだから（笑）柳は冷静に場をまとめるキャラクターなので、素の自分との切り替えが大事だなって思っています。

潮見：僕はそうですね……何かあれば今回の物語の中で実際に立海を束ねている真田が注意されてることが多いので、そのたびに「苦労をかける」って言ってます（笑）

速川：洸太はプライベートでもよく「苦労をかける」って僕に言ってくるんですよ（笑）

――今回の立海メンバーの雰囲気などを教えてください。

梶山：最初は探り探りでしたね。みんな凄い面構えでしたよ（笑）。でも慣れてきて、今はみんな明るくて気を遣わず、のびのびと稽古できていると思います。

潮見：最初「立海は最強じゃなきゃいけないんだ！」ってプレッシャーが凄くて、気負いすぎていた部分はあると思います。（手首を握る）立海のポーズなんかも、手が震えてました（笑）。真面目に、しっかり頑張らなきゃって思いつめすぎてチーム自体が重たい雰囲気になってたんですよね。でも最近は稽古場の雰囲気も明るくなってきたし、やっとチーム全体が自分たちの強さを前向きに出せるようにまとまってきたと思います。

速川：立海メンバーはそれぞれの経験があって、ある程度人前でパフォーマンスを披露することに慣れている役者が集まっているのかなって思います。あとは原作では細かく描かれていない部分の芝居をどれだけしっかり作り上げて、王者として上を目指してやっていけるかですね。

梶山：このようにみんな、ストイックでございます。

――対戦校である青学（せいがく）への印象を教えてください。

梶山：稽古していて、すごく明るくて団結力があるなって思いました。数ある公演を経験されてきた貫禄を感じます。特に乾 貞治役の塩田（一期）くんには、いつもトレーニングを一緒にしてもらったり、データ分析についてとか、いろいろ教えてもらっています！

潮見：まずは場慣れしているなって印象ですね。僕たち立海は最初緊張してたんですけど、青学（せいがく）のみなさんが稽古場の雰囲気を和ませてくれました。特に桃城 武役の（寳珠山）駿くんかな（笑）

梶山：青学（せいがく）はみんな稽古場を明るくしてくれるけど、駿くんはとくに盛り上げてくれるよね（笑）

潮見：部長・副部長をはじめに、青学（せいがく）はみんな役割がしっかりしてますね。全員自分の意見はきちんと言うんですけど、その中でも言葉は選んで、互いに配慮のある言い方をしているのは見習わなきゃいけないなって感じました。

速川：青学（せいがく）はダンス・芝居・歌、どれもずっと前のめりでとにかく前向きな印象です。一人ひとり個性が強いんですけど、ばらばらになることなくその個性が一点にまとまっていてすごいなって思います。あと立海は自分の意見を言うのが苦手なメンバーがそろっているので、青学（せいがく）のみんなが全員で意見を出し合っている姿を見て、遠慮せずに意見を出せるよう僕たち三強が緊張をほぐしてあげなきゃなって思いました。

――過去のテニミュをご覧になったことはありますか？印象に残るキャストはいましたか？

梶山：特に3rdシーズンで柳を演じられていた井澤（巧麻）さんが印象的でしたね。佇まいというか、本当に原作から飛び出してきた感じで。今回僕も柳を演じることになって、見習いたいと思いつつ、梶山武雅しかできない柳を作りたいと思っています。

潮見：3rdシーズンで幸村を演じていた立石（俊樹）さんを以前から知っていて、3rdシーズン関東大会立海公演も観ていたので、自分も幸村役に選ばれたときはプレッシャーを感じました。立石さんは歌もダンスも芝居も素晴らしい方で、舞台に立つだけで神の子のオーラが出てたんですよ。僕が勝てるところはどこだろうって。勝ち負けじゃないと分かってはいるんですが、やっぱり今までの方々を超えたいと思うぐらいの気持ちで頑張りたいと思っています。

速川：過去、別の舞台で、立石さん・田鶴（翔吾）さん（3rdシーズン真田役）と共演したことがあるんです。テニミュの舞台に立っていたお2人と、同じ板の上に立ったことは財産だと思っていますし、オーラが違うなってなったのを覚えています。潮見くんと同じく、過去のテニミュを超えていけるように頑張りたいですね。

――『テニミュ』のオーディションを受けられたのは初めてですか？

梶山：4thシーズンで受けたことがあります。そこからかなり期間が空いて、今回の立海のオーディションが２回目ですね。とにかくダンスを重点的に練習しました。

潮見：僕も4thシーズンで受けました。今回立海のオーディションでは、毎日２３時～２６時とかまで台詞の読み合わせやダンスの練習をして、挑みました。決まった時は「噓でしょ……？」って思ったし、受かってから稽古までがあっという間でスピード感についていけてなかったです。肩にジャージを羽織れることになるなんて思ってもみなかったんですが、稽古が始まってようやく幸村を演じられるんだって実感しています。

速川：僕は4thシーズンの山吹・氷帝・六角と受け続けていて、今回立海で４回目のオーディションでしたね。別舞台の期間とかぶっていて、その座組に3rdシーズンに出演されていた先輩方が何人かいたので、自分がオーディション中であることは言わずに「テニミュのオーディションってどんな感じでしたか？」って聞いたりしていました（笑）

――最後に、本公演のみどころと、ファンの皆様へ一言お願いします。

梶山：もちろん全部みどころなんですが、柳役としては何といっても博士と教授、乾と柳の試合ですね。４年と２か月と１５日。二人が何を思って対戦するのか、そこに注目してほしいです！

潮見：入院している幸村の気持ちを背負う立海部員のみんなを見てほしいですね。立海公演を待ち望んでいたファンのみなさんも多いと思うので、僕たちが作る新しい立海をぜひ楽しんでいただきたいです！

速川：僕はやっぱり、真田vsリョーマの試合を熱い試合にする自信と覚悟があるので、ぜひ観てほしいです。あとは、王者立海がなぜこんなにも優勝にこだわるのか、その理由となる幸村との約束の場面ですね。僕たちは全力で頑張りますし、立海は勝ちます！　ぜひ応援しに来てください。

取材・文：岡 里衣奈／撮影：ケイヒカル

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