【インタビュー】今牧輝琉&速川大弥 「青学(せいがく)の勇姿と立海の闘志を観にきてほしい」 ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)VS 立海インタビュー

インタビュー

1月13日(土)からスタートするミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)VS 立海。物語はいよいよ関東大会決勝戦。青学(せいがく)は部長の手塚不在のまま、“王者”立海に立ち向かいます。

今回は稽古の合間を縫って、青学(せいがく)の一年生ルーキー、主人公・越前リョーマ役の今牧輝琉さんと、立海の副部長・真田弦一郎役の速川大弥さんにインタビュー。公演にかける意気込みや、稽古場でのエピソードを伺いました。

ーー現在、稽古中とのことですが、今のお気持ちを教えてください。

速川:僕たち立海は、これまで青学(せいがく)が戦ってきた相手の中で一番強くなきゃいけないと思っています。なので稽古中から全員が「王者であるべき」というプライドを大事に挑んでいます。…そうは言っても、演出の三浦さんや先生方からたくさんご指導いただいていますが…。

今牧:あはははは(笑)。

速川:でも、シュンとせず、堂々とした気持ちは保ったまま、言われたことを理解して吸収していきたいと思っています!

今牧:立海の皆が指摘されていることって、僕ら青学(せいがく)も2年半前に言われていたことなんですよ。僕らはテニミュ4thシーズンで今回5作品目で、よくも悪くも慣れがある中、立海の姿を見ると改めて初心に帰って頑張ろうという気持ちになれます。今はまだ稽古途中ですけど、間違いなく面白い公演になると感じています!

ーーお二人が演じる越前リョーマと真田弦一郎という役柄について、それぞれ魅力や自分との共通点はありますか?

今牧:まずリョーマは、白い帽子が似合うところが魅力ですよね(笑)。中学1年生だけどクールでカッコいい主人公です。共通点は…今までは「負けず嫌いなところ」と答えていたんですが、この間、共演者に「輝琉もリョーマみたいに『別にいいけど』が口癖だよね」と言われて。あとは、最近気づいたらポケットに手を突っ込んでいることが増えました(笑)。おこがましいですけど、演じているうちに一心同体になってきたのかなと思っています。

速川:真田の魅力は…黒い帽子が似合うところですかね(笑)。

今牧:ふふふ(笑)。

速川:あとは自分に厳しいところです。真田はチームメイトにも厳しいですが、そう振る舞えるのは何よりも自分自身に対して厳しくしているからだと思います。だから「皇帝」と言われるまでになったんだなと。僕は真田とは全然違っていて、自分に甘いタイプなんですが…。

今牧:そうなの?(笑)

速川:うん、部屋も散らかってるし(笑)。でも、負けず嫌いなところは似ているのかなと思っています。

ーー速川さんは今回初めて真田を演じますが、役作りの上で意識していることはありますか?

速川:自分で言うのもなんですが、シルエットは似てるかなと思っているんですよ。ずっとスポーツをやってきたこともあって、体もがっしりしてますし。

今牧:間違いない。

速川:運動神経もいい方だと思うので、テニスのスイングも今のところそこまで修正なく進んでます。でも、歩き方や立ち姿など、何もしていないときの居方は難しいです。真田の振る舞いは武道とか居合道の要素があると思うので、今はそういう動画を観て研究しています。

ーーなるほど。一方、今牧さんは今作のリョーマについてはどう感じていますか?

今牧:前作の六角公演では、リョーマが橘と切原の試合を目にするところまで描かれていました。その試合を見て、リョーマの中で「もしかしたら自分が負けるかもしれない」という気持ちが生まれた。乾先輩からも「立海には手塚が七人いると思った方がいい」と言われていて、そんな手塚にリョーマは負けていますしね。僕自身、原作を読んだときに「リョーマってこんな気持ちにもなるんだ」と驚いたんです。そのときの驚いた気持ちを、僕のパフォーマンスでお客さんに感じてほしいという思いで作っています。

ーーお二人は今作が初共演となりますが、お互いの印象についてはいかがですか?

今牧:僕らが初めて会ったのはビジュアル撮影のときだったんですよ。僕が撮影スタジオに入ったら、すでに大弥くんが真田の格好でいて。見た瞬間に「真田がいる!」ってなりました。役ではなく、真田そのものに見えて、これは確かにリョーマは苦戦するなと思いました。完成したキービジュアルもかっこいいですし。

速川:あんなに大きく使われるとは思わなかったけど(笑)。

今牧:ね(笑)。稽古場では今回の物語と同様に、大弥くんが副部長として立海をまとめているんです。でも、素はちょっとポワポワしている一面もあって(笑)。ギャップが魅力ですね。

速川:僕はずっと『テニミュ』のオーディションを受けていたし、舞台も観ていたので、当然、輝琉くんがリョーマ役だというのは知っていました。なので、初めてお会いしたときは「リョーマが目の前に、こんな近くにいる! 『よろしくお願いします』とか言ってるやん、俺!」っていう気持ちでした(笑)。輝琉くんは、稽古場でも本当にリョーマみたい。難しいことを言われれば言われるほど、どんどんテンションが上がって燃えているのがわかるんです。さすが、リョーマに抜擢される人だなと思っています。

今牧:嬉しい〜〜!!

ーーでは、お互いのチームに対する印象はいかがですか?

今牧:立海は凄いですよ。今回ももちろん校歌があるんですが、原作をまったく知らずに舞台を観にきても「これが今一番強い学校なんだ」って一目でわかる説得力がある。ダンスも歌もすごくうまくてかっこいいんです。

速川:(小声で)めちゃめちゃハードル上がってるじゃん…。

今牧:ふふふ。この記事、初日前に世に出るからね(笑)。あとは冒頭にも言いましたが、僕ら青学(せいがく)にとっては初心を思い出させてくれる存在でもあります。皆で楽しそうに会話している様子を見ると、いいな〜って思います。

速川:青学(せいがく)は今回で5公演目なので、やっぱり完璧に見えます。稽古場でも、ダンスはこの人がまとめて、全体は(大石 秀一郎役の)原ちゃん(原 貴和さん)がまとめて…みたいな、役割分担がしっかりあるんですよね。僕らはそれより強く見えなきゃいけないので、そこがプレッシャーですが、青学(せいがく)のいいところをどんどん吸収して、初日から王者立海に見えるように頑張りたいです。

ーーちなみに、稽古場の裏話はありますか?

速川:稽古場には、丸井ブン太用のガムのストックがたくさんあります。彼(白金倫太郎)だけずっと稽古中もガムを食べていて、いいな〜と思って見ています(笑)。立海メンバーは、割とキャラと本人の性格が似てる人が多い気がしますね。仁王雅治役の(蒼井)嵐樹はずっとひょうひょうとしてるし、切原赤也役の木村聖哉はおちゃらけてるし。その2人と柳生比呂士役の中山清太郎が3人でわちゃわちゃしてることが多いです。僕はそんな彼らに時に乗っかりつつ、時に父のような眼差しでかわいいなと思って眺めています(笑)。

今牧:稽古の裏話で言うと、今回は各会場替わりでこれまでの青学(せいがく)の学校曲を歌うので、過去の公演の曲を思い出すための稽古もやっていて。一通り思い出し終わって、今はランダムで毎日何かしらの曲をやるっていう練習をしているんですが、曲によって立ち位置も出てくる場所もバラバラなので、毎回皆で混乱しているのがちょっと面白いです(笑)。

ーー振付だけでなくフォーメーションも曲によって全く違うので、大変ですね…!

今牧:あとは、乾 貞治役の(塩田)一期くんはやっぱり凄いですよ。一期くんは前から乾ノートに自分ですっごく細かく対戦相手の情報とかを書いてたんですけど、今回は「別冊柳ノート」っていう柳専門のノートも出てくるんです。この間、それをちらっと見たら、分厚いノートなのにすでにたくさんのページに何かしら文字が書いてあって! 半端ないなと思いました。

ーーでは、今回の公演の見どころを教えてください。

今牧:4thシーズンは試合以外の日常シーンもしっかり描かれているところが魅力だと思っています。今回は青学(せいがく)の立海に対する不安な気持ちがそういう日常の場面でも描かれているので、楽しみにしていてほしいです。あとは、リョーマとしてはやっぱり“無我の境地”ですね! 絶対絶対、目を離さないでください。

速川:立海は幸村のこともあって、勝ちにこだわる理由がある。強さだけでなく、そういうところまで観ていただけると嬉しいです。物語全体としては、青学(せいがく)がチャレンジャーの立ち位置で、王者立海に挑戦していく姿を楽しみにしていてほしいです。

ーーところで、先日「今年の漢字」が発表されました。今牧さんと速川さんがそれぞれ、ご自身のチームを漢字一文字で表すと?

今牧:ええ〜、難しいな…! 王道だと「絆」になるのかなと思いますが、それこそ「騒」って漢字も、「芯」という字も似合うかなって。騒がしくふざけるときはふざけるけど、芯はあるからまとまるときはしっかりひとつにまとまる。そうなれるのは、2年半一緒にやってきた絆があるからだと思います。ひとつに絞るのは難しいので、この3つでもいいですか? もうすぐ3年ってことで(笑)。

速川:僕は逆に「勝」っていう字しか浮かびませんでした。勝利にこだわりがあるのが立海というチームだと思うので。輝琉くんが3年分で3個なら、俺は1年目なので1個で(笑)。

ーー今牧さんたち青学(せいがく)は、今回が本公演ラストの公演になりますね。

今牧:そうですね。『テニミュ』は僕の人生の宝物です。人としても役者としても、大きく成長できました。最初は右も左も上も下も前も後ろもわからない頃から座長をすることになって。人の上に…いや、真ん中に立つことの意味を身をもって感じましたし、そのためにどういう人間であるべきかを学びました。役者としてもいろんな引き出しが増えたなと思います。最後だと思うとすっごく寂しいんですが…。でも、変な意味ではないですが「ふう、やっとか」みたいな気持ちもあるんです。

ーーそれはどういう心境ですか?

今牧:ずっとやっていたからこその、無事に終わることへの安心感みたいな感じですかね。できることなら終わらず、ずっと続けていたいですけど。青学(せいがく)の皆も、同じことを思っていると思います。皆で「卒業は寂しいけど、楽しく笑ってゴールテープを切りたいね」って話もよくしてるんです。寂しい気持ちは舞台上には持ち込まず、楽しみたいです。

ーーありがとうございました。では最後に、お客様へのメッセージをお願いします。

速川:これまで色々な方が演じられているので、どうしても比べられてしまうんじゃないかとか、青学(せいがく)の卒業公演ということもあったり…いろんなプレッシャーがあるんですが、でも、公演を観終わった後に「4thシーズンはこの立海でよかったな」と思ってもらえるように頑張りたいです。

今牧:うん、うん。

速川:まだ僕たち立海もこの先はどうなるか分かりませんが、僕らには卒業していく今の青学(せいがく)のマインドを受け取り、バトンを繋ぐ役目もあると思っていて。そういうところも大事に思って、真剣に稽古に挑んでいます。その結果を本番でお見せできるように、立海一同、頑張ります!

今牧:僕らの全てを詰め込んだ作品でもありますし、青春(せいがく)としてもいよいよ関東大会の決勝戦です。僕らの勇姿と立海の闘志を、ぜひ観にきてください!

取材・文:井上明日香/撮影:ケイヒカル

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ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs立海 公演概要
タイトル ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs立海

原 作 許斐 剛『テニスの王子様』(集英社 ジャンプ コミックス刊)
脚本・作詞・演出 三浦 香
音 楽 坂部 剛/Yu (vague)
振 付 遠山晶司(梅棒)/YOU
主 催 東京・大阪公演:テニミュ製作委員会
岐阜公演:中京テレビ放送
共  催 岐阜公演:公益財団法人 土岐市文化振興事業団
協 賛 ファミリーマート

出 演
<青学(せいがく)>
越前リョーマ役:今牧輝琉、手塚国光役:山田健登、大石秀一郎役:原 貴和、
不二周助役:持田悠生、乾 貞治役:塩田一期、菊丸英二役:富本惣昭、
河村 隆役:大友 海、桃城 武役:寶珠山 駿、海堂 薫役:岩崎悠雅、
堀尾聡史役:りょうた、加藤勝郎役:戸塚世那、水野カツオ役:市川愛大

<立海>
幸村精市役:潮見洸太、真田弦一郎役:速川大弥、柳 蓮二役:梶山武雅、
仁王雅治役:蒼井嵐樹、柳生比呂士役:中山清太郎、丸井ブン太役:白金倫太郎、
ジャッカル桑原役:大村征弥、切原赤也役:木村聖哉

<六角>
葵 剣太郎役:宮脇 優、黒羽春風役:桐田伶音、天根ヒカル役:栗原航大

<不動峰>
神尾アキラ役:毎熊宏介

<山吹>
壇 太一役:橋本悠希

<氷帝>
鳳 長太郎役:明石 陸
千歳ミユキ役:山下愛乃、渡部遥玲(Wキャスト)

<テニミュボーイズ>
井上 蓮、田原 廉、藤本力翔

公演日程 
東京公演 2024年1月13日(土)~1月21日(日) TACHIKAWA STAGE GARDEN
大阪公演 2024年1月26日(金)~2月3日(土) オリックス劇場
岐阜公演 2024年2月9日(金)~2月11日(日) 土岐市文化プラザ サンホール
東京凱旋公演 2024年2月23日(金・祝)~3月2日(土) 日本青年館ホール
チケット料金 6,800円(全席指定/税込み)
一般発売日 2023年12月10日(日) 10:00
チケット取扱い イープラス/チケットぴあ/ローソンチケット
お問合せ ネルケプランニング  https://www.nelke.co.jp/about/contact1.php 
公式サイト https://www.tennimu.com/
テニミュ・モバイル https://sp.tennimu.jp/

■ライブ配信・アーカイブ配信実施決定!
配信サービス:U-NEXT
https://t.unext.jp/r/4th_2024rikkai
※URLは2024年1月6日(土)正午より有効となります。

ライブ配信 [見逃し配信付き]

〇配信公演
2024年1月13日(土)17:30 東京公演【初日:スイッチング映像】
2024年2月23日(金・祝)12:00 東京凱旋公演【青学スイッチング映像】 ★
2024年2月23日(金・祝)17:30 東京凱旋公演【立海スイッチング映像】 ★
2024年3月2日(土)17:30 東京凱旋公演【大千秋楽:スイッチング映像】 ★
★…特典映像付き(アーカイブ配信でも同内容の特典映像を視聴いただけます)
┗映像内容:各対象公演それぞれ、終演直後のご挨拶をバックヤードからライブ中継いたします。
 【青学スイッチング映像】…青学キャスト
 【立海スイッチング映像】…立海キャスト
 【大千秋楽:スイッチング映像】…全出演キャスト

〇販売価格
各3,700円(税込)
〇販売期間(ライブ配信終了後は、見逃し配信のみご購入可能です)
【初日:スイッチング映像】
2024年1月6日(土)12:00~1月20日(土)12:00
【青学スイッチング映像】/【立海スイッチング映像】
2024年2月16日(金)12:00~3月1日(金)12:00
【大千秋楽:スイッチング映像】
2024年2月24日(土)12:00~3月9日(土)12:00
〇見逃し配信 視聴期間(ライブ配信終了後、準備が整い次第開始いたします)
【初日:スイッチング映像】 ~1月20日(土)23:59 
【青学スイッチング映像】/【立海スイッチング映像】 ~3月1日(金)23:59 
【大千秋楽:スイッチング映像】 ~3月9日(土)23:59

 
アーカイブ配信

〇配信公演
2024年1月13日(土)17:30東京公演【初日:スイッチング映像】 ☆
2024年1月13日(土)17:30東京公演【初日:全景映像】 ☆
2024年2月23日(金・祝)12:00 東京凱旋公演【青学スイッチング映像】 ★
2024年2月23日(金・祝)17:30 東京凱旋公演【立海スイッチング映像】 ★
2024年3月2日(土)17:30 東京凱旋公演【大千秋楽:スイッチング映像】 ★
☆…特典映像付き(アーカイブ配信のみご視聴いただけます)
┗映像内容:青学キャストからのコメント映像 ※事前収録映像となります。
【初日:スイッチング映像】・【初日:全景映像】…各詳細は後日ご案内いたします!
★…特典映像付き(ライブ配信時と同内容の特典映像を視聴いただけます)
〇販売価格
全景映像 2,800円(税込)
スイッチング映像 各3,700円(税込)
〇販売・配信期間(ご購入から7日間ご視聴可能です)
【初日:スイッチング映像】/【初日:全景映像】
2024年1月31日(水)12:00~3月26日(火)23:59
【青学スイッチング映像】/【立海スイッチング映像】
2024年3月12日(火)12:00~3月26日(火)23:59
【大千秋楽:スイッチング映像】
2024年3月20日(水)12:00~3月26日(火)23:59